子どもたちに樹を植える楽しみを 『京都ブラジル友好の森』造成 ベレン日本の有志、地元の児童と共同で
「世界の子供たちに木を植える楽しみを体験させたい」―。
今月十一日、パラー州ベレン近郊のサンタ・バーバラで「京都ブラジル友好の森」創生の植林活動が行なわれ、日本からの有志二十二人と地元小学生ら約二百二十人が集まり、その大切さを共感しあった。
樹木40種類、1300本を植樹 教育に生かしたい森と人間の共生
同プロジェクトは、中国やボルネオなどアジア諸国で植林活動を実践する「NGO緑の協力隊・関西澤井隊」代表である澤井敏郎さん(七七、京都府出身)が、移民百周年と同隊創立十周年を記念して提唱。今回、ブラジルの在来種四十種類約千三百本を植え、「森づくり」を実践していく。
澤井さんは、「砂漠緑化の父」と言われた故・遠山正瑛氏(三年前に九十七歳で死去)らとともに中国での砂漠緑化運動を推進。九九年に同隊を創設し、中国・内モンゴルの砂漠地帯をはじめ、北ボルネオの熱帯雨林地帯での植林を通じて、自然林が激減している現状を目の当たりにしてきたという。
「砂漠地帯と言っても、不毛の砂漠ではなく、かつては緑の大地だったのです。砂漠が地下水の蒸発を防いでいることは一般にはあまり知られていません。また、熱帯雨林でも一回伐採すれば回復するのに相当な時間がかかります。大切なのは人間が木を植え、少しでも自然に手を貸すことなのです」と澤井さんは、植林の重要性を強調する。
十一日午前、サンタ・バーバラの育苗センター内の一ヘクタールの土地で行なわれた記念植樹には、日本から参加した同隊の有志と地元の三つの小学校から合わせて約二百二十人が参加。イペー、パリカ、ビローラなど在来種四十種三千本の植樹予定のところ、この日は約千三百本を植えたという。
また、地元NGOメンバーが子供たちへの環境教育の一環として、植樹の合間に「森の劇」を披露。森の妖精に扮したボランティアたちが、種を蒔いて緑を増やすことの大切さを身をもって表現した。
「京都ブラジル友好の森」が成育するまで、澤井さんは数年ごとにブラジルを訪問する考えを示しており、今後の苗木の管理は、地元のASFLORA(アマゾン森林友の会」が実施していく。
同隊の工藤香代子副代表は、「今回一緒に木を植えた子供たちが、森を大切にするという思いを持って生きてほしい」との願いを込めた。
また、隊員の池上禎一さん(六九、京都府出身)は、「(地元NGOグループの)劇を見て、森と人間との共生が子供の教育につながると実感した」と話していた。
澤井さんは、「植林を通じて、その国の文化を知り、世界の子供たちに木を植える楽しみを体験してもらうことができれば」と、今後も植樹活動を続けていく考えだ。
同隊は十一日の植樹以外に、マナウス、ベレン、リオ、イグアスーなどの観光視察も行ない、十六日夜帰国した。
