サンパウロで大正琴の練習に励む「琴聖会」(山崎節子代表、会員四十二人)の山崎代表ら十一人がこのほど訪日し、八年間指導を受けてきた和歌山琴美会の畑美琴峰会長のお膝元である和歌山県紀の川市で念願の初ジョイントコンサートを実現させた。帰聖した山崎代表は「夢を見ているようでした。とても良かった。成功しました。」と喜びの報告を行った。
生涯学習励む同士の絆は太く 山崎代表の帰国報告
琴聖会が発足したのは二〇〇一年に遡る。同年八月畑会長が初来伯し、サンパウロで演奏会とワークショップを行った。この時、畑会長は大正琴十台をブラジル日本文化福祉協会に寄贈したことがきっかけとなり、サンパウロ新聞社の協力で琴聖会が結成され、約四十人の婦人たちが独自に練習を始めた。
その後も交流が続き、畑会長を中心に和歌山琴美会のメンバーが六回来伯し、琴聖会の指導や演奏会を行ってきた。畑会長はこのほかにも個人で五回来伯し、琴聖会を直接指導したり、レッスンビデオを手作りして送るなど支援を重ねてきた。
琴聖会のメンバーは、文協芸能祭やフェスティバル・ド・ジャポンに出演しているのをはじめ各種の催しに招かれて演奏を行ってきた。当初から「いつかは日本で演奏会を」と畑会長の勧めもあり、訪日に向けて準備を進めていたもので、今回はじめて日本での演奏会が実現した。
山崎代表は「会場はいっぱいになり、感激しました。舞台とお客さんがひとつになり、忘れられない演奏会でした」とふり返った。
一方、受け入れてくれた畑会長は、「ようやく実現するのね。日本とブラジルは遠く離れていますが、同じ生涯学習に励んでいるメンバー。大正琴の音色を通じて、思いを一つにしたい」と一行の到着を心待ちにしていた。
一行は、四月十三日に訪日し、十七日には和歌山県庁を表敬訪問、下宏副知事と懇談した。琴美会と琴聖会のこれまでの交流を聞いた下副知事は「素晴らしい交流を続けていますね。長旅でお疲れでしょうが、頑張ってください」と一行を労った。その後、二日間、畑会長の指導で練習に励み、十八日に紀の川市内の粉河ふるさとセンターで「日本とブラジルをつなぐ大正琴国際交流コンサート」に出場した。
演奏したのは「くちなしの花」「大きな古時計」「ふるさと」「千曲川」「みかん」「あざみの唄」六曲。
畑会長は、「日系人のメンバーは高齢の方が多く、旅費の問題もあるので、今まで心の片隅にしまっていました。交流は八年ですが、もっと古くからの友人のような方ばかりで、今回の交流は素晴らしい記念になりました」と喜んでいる。
琴聖会では、六月の文協芸能祭出場に向けて練習を重ねており、山崎代表は「日本での演奏会は、我々にとって大きな刺激になりました。訪日したメンバーだけでなく、琴聖会にとっても今後の活動の励みになります」と笑顔で練習に励んでいる。
