コロニアのみなさんありがとう 海外移住と文化交流センター
日系の熱い思い通じる 西村日伯協会理事長が謝意
【既報関連】「足掛け十年の活動を支えてくれたのは、ブラジル日系社会の皆様の建物(センター)に対する熱い思いです」―。こう語るのは、今年六月三日に兵庫県神戸市で開所式が行なわれた「海外移住と文化の交流センター(旧神戸移住センター)」への寄付の返礼を目的に、今月三日から来伯していた(財)日伯協会の西村正理事長。十日午後二時から聖市リベルダーデ区の文協ビル二階貴賓室で、同理事長から日系団体関係者に対して感謝状と記念品が贈られ、日伯間のさらなる交流と多文化共生の拠点としての利用・協力を呼びかけた。
集まった浄財R$30万7千 ブラジルから199団体、約1760人の協力
感謝状贈呈式には、同センター協力委員会委員長も兼任する西村理事長をはじめ、澁谷吉雄ブラジル川崎重工社長、同沢里嘉男副社長、日系社会側から木多喜八郎文協会長、与儀昭雄県連会長、上原幸啓百周年記念協会理事長、尾西貞夫兵庫県人会会長らが出席した。
日系団体関係者への感謝状贈呈を前に、西村理事長が謝辞を述べ、新センター完成までの概略を説明した。
それにると同センターは一九二八年、「国立移民収容所」として開設。七一年までの四十三年間に約二十五万人の移民をブラジルをはじめとする南米に送り出している。
西村理事長の説明では、二〇〇〇年一月に神戸で移民船乗船記念碑委員会が発足。翌〇一年に記念碑が完成した同時期に、伯側日系団体からセンターを「歴史記念館として保存してほしい」との依頼があったという。
神戸側では、記念碑委員会を「国立海外日系人会館推進協議会」に名称を変更し、日本政府や外務省に保存の必要性と資金協力を働きかけたが、「横浜に同様の資料館がある」として当時は許可されなかった。
その後、日系社会で署名運動が展開。保存の嘆願書が神戸市と兵庫県に送られ、〇七年、国土交通省の「国づくり資金」の調達が可能となり、日本政府、神戸市と兵庫県の三者が建設費用を出すことが決定した。
昨年四月二十八日の神戸での移民百周年記念式典の席で、神戸市長が着工宣言を行ない、総工費六億七千万円をかけて完成。今年六月三日に新センターの開所式が行なわれたとのニュースが、神戸から発信されたことは記憶に新しい。
その間、西村理事長は〇八年一月に来伯して日系社会に対して、センター再整備・改修のための寄付金協力を呼びかけた。その結果、百九十九団体、約千七百六十人からの協力を得て、目標の三十万レアルを上回る三十万七千レアルの浄財が日系社会側から寄付された。
西村理事長は「センターの完成までには、足掛け約十年にわたって日本側で交渉してきましたが、その活動を支えていただいたのは、ブラジルの日系の方々の建物に対する熱い思いが通じたからです。今後のセンターの内容を充実させていきたいと思います」と、日系社会に対して感謝の意を示した。
会場では、同センター開所式のDVDが上映されたあと、西村理事長から地方文協を含めた各日系団体代表に感謝状と記念品が贈呈。上原理事長が日系社会を代表して謝辞を述べ、贈呈式を締めくくった。
写真:西村理事長(中央)から感謝状を贈られた日系団体代表たち
2009年7月14日付
