「移住者の熱意に打たれ来伯を決意」
【宮崎発・吉永拓哉福岡支局長】国民から人気が高い東国原英夫宮崎県知事が、このほど各報道機関に向けて、今月二十三日に聖市で行なわれる『ブラジル宮崎県人会創立六十周年記念式典』に出席することを正式表明した。現職の宮崎県知事による訪伯は、九四年の故松形祐堯(まつかた・すけたか)知事以来、十五年ぶりとなる。本紙では、東国原知事にいち早く訪伯へ向けての抱負を語ってもらおうと、六日、宮崎県庁を訪れた。
22日に着聖、3日間の滞在 宮崎県人会創立60周年式典に出席
同県庁にある文化文教・国際課国際企画担当者の話によると、宮崎県からの訪問団は知事を含め四十人ほどだという。
十年前の創立五十周年の際には百七十人、五十五周年では七十六人と、訪問団への参加者は不況とともに減少している。
しかし、前回、前々回の訪問団では母県の出納長が団長だったが、今回の六十周年記念式典は、国内で人気が高いタレント出身の東国原知事が団長として出席する。
本紙記者が同県庁へ訪れたこの日、庁舎の中は東国原ファンの観光客で賑わっていた。また、東国原知事のマスコット入りポスター、看板がいたるところで目に飛び込んだ。
知事室へ通されると、眼鏡をちょこんと目の下にかけた東国原知事が、ノーネクタイにワイシャツ姿で現れ、「どうぞ、どうぞ」と腰を屈めながら席を勧めた。
東国原知事の話では、過去に二度、テレビ番組の収録でブラジルへ行ったという。
その際、サンパウロ、リオ、ブラジリアの三都市を回り、モルンビースタジアム、シュラスカリア、リオのカーニバルなどをレポートし、ダイナミックなブラジル文化に圧倒された。
「ブラジルはとても活力がある国だった」と振り返る東国原知事。
今回の訪伯について、衆議院の解散に伴う総選挙前で多忙な中、なぜ同県人会周年式典に出席しようと決断したのか。
東国原知事は「じつは一昨年、ブラジルから宮崎県人の移住者が県庁にお越しになり、私を六十周年式典に招いたんです。その移住者の熱意に心打たれて、これは絶対にブラジルへ行かなければと思いました」。
また知事は、ブラジルのエネルギー産業、航空機産業などにも注目しており「ブラジルはブリックスの一国としてすごい存在感がある」と訪伯に期待を寄せる。
知事の日程は二十二日にブラジル到着。同日、宮崎県出身のJICAボランティア活動現場視察、日本移民開拓先没者慰霊碑参拝、同県人会役員との意見交換と歓迎夕食会。二十三日、同六十周年記念式典、県費留学生ОBらとの意見交換、サンパウロ日本国総領事との意見交換。二十四日、ホンダロック・サンパウロ工場視察、イツペーバ市長表敬、ブラジル日本語センターなど視察、同日帰国。
東国原知事は、本紙から宮崎県人に向けて「県人を受け入れてくれたブラジルに感謝するとともに、訪伯の折は宮崎県人とのふれあいを大切にしたい。皆さんのご苦労や情熱を知り、エネルギーをいただきたい」とメッセージを送った。
なお、宮崎県訪問団の主な団員は、中村幸一県議会議長、津村重光宮崎市長、住吉昭信宮崎大学学長、浦野勝雅(株)ホンダロック代表取締役社長、徳永哲也宮崎ブラジル親善協会理事。
写真:訪伯日程表に目を通す東国原知事
