資料集め、活用が今後の課題
ブラジル沖縄県人会(与儀昭雄会長)は五日午前十一時すぎから、沖縄文化センター(ジアデーマ市)敷地内で建設を進めていた移民資料館の落成式を行った。与儀会長をはじめとする県人会役員、会員および関係者のほか、資料館建設費を集めるために母県で奔走した西原篤一沖縄ブラジル協会会長、ジルソン・メネゼス同市副市長ら約二百人が参席、念願だった資料館の落成を祝った。与儀会長によると、来年いっぱいで資料などを揃え、「ウチナーンチュの心」を吹き込み、その後、資料館としてオープンする予定。
国頭村・金武町記念碑も除幕 西原篤一沖縄
ブラジル協会会長も出席
落成式ではまず、南米大神宮の逢坂和男宮司による竣工清祓い式が執り行われ、宮司による祝詞奏上(のりとそうじょう)、与儀昭雄会長、宮城滋元会長、山城勇元会長、西原篤一氏、花城清賢ジョルジ氏、伊差川実元会長、宮城調智前会長、神谷牛太郎聖市議、メネゼス副市長ほかによる玉串奉天が粛々と行われた後、資料館入り口でテープカットが行われた。
続いて、同館入り口正面の記念碑に据えられた、笠戸丸でブラジルへ渡った第一回沖縄移民の氏名を刻んだ記念プレートの除幕、同県国頭村(くにがみそん)から寄贈された「万国津梁(ばんこくしんりょう)の民」記念碑および、同じく金武(きん)町から寄贈を受けた県人移住百周年記念石碑の除幕を行った。
与儀会長はあいさつで、「百周年の行事はすべて終わったが、この資料館建設という事業が残っていた」とし、県や市町村、多くの県民、そして在伯県系人らの協力のおかげで、県人移民百周年を記念する最大の事業を成し遂げることができたと謝意を表し、「笠戸丸でやって来た三百二十五人に始まった我々、ブラジルのウチナーンチュの歴史を、三世、四世、五世のために残さなければならない。入れ物は出来たので、これからはウチナーンチュの心を、ここに入れていかなければならない」と述べた。
続いてあいさつに立った松堂忠顕落成式実行委員長、崎間達雄資料館建設委員長、宮城調智前会長、山城勇元会長らはそれぞれ、資料を収め、それらをどう活用するかが大事であり、これからが本当に大変な作業になると述べ、資料収集および資料館運営に対しての協力を呼びかけた。
同資料館建設にあたって県、市町村、一般企業からの寄付集めに奔走した西原篤一沖縄ブラジル協会会長もはるばる落成式に駆けつけ、「ふるさとが学べる資料館にしていただきたい。おめでとう」と祝辞を述べた。
また同氏は現在、県内四十一市町村に対して「我が村の自慢DVD」を制作するよう働きかけていることを明らかにした。これは、沖縄各地に息づいている伝統文化、太鼓や歌、踊りなどの民俗芸能や空手などを収め、ブラジルの人に沖縄を知ってもらうために同資料館で視聴できるようにするのが目的だという。その活動資金はすべて西原氏の持ち出しというが、「ブラジルの人は本当に良くしてくれるから。倍返ししないとね」と嬉しそうに語った。
写真:第一回沖縄移民の名が刻まれたプレートの除幕
写真:金武(きん)町から寄贈された記念碑の除幕
