(財)未来の東北博覧会記念国際交流基金(高橋俊一理事長)はこのほど、宮城県人ブラジル移住百周年記念誌『ブラジル移住・宮城県人の百年 赤い大地を拓く』を発刊した。
約一年かけて資料収集、執筆、編集活動を経て発刊された記念誌は、巻頭のグラビアをはじめ、序章「移住前史Ⅰ・Ⅱ」、第一章「ブラジル移住百年の歴史」、第二章「宮城県人百年の歩み」、第三章「海外移住を推進した機関・団体」、第四章「仙台七夕のブラジル移住」、第五章「日系人の出稼ぎ問題」、第六章「ブラジル親善訪問団の足取り」、資料編と大きく八項目に分かれ、五百三十ページにも及ぶ。
特に、移住前史では、一八〇三年に日本人として初めてブラジルの土を踏んだ石巻の漂流船「若宮丸」の船員四人と、一九〇六年に日伯貿易の先駆けとして聖市内に設立された『藤崎商会』についても触れている。
また、第二章では、県人移住者の動静として、第一回笠戸丸移民に八人の県人がいたことをはじめ、アマゾン移民や各地在住県人の現地ルポも記載されている。
(財)宮城県国際交流協会理事長も兼任する高橋理事長は発刊に際して、昨年がブラジル日本人移民百周年の節目の年で、移住者の歴史と偉業を讃えるためにさまざまな記念行事や交流事業が実施されたことについて言及。各方面の協力を得て宮城県人の足跡がまとめられたことに対して感謝の意を示し、「この史料が次世代の百年の日伯交流の礎となりますことを祈念します」と綴っている。
中沢宏一宮城県人会長は、「今後の日伯関係は文化交流だけでなく、高度な技術と経済力を持つ日本と資源大国ブラジルとの相互協力の進展も期待されます」とし、「この記念誌によってブラジル移民を理解していただき、一層交流が盛んになることをお祈り申し上げます」との挨拶文を贈っている。
記念誌に関する問い合わせは、宮城県人会事務局(電話11・3209・3265)まで。
写真:『赤い大地を拓く』の表紙
2009年11月7日付
