一層の絆深める努力を
【宮崎発・吉永拓哉福岡支局長】宮崎県、宮崎市、宮崎ブラジル親善協会の共催による『ブラジル宮崎県人会創立六十周年記念行事』が十月二十五日、宮崎市の宮崎観光ホテルで行なわれた。この行事は、今年八月二十三日にサンパウロ市で開かれた同県人会創立六十周年記念式典に出席した母県の慶祝団の帰国報告を兼ねたもので、八十人以上の関係者が集まった。また、ブラジルから黒木慧同県人会会長夫妻、吉加江ネルソン同六十周年記念祭典実行委員長夫妻、高橋久子同県人会婦人部長の五氏が来賓として招かれた。
「ポ語で語り合える県人会に」
この日は、東国原英夫宮崎県知事が公務のため欠席し、高山幹男同県県民政策部長が挨拶。
「ブラジルでは宮崎県人の温かさと熱い志を感じた」と報告し、「六十周年を契機として県人会との絆を一層深めるよう努力したい」と述べた。
続いて会場では、宮崎放送が九月に放映したドキュメンタリー番組『ブラジルの大地で~宮崎県人会60年の絆~』の上映会が行なわれた。
同番組は慶祝団に同行した宮崎放送が、ブラジルで暮らす宮崎県人たちの暮らしぶりを紹介したもの。八月二十三日の記念式典の模様も報じられ、県民たちに「移住六十年の歴史」を広くPRしたドキュメンタリーとなった。
最後に壇上では宮崎ブラジル親善協会の徳永哲也理事と黒木会長、吉加江委員長両氏との対談が行なわれた。
徳永理事の「県人会の今後は?」との問いに、両氏は「日系子弟たちの県人会離れが問題。これを解決するためにはポルトガル語で語り合える県人会に方向転換していく必要がある。次期県人会長には、思い切って若い人にバトンタッチをすることも考えている」と答えた。
記念行事終了後には、訪日した黒木会長ら五氏の歓迎昼食会が盛大に催された。
はじめに南米を語る会の早川烈代表が、五氏に対して「ゆっくりと宮崎の空気を吸っていただき、故郷の風景を楽しんでほしい」と長旅の労をねぎらった。
黒木会長は挨拶で、「東国原知事のざっくばらんな姿がブラジル日系社会にとても好印象を与えた」と、六十周年記念式典の思い出を振り返るとともに改めて母県へ感謝の意を表した。
中村幸一同県議会議長の乾杯音頭に続き、和太鼓グループ『天響』による迫力のある演奏を楽しんだ。
宮崎在住の日系二世・野崎ローザさん(四六)は、黒木会長らを歓迎するため、『天響』を会場に招いた。
「サンパウロの六十周年式典に出席できなかったのはとても残念。だから今日の和太鼓演奏は、私たちからのプレゼントです」と話した。
慶祝団に同行して同六十周年記念式典を取材した宮崎日日新聞社の奈須貴芳報道部記者(三二)は、「ブラジルに行ったのは初めてだった。宮崎県人が逞しく活躍されている姿に感動した。もう少し取材期間が長ければ、もっとよかったのですが」。
一方で会場の人たちに囲まれていた高橋婦人部長は、「このような立派な会を開いてもらい恐縮しています。故郷の温かさを感じます」と嬉しそうだった。
最後は南十字星の会の児玉篤始会長による一本締めで幕を閉じ、それぞれが黒木会長らと固い握手を交わした。
写真:会場で県人会の今後を語る吉加江ネルソン氏
2009年11月7日付
