海外でのネットワーク構築目的に
「自由で平和な大学」を基本理念に置く日本の国立大学である広島大学(浅原利正学長)は、海外でのネットワーク構築を目的に3日午後7時半から聖市リベルダーデ区の広島文化センターで同大ブラジル校友会の設立総会を開催し、同大留学生OBや縁のある人々など約50人が出席した。設立総会では、岡本哲治副学長(歯学博士)による基調講演が行われたほか、ブラジル校友会初代会長として大西博巳広島県人会長が就任した。
下田修二同大国際交流グループリーダーの話によると、同大校友会は2007年2月に発足し、正会員は現在9649人で、準会員81団体に及ぶという。海外での校友会は、中国、韓国、台湾、ベトナムに続き、今回のブラジルでの発足が5か国目となる。
同大は2009年から聖市の広島文化センター内に事務所を置き、10年にはサンパウロ総合大学(USP)と学術提携関係を結んでいる。
海外からの留学生は、40年前にはわずか28人だったのが、現在は1090人(伯国からは5人)と年々増加しており、「今後5年間で2千人に増やす計画だ」(岡本副理事長)という。
また、同大卒業生は12万人で博士号修得者1万人、修士課程修得者は3万人に上る。
この日の設立総会では岡本副学長が、3月の東日本大震災による津波被害で発生した福島第一原発事故に対する同大の対応活動などについて講演を実施した。それによると、同大緊急支援チーム38班1926人を福島県に派遣し、被ばく対策委員会を設置。除染作業の指導や内部被ばく者特別検診などを行ったという(講演の詳細内容については後日掲載予定)。
講演後のブラジル校友会会長選出で下田氏からの推薦を受けて就任した大西会長は、自身が72年に県費留学生として広島大学で世話になったとし、伯国三菱重工での勤務の後、00年から広島県人会長に就任し11年にわたって活動してきたことに言及。「広大のOBなど皆さんの協力を得て、校友会活動を一緒にやっていきたい」とあいさつした。
大西会長は校友会の今後の活動について、「今まで留学生OBが集まることはあまりなかったが、まずは関係者や縁のある人たちに集まってもらい、互いに知恵を出し合っていきたい」と話している。
2011年12月9日付
