中沢、小山、菊地3氏が協力 聖市(ジルベルト・カサビ市長)は20日午前10時半から、同市リベルダーデ区タグア街で桜の植樹を行った。日系社会からも日伯援護協会の菊地義治会長、ブラジルニッポン移住者協会の小山昭朗会長、ブラジル宮城県人会の中沢宏一会長らが中心となって協力を呼びかけ、当日は約20人の日系団体代表者やボランティアが集い、今年最後の植樹を行った。 中沢会長は「ことしは70本以上植えた。いい活動ができている。来年も続けていければ」と話した。聖市役所が環境整備のために推進している緑化運動「リベルダーデ・ベルデ」では、6月中旬から聖市リベルダーデ区ガルボン・ブエノ街やファグンデス街を中心に桜の植樹を行っている。 また、日系団体をはじめとして韓国、中国、台湾などの団体も積極的に協力しており、東洋街を挙げての一大プロジェクトになりつつある。さらに桜の植樹は街路樹だけではなく、8月1日にはガルボン・ブエノ街沿いにあるニッケイマンションの中庭に植樹。周辺住民にも理解が広まっている。 植樹後、参加者らは宮城県人会館の屋上で、植樹した桜の花を使ったさくら餅をほお張り、「新たなリベルダーデ名物になるかも」と言いながら盛り上がった。 2012年1月10日付
Dia: 10 de janeiro de 2012
奥野ともえさんが昨年訪日高岡市の小学校で5か月間研修 聖州と友好提携を結んでいる富山県が2009年度から実施している「多文化共生推進研修員受け入れ」制度で、昨年7月末から同12月までの5か月間、同県で研修を行った奥野オールダリアともえさん(49、2世)が任期を終え帰国し、6日に富山県人会(市川利雄会長)会員らが催した報告会に出席した。奥野さんはブラジルの教育現場で21年間の指導経験を持つ。デカセギ日系人など外国人の多い同県高岡市の小学校に派遣され、外国人児童や教育現場が抱える問題に直面した。帰国して間もない奥野さんに日本で見聞した5か月間を振り返ってもらった。 今回が3回目の実施となった同制度は、日系人の多い同県高岡市の小中学校へ聖州から選出された教育経験のある人材が配置されるもの。日本の教育制度を知り、教育現場で外国人児童に対する学習指導を行うことを目的としており、これまで毎年1人、計3人が派遣されている。 奥野さんは聖州サンジョゼ・ドス・カンポス市の小学校で教鞭を執る教諭。ブラジルで定年を迎えることを望んでいるため、この時期の研修が現役で行ける最後の機会だと考えた。そこで11年度の研修生として名乗りを上げ、昨年1月に派遣が決定した。 奥野さんが派遣されたのは同市立野村小学校。全校児童約800人のうち約30人が外国人。その多くがデカセギのため日本へ来たブラジル国籍の日系人子弟だった。 同校では、日本語の習得度が低いため年齢に相当する学年の授業についていけない外国人児童向けの時間割が組んである。その時間割にある「日本語指導教室」の時間は、外国人児童二十数人が集まり学年の下の教科書で学習する。所属する学年の学習内容の理解を目指すが「付いていけず、追いつくのは難しい」。 奥野さんによると同小学校に通う児童の家族は、家庭でポルトガル語を話す。小さな子どもの中には、会話ができてもポルトガル語の読み書きができない子もいるという。「そういった子はブラジルへ戻っても大変だと思う」と悲しそうな表情を浮かべた。 また家庭でポルトガル語を身に付けた場合、難しい語彙(ごい)を理解できないという落とし穴があると指摘した。指導した児童の中には、奥野さんがポルトガル語で話しても「Não entendi」と返す子がいたという。 そのほか、日本語、ポルトガル語どちらも十分に話せない男子児童がいた。彼は自分の意思を伝えられず相手の言うことも理解できないため、どうしたらいいの か分からずイライラした素振りで暴れることもあったという。奥野さんは「言葉をきちんと知らなければこうなる、という現状を間近で見た」と振り返った。 研修期間中は、毎日午前8時から午後5時まで同校で勤めた。学校で過ごす時間以外にブラジル人家庭を訪問し、宿題の相談に乗ったこともある。 「親は宿題のやり方を知らない。教え方を実際に示して伝えた」とブラジル人児童の家庭環境も学習の理解に影響していることを説明した。 研修が始まって日が浅い頃、奥野さんは4年生のあるブラジル人児童に「私が帰国するまでに九九を覚えるように」と伝えた。本来、九九は小学2年生の学習内容に含まれている。その児童は最初九九を学ぶ姿勢が見られなかったが、頑張って九九を暗記したという。 帰国が迫ったころ、日本人の児童から「奥野先生のことを一生忘れない」と言われたことが印象に残っているという。指導したブラジル人児童は「ブラジルに帰ったら、私たちのこと忘れちゃうね」と寂しそうに言った。 そんな児童へ奥野さんは「日本語で手紙を書くから勉強しなくちゃいけないよ」と言い残し帰国した。「学校は新学期が10日に始まるんですよ。今週頑張って書かなければ」と児童の顔が浮かんだのか、日本を思い出したようだった。 2012年1月10日付
ブラジル福島県人会(小島友四郎会長)は29日、2012年度総会を開催する。第1次招集が午前10時。第2次招集が午前10時半。場所は同県人会館(聖市リベルダーデ区グロリア街721番)。 議題は昨年度事業および会計報告、今年度事業計画および予算案審議など。終了後は新年会を催す。会費は30レアル。新年会参加希望者は事前に連絡が必要。 同県人会は今年、県人会創立95周年を迎えるが、東日本大震災で甚大な被害を受けた母県に対する招待は考えていない。本紙を訪れた曽我部事務局長は「予算も自分たちで獲得していかなければならない。今年、喜多方ラーメン祭りは3月と10月に2回開催する予定だ」と話した。問い合わせは同会(11・3208・8499)まで。 2012年1月10日付
富山県が実施する「多文化共生推進研修員受け入れ」制度で昨年訪日し、5か月間日本で過ごした奥野さんは年末京都へ小旅行に出かけた。清水寺でポルトガル語を話す人がいたので声をかけるとブラジル人だったという。「金閣寺にはスペイン語を話す人もいたので外国からの観光客が多いのだとばかり思っていた」が、翌12月20日はサッカーのトヨタ・クラブワールドカップ(W杯)決勝戦。「祖国からサッカー観戦に訪れたのね」と納得。同大会の日程を把握していなかったという奥野さんは、日本にいながらブラジル人のサッカー熱にびっくりしたという。 ◎ また、昨年夏を2回経験した奥野さんは「汗をかくのに日本ではどこへ行くにも化粧をしなければいけないので困った」と日本の印象を話した。研修先の小学校では女子バレー部の練習風景に驚いたという。「大人が行う程厳しい練習だったが、真面目にボールを受けようと取り組んでいた。監督も子ども相手だからといって力を抜かない」と練習に励む同部の姿を回想し、17年前日本へ技術研修へ行ったという富山県人会員の北谷セルマ美恵子さん(40、3世)と「何でも1位を目指さなければならず、競争力が強い」と日本の精神を語り合っていた。 2012年1月10日付
