1か月400~500レが相場
昨年1年間の不動産価格動向を示すFipeZap指数によると、大サンパウロ都市圏はアパートの1平方メートル当たり平均価格は27%の上昇率を記録した。現在、そのあおりを受ける形で、比較的安い価格で賃貸できる各県人会の宿泊施設がこれまで以上に注目を浴びているようだ。ほとんどの県人会が満室になっており、利用者は県人会の子弟や地方から聖市に出てきた大学生が多い。
長期で滞在者が多いのが特徴だ。しかし、物価上昇に合わせて値上げを行う県人会も多い。(本文中の宿泊料金は1か月単位) 現在、宿泊施設を持っている県人会は北海道、青森、宮城、秋田、茨城、栃木、群馬、千葉、神奈川、山梨、岐阜、静岡、愛知、滋賀、和歌山、広島、山口、香川、福岡、鹿児島の20団体。このうち空室があるのは、茨城、群馬、和歌山にそれぞれ1室ある程度で、「あっと言う間に埋まってしまう」という。
地下鉄アナ・ローザ駅から徒歩5分に位置するの北海道会館の関係者は「うちは女子寮で6部屋個室があるが、空室になることはない。長い人は10年以上住んでいる。主にサンパウロで働いている人が多い。昨年12月まで340レアルだったが、5年ぶりに値上げをした。現在の家賃は1か月420レアル」と話す。
また、リベルダーデに近く立地の良い青森県人会館も女子専用。5部屋あり、すべて相部屋だが空きはない。昨年2月までは350レアルだったが、今年2月からは380レアルになる。玉城道子会長は「値上げはインフレに合わせて半年に1度行っている。最近は値上がりがすごいので、できれば学生さんに住んでほしい。長く住んでいる人から順に入れ替わってもらうようにする」と話す。同県人会では図書館も併設されており、勉強に利用できる。地下鉄サンジョアキン駅まで徒歩5分というのも人気の原因だ。
同じく、リベルダーデ大通り沿いにある静岡県人会館も5部屋すべてが満室。住居者はアパートと比べて安い価格に引かれた社会人だという。家賃は500レアル。事務局は「この時期は入学式の時期なので、学生からの問い合わせも多い」と言う。
長期滞在者やバックパッカーが多いのはパカエンブー区にある鹿児島県人会館。現在15人が宿泊しており、満室だ。市内中心部に近いことで人気が高い。家賃は平均480レアル。プールもありこの時期は宿泊者の人気を博している。
このほか、栃木県人会館は相部屋で1人300レアル。広島文化会館は個室で400レアル。どちらも満室だ。和歌山県人会館は3部屋あり個室で400レアル。最近は利用者の要望に応え、インターネットの無線ランなどを設置する県人会も増えてきている。また、メトロの駅に近い県人会ほど人気が高いようだ。
ある県人会関係者は「電気、ガス、水道の料金も含まれて入るので人気は当分続くだろう。ただ、家賃の値上げも続くだろう」と話した。
2012年1月20日付
