2012年度の総会が行われた栃木県人会館を取材すると、100人以上収容できる広い同会館は会員であふれ返っていた。同県人会が20年以上主催している「焼きそば祭りは、きょうだったかしら」と思ってしまう程の人数に驚いた。特に若い世代の参加者が多いことに感心していると、坂本会長は「彼女は研修生OGの○○さん、彼は県費留学生OBの○○さん」と県人子弟を何人も紹介してくれた。各人の名前を覚えることは大変なことだが、どうりで若い世代に人気があるわけだ。
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坂本会長自身も県費留学生として母県を訪問したことがある。県人会が推薦し、母県からの補助を受け日本で学んだ若者の帰国後の姿勢については、複数の県人会が頭を抱えているようだ。県人会側は総会や催しへの参加、県人会への理解を求める一方、留学生や研修生のOB、OGは仕事や育児で忙しいといった理由から、なかなか県人会とかかわりを持てないという現状がある。坂本会長は「1世を敬い、母県を思っている」と口には出さないが、1世が築き継承し続けてきた県人会を守り、受け継いでいきたいという気持ちが伝わってくる。若い世代の支持を確立し、活気にあふれている栃木県人会。今後も日系団体がたどるべき道の一つを示してくれることと期待したい。
2012年2月15日付
