県出身ボランティア派遣可能に
JICAブラジル事務所サンパウロ支所は昨年、県連代表者会議の席で母県に縁のある移住地などに積極的に同県出身の日系社会ボランティアを派遣することが可能になったとの説明を行った。これは同県出身のボランティアを通じて、これまで以上に県と日系社会の密接な連絡と関係の構築を目的としている。
同制度を活用できるのは移住地だけにとどまらず、県人会などの公共団体であれば要望を行うことが可能。現在、母県出身ボランティアを望む声がどれくらい移住地や県人会から上がってきているかを17日、支所職員の村上ビセンテ氏に質問すると「この制度は偶然、福井県出身のボランティアが福井と縁の深いピニャール移住地に派遣された際に交流がより盛んになったという成功例があったために、今後は積極的に推進していこうという話になった。県連で説明を行った後に希望する県人会とすり合わせは行ったが、正式な形での要望はまだない」と説明した。
このほか要請業務と直接関係はないが、母県出身のJICAボランティアが県人会活動に寄与した例がある。福島県喜多方市出身で現在カンピーナスでシニアボランティアとして野球指導を行っている武藤啓一さんは、派遣前は同市産業部マーケティング部長として喜多方ラーメンを振興する業務に携わっており、ボランティア就任にあたり同県人会を表敬訪問した。その際に「喜多方ラーメン祭り」が行われていることを知り、昨年は企画段階から同祭に協力し、イベントを成功に導いた。
このほか、村上氏は県連を窓口として各県人会などに日系社会ボランティアを受け入れることが可能だとして、「いくつかの県人会のウェブサイトを作成するための指導員としてシステムエンジニアを要望することもできるし、剣道などは複数の県人会会館で行われているので巡回して指導することができる」との例を挙げた。
来年7月からボランティア派遣を望む場合、受入先からの要望の締め切りは例年、今年3月頃となる。詳細はJICAブラジル事務所サンパウロ支所(電話11・3251・2655)まで。
2012年2月28日付
