大阪沖縄県人会連合会の拠点である4階建ての会館が建設されたのは、1974年4月。前年の73年9月に着工し、沖縄県をはじめ大阪府、大阪市も資金援助を行い、当時の金額で約1億3500万円もの建設費用がかかっている。
同会館には2階の連合会事務所をはじめ、大正区沖縄県人会事務室、沖縄県系酒販会社及び民芸品店、琉球舞踊教室などのほか、テナントを第三者に賃貸している。1階入り口の左側には、第2代大阪沖縄県人連合会会長、大正区沖縄県人会長や(財)大阪沖縄協会理事長などを歴任し、同地域の発展に尽力した故・宮城清市氏の銅像も建立されている。
名幸祥夫事務局長の話では、連合会の活動は2月の新年会に始まり、6月の総会、7月第2日曜にこれまでは和歌山県高野山にある「沖縄戦戦没者高野山供養塔」への参拝が実施されてきた。しかし、近年になって県人高齢者が減少し、若い世代が参拝を行わない傾向にあり、「高野山とのつながりが切れた形」(名幸事務局長)となり、各人が個人的に先祖への供養を行っているという。
そのほか、大切な行事として阪神甲子園球場で春と夏に開催される全国高校野球大会の沖縄県代表を応援に行くことがある。「大正地区からはバス2台で応援に行きます」と名幸事務局長。事務所内には、2010年に春夏連覇を成し遂げた興南高校の記念ボールをはじめ、宜野座高校、嘉手納高校といった歴代出場高校の記念プレート(皿)などが所狭しと飾られていた。
さらに、連合会の行事ではないが、大正区とタイアップし青年を対象としたエイサー祭りが毎年9月、連合会館から道路を隔てて真向かいにある千島公園で開催されている。
特に今年は、沖縄の日本本土復帰40周年と大正区区制80周年を記念しての「大綱曳(ひ)き」も予定されている。大正区も同地の沖縄県人のイベントには積極的に協力しており、筋原(すじはら)章博大正区長自ら昨年10月の第5回世界のウチナーンチュ大会に参加したほどの熱の入れようだという。
連合会の問題点について名幸事務局長に質問すると、ブラジルの日系団体と同じように会員の高齢化を指摘した。「大正区の会員はまだ沖縄1世の血が濃いが、堺など他の地区にはナイチャー(沖縄県人以外の県人)の会員もいる。もっと若い人を取り込むために今年からウェブサイトの充実などインターネット設備を整え、各種データを記録していきたい」と名幸事務局長は今後の抱負を語った。
(つづく、松本浩治記者)
2012年3月8日付
