【既報関連】文協、援協、県連の日系3団体は5日、文協ビル5階の県連事務所で「あしなが育英会」(玉井義臣会長)への義援金進呈式を行った。式には、3団体の会長や副会長が同席し、同育英会が見た被災地の様子やこれまでの取り組み、今後の支援計画についての説明に耳を傾けた。
同育英会は、東日本大震災で親を亡くした子どもたち(以下、遺児)を救済する募金キャンペーンを目的として、2月27日から3月5日までの日程でブラジルに滞在した。その間、同伴したサッカー日本女子ユース東北選抜(17歳以下)による親善試合の場で震災で祖父母と母を亡くした高校生、佐々木証道さん(16、岩手)がスピーチを行うなど、同育英会が建設を目指す「東北レインボーハウス」のための資金提供を広く呼びかけた。
同施設は遺児の心のケアを日常的・長期的に行うことを目的とするもの。完成後は、10年以内をめどに地元の人とともに運営を進めたいと考えている。
同育英会は、過去に阪神淡路大震災が発生した際も被災地に同様の施設を建設した。玉井会長によると、「神戸レインボーハウス」と名付けられたその施設でケアを受けている遺児は「震災発生後、3年くらい自分が何をしていたのか記憶にない」と話しているそうだ。
玉井会長は今回の震災を出張先のテレビで知り、「遺児は(神戸の)何倍もの厳しいものを心に抱えていると感じた。一刻も早く心のケアをするための施設を開設しなければ」と決意したという。
神戸で起こった震災では施設を1カ所開設して遺児のケアにあたったが、「利用できる子どもは自転車で30分程度の距離にいる子に限られてしまう」(玉井会長)との理由から、今回は震災で特に甚大な被害を受けた沿岸部4カ所への設置を計画。そのほか、仙台市近郊にセンターの設立も予定している。
今回3団体が進呈した義援金50万円は、県連が所有している義援金口座「継続的復興支援基金」に3月1日時点で2万5708レアルあったものから用意した。山田康夫副会長によると、今回の支援のため50万円に相当する1万1600レアルを同基金から引き出した。
今回の支援の経緯について園田会長は「3日に(聖市バンデイランテス宮で開催している)震災復興写真展を訪れた際、3団体の会長がそろった。その場で木多喜八郎文協会長、菊地義治援協会長へあしなが育英会への義援金進呈を提案したところ、2人とも賛同の意を示した」と説明。義援金額を50万円としたことについては「呼び水としてそのくらいの額が適切ではないかと判断した」(園田会長)としている。
2012年3月16日付
