聖州イビウナ市の姉妹都市、宮崎県串間市(野辺修光市長)から森光昭副市長を含む5人の訪問団が24~29日の日程でブラジルを訪れている。一行は、27日にイビウナ市で行われた両市の姉妹都市締結25周年記念式典に出席するため来伯した。
締結した当時の市長、山下茂氏と元イビウナ文協会長の末次文明姉妹都市会長、谷広海宮崎県人会会長によると、両市は、現在串間市在住の岩下鉄太郎さん(88)が山下氏にイビウナを紹介したことをきっかけに姉妹都市となった。
岩下さんは定年まで、県下の学校で教育に携わっていた。1986年に知人の紹介でブラジルに渡り、ボランティアとしてイビウナの日本語学校で1年間教えた。ちょうどそのころ同文協から姉妹都市締結の話が持ち上がり、岩下さんは高校の教え子で、串間市長に当選したばかりだった山下氏に働きかけたという。
その後も岩下さんは複数回イビウナを訪れ、日本語学校の教え子たちと交流を続けている。岩下さんを知る末次会長と谷県人会長は、「今年も1週間ほど滞在し、イビウナでは誕生会も行った。あんなに生徒から好かれた日本語教師は見たことがない」と岩下さんの人柄を紹介した。
両市の今後ついて森副市長は「経済的交流は別にして、人的、文化的交流を狙いとしている。先人が移民として渡った跡を訪ねながら、過去を考え新しい時代に向かって交流を深めていきたい」との展望を述べた。
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串間市は宮崎県の南部に位置する人口約2万人の田園都市。森副市長が「国立公園の日南海岸もあり、ロケーションが良いです」と言う海岸は一時期、新婚旅行の名所として人気を集めた。同市南部の都井岬には、御崎馬(みさきうま)と呼ばれる野生の馬が生息している。同市観光協会のウェブサイトによると、御崎馬は58年に国の天然記念物に指定された。イビウナ市のほか、92年には中国の安国市と姉妹都市締結を結んでいる。
2012年5月29日付
