富山県とのさらなる交流を
聖州ミランドポリス市管内にある第3アリアンサ移住地(富山村)入植85周年記念式典が14日、第3アリアンサ日伯文化体育協会(嶋崎清会長) 会館で開催され、内外から約400人が出席した。富山移民協会の主導により、1927年に同県農学校教諭だった松沢謙二氏(故人)ら4家族11人が草分け として入植して始まった同移住地。嶋崎会長は85年の節目の年を迎え、「開拓初期の不自由さを思えば、今は便利になった」と先人たちの歴史を振り返り、感 謝を示した。
母県からは、県議会議員の四方(よかた)正治氏、坂田光文氏、富山県会計管理者の飯田久範氏ら5人が来伯して出席。式典を前に会館から約1キロ離 れた墓地で、草分けである松沢氏の墓参を行った。また、会館敷地内の寺前で記念植樹を行った後、一行は慰霊法要及び記念式典に出席した。
午前9時過ぎから行われた慰霊法要では、東本願寺アラサツーバ駐在開教師の中島康夫氏が導師を務め、読経の合間に出席者全員が焼香を行った。
引き続き、午前10時過ぎから開かれた記念式典には富山県の来賓一行をはじめ、白石一資ノロエステ連合日伯文化協会会長、市川利雄富山県人会長、 南勇同県人会アリアンサ支部長、佐藤勲アリアンサ日伯文化体育協会会長、ジョゼ・アントニオ・ロドリゲス・ミランドポリス市長、ジョルジ・マルリー元連邦 下議らが出席した。
嶋崎会長はあいさつで、同移住地が27年8月11日に富山県から派遣された松沢氏をリーダーとする11人の先発隊が入植し原始林の開拓を行った歴 史を振り返った。また、最盛期に200あった日系家族数が現在40と減少している中で、「開拓初期の不自由さを思えば、現在はアスファルトも敷かれ、電気 や電話も通じ便利になった」と現状を説明。「小さな農業経営は今後難しくなるが、果樹栽培に活路を見つけてこれからも頑張っていきたい」と、意気込みを新 たにしていた。
佐藤アリアンサ文体協会長は、同移住地に住んでいた故八木修平氏が、入植50周年(77年)の際に富山県からの日本語教師派遣を要請したこと(78年から現在まで18人の教師が来伯)などに触れ、「言葉では表せないほど感謝している」と母県への思いを述べた。
富山県の飯田氏は、2010年の富山県人移住100周年記念式典の一環で来伯した石井隆一県知事のメッセージを代読した。同移住地について「富山 県民移住の歴史を象徴する場所」と位置付け、現在富山県と聖州をはじめとする友好姉妹提携、海外技術研修員や日本教師派遣、奨学金制度など各種交流が実施 されていることを強調。「互いに地球の反対側に位置するが、心理的な距離は格段と近付いている」とし、同移住地のさらなる発展を祝った。
引き続き、林常男さん(94、長野)をはじめとする75歳以上の高齢者19人への記念品贈呈や富山県と同移住地との記念品交換の後、四方県議の音頭で乾杯が行われた。
祝賀会の後は日本語学校生徒たちによる踊りやバイオリン演奏などのアトラクションが行われ、午後3時からは同会館でアリアンサ郷友会と富山県人会 共催による「アリアンサ郷友会第47回親睦大会」も開かれ、同移住地や聖市から参加した人々は当時の出来事などを懐かしく思い出していた。
2012年7月18日付
