第15回フェスティバル・ド・ジャポンは好天に恵まれ、入場者数も昨年以上だったという。郷土食祭りとして始まった時から考えると、隔世の感がある。こ こまで成長させたこれまでの県連幹部と関係者の努力に敬意を表したい。しかし、回を重ねるごとに規模を拡大してきたことは評価できるが、内容となるとマン ネリ化は避けられない。しかも、会場全体が垢抜けせず、日本の進出企業を誘致しても二の足を踏まざるを得ない▼
ここでいう「垢抜けしない」理由は、二つある。まず第一は、日系農家が生産した農産物やADESCのように日系人が作った様々な商品を販売してい るからだ。しかし、これは日系コロニアが長年培ってきた文化であり、これを否定するものではない。第二は、バザリスタと呼ばれる商店がありとあらゆる品物 を売っていることだ。このスペースが大きすぎる。毎回同祭はテーマを決めているが、テーマに沿ったブースがどれぐらいあるのか。バランスが取れていないこ とと会場を分離しないことが、入場者に雑然とした悪印象を与えている▼
しかも、CDやDVDなどを販売しているバザリスタのほとんどが海賊版(ピラッタ)の商品を扱っている。毎年、県連幹部にこのことを指摘すると、 「契約書の中に海賊版の販売を禁止するという一項があり、守るように指導している」との回答が返ってくるだけだ。本来なら、担当者が会場を巡回し、違法を 見つけたら撤去するのが当たり前だろう。企業でよく使われるコンプライアンスという言葉がある。これは、『法令遵守』と言う意味なのだが、企業はもう一段 広く捉え、『公正・適切な企業活動を通じ社会貢献を行う』と解釈している。県連も公的機関として、コンプライアンスという意識を高めなければ、「あの団体 は信用できない」と社会から信頼をなくしてしまいかねないほど重要な問題なのだ▼
利益追求も結構だが、自らの足元が崩れるような行為はいい加減やめるべきだ。県連幹部、各県人会の会長は社会的に信用のある人たちだろう。自らの信用も失うことを知るべきだ。代表者会議の席上で、ぜひ討議してほしい。(鈴)
2012年7月18日付
