核兵器の廃絶目指して 南米拠点となる事務所設置へ
平和市長会議(松井一實会長)の田上富久副会長(長崎市長)は4日、リオ市を訪れステリオ・アマランテ大使と同市内で会談した。会談で田上副会長は「五輪など世界的なイベントが予定されているリオ市が同会議の南米の活動拠点として最も適した都市である」と伝え、同会議の職員が常駐できる「南米事務所」の場所の提供を求めた。これに対し、アマランテ大使は「市内の遊休市有物件について無償提供が可能である」との基本的了承を示した。具体的な場所や入居期間、常駐する職員数などは未定。今後、両市は維持管理費の負担などについて整理する。
田上副会長は本紙の取材に対し、「平和市長会議はこれまで加盟都市数を増やすことによって、発言力を高めてきた。今後は活動の質を高めていかなければならない。同時に地域ごとのテーマに沿った活動が必要になっており、非核地帯である南米での活動は重要になる。北半球に与えるインパクトが非常に大きい」と、南米事務所開設の意義を説明した。
平和市長会議は、世界中の都市が連携することによって核兵器廃絶の市民意識を国際的な規模にまで喚起し、核兵器の廃絶を目指すNGO団体で、加盟都市数は9月1日現在で154カ国・地域の5400都市。このうち、ラテンアメリカ・カリブ海地域では24カ国579都市が加盟している。
同会議は、1982年にニューヨークの国連本部で開催された第2回国連軍縮特別総会で荒木武広島市長(当時)が、世界の都市が国境を超えて連帯し、「核兵器廃絶に向けての都市連帯推進計画」を提唱。広島・長崎両市長から世界各国の市長あてにこの計画への賛同を求めたことが設立のきっかけ。
同会議では2003年、20年までの核兵器廃絶を目指す行動指針「2020ビジョン(核兵器廃絶のための緊急行動)」を策定しており、世界の都市、市民、NGOなどと連携しながら、核兵器廃絶に向けて活動している。
2012年9月13日付
