本日付社会面に報じたようにブラジル日本都道府県人会連合会の10月度代表者会議で来年行われる第16回フェスティバル・ド・ジャポン(日本祭り)の関連事業として企画されたロードレースが否決された。審議の過程を聞き、大多数の県人会が良識を持っていることに安堵(あんど)した。だが、席上で今年行われたロードレースの収支が明らかにされなかった。これは、次回必ず開示し、今後の反省材料とすべきだ。役員会が責任を持ってほしい▼
ロードレースが否決された直後、園田昭憲会長は、県連会長就任時に述べた自らが会長の任期中は拡張路線を採らないことを改めて強調した。これは何を意味するのか。県連が日本祭りの規模拡大を続けてきたことに対する警鐘だ。年々費用がかさむ中で利益を追求するあまり、県連本来の目的を見失っていることに対する反省でもある。規模を拡大すれば出費が多くなるが、それに見合った収入が確保されるとは限らない。谷広海宮崎県人会会長が「身の丈にあった活動をすべきだ」と席上で述べたが、園田会長も同じ考えだろう▼
県連は利益を追求するための営利団体ではない。公益法人としては他にやることはいくらでもある。県連は、150万レアルあまりの手持ち金がある。これは、日本祭りで蓄えたものだが、そのほとんどは基金として留保している。日系主要団体の歴史を振り返ると、基金を取り崩したケースが多い。これを繰り返してはならない。県連はこの基金を有効に使うよう執行部だけではなく委員会の強化を図る必要に迫られている。アリが砂糖に群がるように金のあるところにはおかしな人たちが集まってくる。会員である県人会はその監視も強めなければならないだろう▼
日本祭りのマンネリ化を打破するには規模を拡大するのではなく、内容の見直しをするべきだ。来年は戦後移住60周年なのだが、記念行事の話は聞かない。ぜひ、県連が中心となり、日本祭りで記念式典を実施してほしい。来年は周年事業を計画している県人会が多いが、戦後移住50周年の時のように日本祭りに併せて来伯してもらうことは、県連しかできないことだ。日本とのパイプが最も強い県連ならではの企画を立案することを期待する。(鈴)
2012年10月27日
