【既報関連】ブラジル都道府県人会連合会(園田昭憲会長)主催の「東北被災地応援ツアー」が10月14日から11月4日まで行われ、引率の本橋幹久団長を含む17人が岩手、宮城、福島の被災3県などを訪問したことは既報の通り。同ツアーに参加した人たちに生の感想を聞いてみた。
熊野重子さん(75、香川)は、震災前の一昨年に東北3大祭りを訪れた。その際に東北の人が優しく出迎えてくれたことを思い出し、今回のツアーの参加に踏み切ったという。
熊野さんは「実際に被災地を訪れましたが、そこに家があったという想像ができませんでした」と悲しそうに話す。一方、福島県いわき市を訪れた際に津波で流され仮設住宅に住む老婦人に出会ったことに触れ、その女性が洋服屋を営んでいる姿を見て、元気をもらったという。
「自分の故郷だが、震災後は個人では行けなかった。被災者に何と声を掛けたらよいか分からなかったので」と語るのは岩手県北上市出身の田鎖満さん(75)。田鎖さんは同ツアーのお陰で、被災地に行く決心ができたという。
田鎖さんは「被災者の多くの方は苦しいけれど、隣の人はそれ以上に苦しんでいるから自分は泣いてられないという思いで頑張っている」と話した。
また、福島県いわき市の仮設住宅では全般的に物が不足しており、商工会議所の職員などが団結して物資調達に励んでいたという。さらに同氏は、仮設住宅の一部は山の斜面に点々としており、周りには店もなく非常に厳しい環境で生活を余儀なくされている被災者もいると説明した。
田鎖さんは岩手県釜石市のホテルに宿泊した時、満潮時に地盤が沈下した土地に海水が流れ込み水田のように海水が広がった状況を目の当たりにした。それを見た同氏は「震災前の町を復興させることは想像以上に大変だと思った」と述べた。
2012年12月14日付
