原因不明だが放火の疑いも
道路拡張問題で嫌がらせか?
1月18日午後5時55分、サンパウロ州コチア市にある日本庭園内の茶室(カーザ・デ・シャー)が火災によりほぼ全焼となる事件が発生した。詳しい原因などは分かっていないが、普段から火の気が少ない場所であることから放火の疑いも持たれている。公園はラポーゾ・タバレス街道沿いに位置し、コチア市と高知県いの町が1988年に友好都市提携を結んで造られたもの。数年前程から道路拡張のために公園移転の話も上がっていたとし、政治絡みによる嫌がらせの疑いもありそうだ。
火災により公園内茶室の屋根や柱は残ったものの、壁は焼け落ちて、内部が露出した状態となっている。
火災発生当日、ラポーゾ・タバレス街道を車で走っていた村田重幸コチア青年連絡協議会副会長によると、公園から煙が見えたので車を止めて内部に入ると、既に茶室は屋根と柱を残した状態で黒焦げになっていたという。
茶室のすぐそばには、コチア青年に縁の深いコチア産業組合初代理事長だった故・下元健吉氏の銅像や記念碑などが建立されているが、今回の火災では特に被害はなかったそうだ。
公園はコチア市が管理しているが、道路の拡張工事を目的に数年程前から公園の移転問題が持ち上がっていたとの話もある。そのため、政治的な絡みから公園移転のための嫌がらせで放火したのではないかとの見方もあるが、出火原因などは現在のところ不明となっている。
火災について「知らなかった」というコチア旧友会前会長の遠藤健吉氏は、本紙からの知らせを聞いてショックを受けていた様子。旧友会は、コアチ青年連絡協議会と下元氏の遺族とともに毎年9月下旬に公園近くの教会でコチア関係者の先没者合同ミサを開いており、ここ5年程はミサの後に公園内で下元氏の銅像や記念碑に献花することが恒例となっている。
遠藤氏は「毎年ミサの前にはコチア市関係者が公園内をきちんと清掃してくれているし、お世話になっている。(下元氏の)銅像に程近い茶室が焼けたのは残念に思う」と話していた。
今年8月ごろに創立60周年記念式典を予定している高知県人会の片山アルナルド会長は「(火災のことは)昨日(1月31日)知らされたばかりだが、高知という名前が公園に付いている以上、何とかしなければと思っている」と話している。その一方で、姉妹都市としての公園造成時にかかわった県人たちは既に高齢化しており、当時の詳細内容を知る人は県人会内でもほとんどいないという。また、県人会ではその後、交通の便の問題などから公園にはほとんど関与していない状態が続いてきた。
片山会長は「今月6日に県人会の役員会があるので、もう少し事件のことを調べた上で県人会として何らかの形で協力できるところは協力したい」とし、情報収集を行っていく考えだ。
2013年2月2日付
