昨年の経費未払いなどが問題に
今週末の6、7両日にサンパウロ市リベルダーデ広場を中心に開かれる第35回七夕祭りで、毎年共催してきた宮城県人会(中沢宏一会長)が今年は参加せず、ACAL(リベルダーデ文化福祉協会、池崎博文会長)が単独で開催することが明らかになった。「騒動を起こしたくない」(中沢会長)ために七夕祭りの本場である宮城県人会が引いた形だが、その背景には、昨年の経費支払いを巡る問題のほか、以前からの両団体間での確執などがある。
宮城県仙台市伝統の七夕祭りは「サンパウロ仙台七夕祭り」として、日系社会をはじめサンパウロ市の公式カレンダーにも入るなど定着しており、過去34回は毎年竹の手配・運搬と飾り付けを宮城県人会が担当し、宣伝・広報関係等をACALが行ってきた。
しかし、2007年にACALの池崎会長が「七夕祭り」を商標登録したことなどを巡って、両団体の確執が広がった。
その後、和解策として2009年6月にACALの「七夕祭り」商標登録を認め、宮城県人会は「いつでもどこでも七夕祭りを開催できる権利を有する」(中沢会長)契約書を両団体の間で交わしたという。そのため、ここ3年ほどは両団体は表面的には協力姿勢を見せ、共催の形で同祭を実施してきた。
中沢会長によると、今年の七夕祭り開催に向けて4月ごろから両団体の実行委員会代表による話し合いの場が持たれてきたという。しかし、6月17日の会合に出席した同県人会の鈴木運蔵副会長にACAL側から、(1)2010年に宮城県人会が請求した竹代及び運搬代などの支払いを無効にすること(2)12年の七夕祭りでかかった経費の折半分として宮城県人会分の支払い請求などが提示され、県人会では保留の形を取ってきた。
さらに同19日にはACALからの正式文書で、「結論を出さないなら、今年の七夕祭りはACALが単独で開催する」との通知が宮城県人会に届いている。
ちなみに、同祭にかかる総費用は約8万~10万レアルで、スポンサー料などを差し引いた経費を毎年両団体で折半してきた。中沢会長によると、前述の(1) と(2)を差し引いた宮城県人会のACALに対する支払い必要額は約2000レアル程度だという。この件についてACAL関係者に金額を確認したが、詳細 額は不明。また、短冊の販売は従来、宮城県人会が担当してきたが、その販売権を巡っても両団体が対立する一因となっているようだ。
中沢会長は、本紙の取材に対して「県人会としても今年は時間的余裕が無いし、命令系統が二つに分裂し対立するばかりで(世間を)騒がせても意味がないので、今年は我々が引くことにした」と説明。「今年の祭りが終わったら、なるべく早く来年の七夕祭りに向けて動きたい」と話している。
一方ACAL側では、「宮城県人会には何回も会議に出てもらうよう話してきたが、来なかったので仕方なく今年は単独開催に踏み切った」と説明している。
2013年7月4日付
