鈴木県知事ら慶祝団66人が来伯出席
ブラジル三重県人移住100周年、ブラジル三重県人文化援護協会創立70周年、三重県・サンパウロ(聖)州姉妹提携40周年を記念した式典が、17日午前11時半からサンパウロ市ビラ・マリアーナ区の同協会会館で開催された。式典には県人関係者、母県から鈴木英敬県知事、山本勝県議会議長をはじめとする議員団、経済及び民間を含めた「オール三重」の慶祝団66人が来伯して出席したほか、ジェラルド・アルキミン聖州知事も参加するなどし、式典を盛り上げた。
三重県人のブラジル移住は1912年の「神奈川丸」での渡伯に始まり、現在は子孫を含めるとその数は約1万4000人に及ぶという。
総勢約300人が出席したこの日の式典には来賓として、鈴木県知事、山本県議会議長、中嶋年規三重県議会国際交流促進議員連盟日伯部会長、内田淳正三重大学学長、諸戸孝徳ハートピア三重副理事長、NPO法人「愛伝舎」の坂本久海子理事長、福嶌教輝在サンパウロ総領事、アルキミン州知事、飯星ワルテル下議、羽藤ジョージ聖州議、野村アウレリオ聖市議、園田昭憲県連会長、木多喜八郎文協会長、菊地義治援協会長、板垣勝秀ブラジル日本語センター理事長らが出席した。
先亡者への黙とう、日伯両国歌斉唱に続いてあいさつに立った前田ネルソン三重県人文化援護協会会長は、初期移住者たちが風習、言語や気候の異なるブラジルで苦労を乗り越えた結果、現在の日系人がブラジル社会で行動空間、敬意や尊敬を得ることができたことを強調。また、今回の三重県慶祝団の来伯により聖州との姉妹提携を通じたさまざまなビジネスチャンスが実現できることを期待し、三重県人移住者100周年記念誌刊行において日伯両国の関係者に謝意を表した。
日本の47都道府県知事の中で39歳と最も若い知事であることを自ら発表した鈴木県知事は、今回の慶祝団が県議団をはじめ経済・民間を含めた総勢66人と5年前の2倍に上るメンバーで訪問したことに言及。三重県人移住者の100年に及ぶ苦闘の歴史に触れ、現在では政界、官界、経済界など同県人子弟が幅広い分野で活躍していることに敬意を表した。さらに、今回の訪問が「『友好交流』から産業・観光連携、環境問題の克服をはじめとした『経済交流』へと発展を図り、相互互恵的な関係構築を目指す」と述べ、力を込めた。
引き続き、各来賓の祝辞が披露された後、午後0時半に会場に到着したアルキミン州知事があいさつ。鈴木県知事に対して「ここ(聖州)はあなたの第 2の家と思ってリラックスしていただきたい」とねぎらった後、聖州は伯国内で日系人が最も多い州で、教育、環境や技術向上の面などで「日系人の力が無けれ ばここまで発展しなかった」と称賛。今回の三重県慶祝団の訪伯でさらに経済面でのきずなが深まることを期待した。
ハートピア三重から日本語センターの板垣理事長への「紙芝居」寄贈などに続き、85歳以上の県人高齢者(13人)、三重県海外功労者(6人)、海外特別感謝状(4人)、感謝状(4人)がそれぞれ授与された。
各記念品交換、三重県人移住者100周年記念誌刊行の辞の後、松本茂評議員会長の閉会の辞で記念式典は終了。引き続き開かれた記念祝賀会では、舞台上での鏡割りと乾杯、来賓によるケーキカットが行われた。
アトラクションでは、琴演奏、カラオケ、琉球國祭り太鼓によるエイサー太鼓が披露された。締めくくりはサンバショーが行われ、鈴木県知事が率先して踊りに加わるなどして会場を盛り上げた。
隣国から参加したアルゼンチン三重県人会の一色田眸(いしきだ・ひとし)会長(70)は、「いつも記念式典の時にはブラジルを訪問させてもらっており、一 昨年のアルゼンチン県人会35周年の時にはブラジルから7人の県人関係者が参加してくれた。三重県人としての良いところを互いに見習っていければ」と話 し、今回の式典を祝福していた。
コラム【モザイク】
日系団体の式典にはめったに顔を出さないアルキミン聖州知事が、17日の三重県人移住100周年記念式典には途中から出席した。ある筋の話によると、本当はアルキミン州知事には19日に在サンパウロ総領事公邸で開かれた観光誘致イベント「三重プロモーション」に来てほしかったそうだが、「平日は難しい」と断られたため「何とか式典だけでもご出席を」とねじ込んだそうな。日系社会に対するリップサービスは、ご立派なんだが。
◎
三重県議会国際交流促進議員連盟日伯部会長の中嶋氏は当初、式典でのあいさつの予定は無く「何の用意もしていない」と戸惑いながらも、今年伊勢神宮が20年に一度の「遷宮(せんぐう)」の年であることをアピール。資料によると遷宮とは、内宮・外宮の建物や装束神宝を一新する「神様の引っ越し」のようなものとか。第1回遷宮が内宮で行われたのは持統天皇4年(690年)のことで、それから1300年にわたって継続されているとも。遷宮を続けることで常に神宮の若さを保つことを「常若(とこわか)」と言うらしく、三重県と聖州の関係も「常若でいきたい」と締めくくったのはさすが。
2013年8月20日付
