今月17日から続いた三重県とサンパウロ州との姉妹州県締結40周年、在伯三重県人移住100周年を記念したイベントの一つ「三重デー」が、21日午後2時からサンパウロ市リベルダーデ区東洋人街のレストラン「エスパッソ和」で、美と健康(beleza e saude)をテーマに開催された。
同イベントは、三重県内でブラジル人の教区や定住の支援を行っているNPO法人「愛伝舎(坂本久海子理事長)」が中心となり企画したプロジェクト『MIEBRAS』の一環で、三重県産品の魅力を紹介した。
伊賀の忍者にちなんだ衣装を身にまとった坂本理事長は「現在三重県には約1万2000人のブラジル人労働者が在住し、多くが日本の文化に適応し暮らしている。しかし経済的に苦しい生活を強いられている家庭もあり、特に子供たちに十分な教育が行き届いていないのも現実」と話す。
このことに課題を感じている同団体が、行政からの資金援助にプラスして、自らの活動資金及び教育支援の資金調達を目的に行うプロジェクトが『MIEBRAS』だという。同プロジェクトは、愛伝舎の活動に賛同する三重県の企業が同団体を通じてブラジルで自社製品を販売。収益をすべて同団体の活動に充てるというものだ。
今回は、美容品や健康食品のもととなる天然素材を扱うメーカー「辻製油株式会社(松阪市、辻保彦代表取締役社長)」、豆腐や自宅で豆腐を作る容器萬来鍋など豆腐にまつわる商品開発やサービスを総合的に手がける「ミナミ産業株式会社(四日市市、南川勤代表取締役社長)」、「鈴鹿川」などの日本酒の醸造・販売や日本酒バーも展開している「清水清三郎商店(鈴鹿市、清水慎一郎代表取締役)の3社が自社製品を紹介。試食・試飲も行われ、当日集まった食品関係者を中心とした参加者の興味を引いていた。
日本の食文化を紹介する雑誌「#HaSHiTaG」の広報部長カルバーリョ・レアンドロさんは「まずイベント自体がよく組織されていて素晴らしかった。商品では豆腐を作ることができる『萬来鍋』を初めて知り、とても関心を持った。イベントについては、記者も来ているので、雑誌で詳しく取り上げたいと思う」と話した。
また会場で商品が販売されることをブログで知り、集まった一般の参加者たちは、目当ての品を求めてイベント終了後に列を作っていた。
プロジェクトの賛同企業の一つ、辻製油株式会社の辻代表取締役社長は「今の日本は、ブラジルからの移住者のみならず、体に不自由がある人たちなど、社会的立場が弱いとされる人たちに対して社会的な配慮が足りていないと感じることがあるため、企業として少しでも手を差し伸べる活動をしていきたい。そのためMIEBRASの活動には深く賛同し、喜んで協力させてもらっている」と話していた。
2013年8月29日付
