外交・公用ビザ免除措置に
2日から5日までブラジルを訪問した日本の岸田文雄外相(56)。2日午後にはブラジリアでフィゲイレド・アルベルト外相と会談しその際、外交・公用査証(ビザ)免除措置に係る書簡の署名式が両外相の間で交わされた(外務省発表)。3日にサンパウロを訪れた岸田外相は、東山農場視察やイビラプエラ公園内の慰霊碑参拝などを行い、4日午後7時にはサンパウロ市リベルダーデ区の文協貴賓室で約200人が集った日系団体主催の懇談歓迎会にも出席した。また同歓迎会前の約10分間、邦字紙からの質問に岸田外相が応えた。
今回の外相会談の概要は、ジルマ大統領訪日の早期実現に向けた両国政府の調整と、海洋資源開発など経済分野の連携の確認などで、両国が特別な信頼関係であることの共通認識で一致したという。また、両国間の外交・公用査免措置の署名が行われたことにより、受刑者移送条約が実質合意に至った。
歓迎会で岸田外相は「日本とブラジル日系人との関係を友好かつ強固にし、日系社会の発展、団結に協力していきたい」とあいさつ。乾杯の後、大勢の出席者が岸田外相を取り囲み、握手や写真撮影を行った。
歓迎会に出席した山田彰同省中南米局長によると「多忙な大臣が一国に3日間もとどまるのは異例」らしく、7日にアルゼンチンで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会への出席が主な目的での来伯とはいえ、ブラジルに注目する日本政府の姿勢がうかがえた。
本紙が行った岸田外相との質疑応答全内容は次の通り。
―ブラジリアでフィゲイレド外相と行った会談の内容について。
「まず日本とブラジルは民主主義ですとか、法の支配ですとか基本的な価値観を共有する大切なパートナーです。そのブラジルの新しいフィゲイレド外相と初の外相会談をさせていただきました。こ のアジア、太平洋地域、あるいは中南米地域、こうした地域の繁栄と平和のために率直な意見交換ができ、大変有意義な会談だったと振り返って思います。日本 とブラジルの2国間の問題、さまざまな具体的な課題について意見交換をし提案をさせていただき、国連をはじめ国際条理における協力について意見交換させて いただきました。こうした両国の連携については今後ぜひ、首脳会談にもつなげていきたいと考えています。5日の(サンクトペテルブルクでの)G20(首脳 会議)の場でも日伯首脳会談が予定されております。そしてジルマ大統領の訪日も今は延期ということになっています。しかしぜひ、近いうちにそれを実現しよ うとフィゲイレド外相とも合意していますので、こうした首脳の意思疎通にもしっかりこの外相会談の成果につなげていきたいと思います」
―ブラジルは来年のワールドカップや2016年のオリンピックなど大きなイベントを目前としている中で、日伯間でのビザ免除協定の必要性が高まっている。同件について外相会談でどのような論議が行われたか。また、岸田外相自身のビザ免除に関する見解について。
「査証免除については両国の国民が交流を図る上で大変重要な課題だと思います。ご指摘のように世界から注目される大きな行事が予定されています。こういっ た中ですので人の行き来は大変重要で、そのために査証免除の問題は大変大きな課題だと思っております。こうした問題意識についてはフィゲイレド外相とも しっかり認識を一致させたわけであります。ですので今後とも査証免除については両国のさまざまな状況、そしてさまざまな課題を総合的に考えた上で判断して いかなければなりません。将来的な課題としてぜひ取り組んでいきたいと思いますし、そのためにもぜひ具体的に前進させたいと私は思っております。そういっ た思いで取り組んでいきたいと思います」
2013年9月6日付
