ニッケイ新聞 2014年3月15日 ブラジル熊本県人会が9日午後、同会館で行なった農業研修生紹介式に約40人が参加し、到着を喜んだ。同研修は2007年に熊本県人会によって企画され、今年から熊本県の協力のもと受け入れが始まった。 「くまもと農業塾」所属の橋本龍生さん(37)と入江徹さん(33)は8日から21日まで、聖州内の農場で経営ノウハウを学ぶ。 橋本さんは上益城郡でハウス施設栽培によるトマト農場を経営する。「日本には無い最新技術を使った大規模農場経営に興味がある。産業として発展していくブラジルの農業を学び、日本での儲かる農業の実践に役立てたい」と意気込む。 入江さんは八代市でレタス、水稲、スイートコーンを栽培する。「少しでも多くを吸収して熊本を良く出来るよう頑張る」と郷土への使命感を表した。 田呂丸哲次会長は「日伯の違いを知り、ブラジルの良いところを日本で役立てて欲しい。交流を作る事が県人会の役割。この活動は毎年続けたい」と研修事業の実現を喜んだ。
Dia: 17 de março de 2014
ニッケイ新聞 2014年3月14日 ブラジル日本都道府県人会連合会(園田昭憲会長)の代表者会議が27日、文協ビル会議室で開かれた。1月度の会計報告の後、『第17回日本祭り』についての話し合いが行われた。 25万レアルが見込まれる赤字について「人件費や雑費などもっと経費削減できるはず」「次回以降規模縮小も考えなければ」という声が挙がり、山田康夫実行委員長(滋賀)は「実行委だけでなく、県人会や個人でも企業呼びかけをして欲しい」と、更なる理解と協力を求めた。 留学生・研修生実態調査の報告では本橋幹久氏(鳥取)が、「アンケート調査に回答していない県が数県あり、未だ連絡が無い県もある」と、アンケートの提出を再度呼びかけた。 その後、新たに県人会会長となった白又考範(神奈川)、高橋久子(宮崎)、栗崎邦彦(長崎)3氏の紹介が行われた。また、佐賀も西山実氏が新たに会長職に就く。 今月27日の定期総会では、定款上、園田会長が職を退くため役員改選が行われる。シャッパ提出は同月14日17時までとなる。
今年1月に91歳で死去した小野田寛郎氏(元陸軍少尉)の追悼ミサが12日午前11時からサンパウロ(聖)市のサンゴンサロ教会で執り行われた。親交のあったブラジルの関係者ら約60人が出席。在聖総領事館の佐野浩明首席領事や、また牧場のあるマット・グロッソ・ド・スル(南マ)州や、ブラジリアなど遠方からも訪れ、故人の冥福を祈った。 1944年に遊撃戦指揮の任務を受けてフィリピン・ルバング島に赴任した小野田さんは、終戦後も29年間同島で戦闘を続け、日本へ帰還した翌75年に兄のいるブラジルへ移住した。 南マ州カンポ・グランデ郊外のバルゼア・アレグレ移住地で開拓に挑み、牧場経営を軌道に乗せる一方、同地日本人会の初代会長として農村電化などにも尽力。84年からは日本で「小野田自然塾」の活動を始め、野外活動を通じた青少年の育成に長年取り組んできた。 今回の追悼ミサは聖市の主要日系団体や小野田さんの出身の和歌山県人会、小野田自然塾など計11団体が主催。祭壇の手前には、フィリピンから戻った当時からの小野田さんの写真が並べられた。同教会は町枝夫人と結婚式を挙げた場所でもある。ミサを執り行ったフレイ・アレシオ神父は「このミサを通して心を一つに、小野田さんの永遠の冥福を祈りましょう」と語りかけた。 「日系およびブラジル社会の善のために貢献された小野田さんの素晴らしい人生を末永く人々に伝えられるように」など、6人による共同祈願に続き、最後に主催団体を代表して園田昭憲ブラジル日本都道府県人会連合会会長があいさつ。出席者への感謝とともに、「ブラジル、日系社会の存在を日本に広く知らしめた」と同氏の貢献をたたえた。 移住する飛行機で同行して以来親交のあった尾和義三郎・南米通信社代表は、「毎週2人でサンパウロから牧場の土地に行って木を倒した」と開拓当時を思い出し、「忙しい中たくさんの人が来てくれた。小野田さんの人間性だと思う」と話す。「ブラジルに来るたびいつも出迎えに行っていた」という尾西貞夫・援協副会長も「これだけ来てくれてありがたい」と感謝した。 この日は、25年にわたって牧場の管理を続けてきた佐藤晋平さん(65、福島)も南マ州から訪れた。自然塾の活動を始めてからは日本の冬の時期だけブラジルで過ごしていた小野田さん。「人に任せたら口一つはさまない人。金は出しても口は出さない。だからやりよかった。土地が売れるぐらいまで生きてほしかった」と同氏をしのんだ。 ブラジリアから訪れた柴田アゴスチーニョ退役空軍少将は、2008年に東京で行われた移民100周年式典に共に参加したという。「ブラジリアへ来る時はいつも話をさせてもらった。僕にとってはベテラン。僕がいつも世話になっていた」と振り返り、「今日は来て良かったと思います」と話していた。 2014年3月14日付
ニッケイ新聞 2014年3月12日 「復興に向け、着実に一歩ずつ」。岩手、宮城、福島の3県人会が11日午後2時から、宮城県人会館で『東日本大震災3周忌追悼式』を行った。震災発生日に合わせた平日開催にも関わらず、約100人が集まり犠牲者に黙とうを捧げた。防災関係者による講習や、各県知事から復興に向けた近況報告も寄せられ、3県は当地からの支援に感謝する一方、復興に向けた着実な成果を報告した。 岩手県人会の千田昿暁会長があいさつに立ち、「未曾有の被害から丸3年。故郷に戻れない苦しさを抱える中での生活が続くが、平穏な日々が1日でも早く戻るよう願う」と述べ、黙とうが捧げられた。県連を代表しあいさつに立った秋田県人会の川合昭会長は、「復興に立ち向かう姿勢は、同じ東北人として誇りに思う。がんばれ日本、がんばれ東北!」と力強くエールを送った。そのほか日系団体関係者、在聖総領事館から佐野浩明首席領事、ブラジル国防局からアルミン・ブラウン局長代理もかけつけ、同氏は「自然災害に対する日本の対応力は世界一だと思う。我々は日本から防災を学び、政府は子どもたちへの防災教育を強化している。明るい未来のため、被災地の早期復旧を心から信じている」と願った。3県知事からの現状報告で岩手県の達増(たっそ)拓也知事は、「水産業の水揚げ量は平年の約7割まで回復。4月には三陸鉄道が全面開通する」と明るい話題を提供し、宮城県の村井嘉浩知事は「今年度までに、災害廃棄物の処理が完了する見込み」と復旧に向け着実な成果を挙げている様子を発表した。原発事故のあった福島県の佐藤雄平知事は、「風評被害はいまだ根強い」としながら、実証実験が始まった洋上風力発電に触れ、「新たな産業を創出する取り組みも動き出している」と報告した。震災以降に撮影された被災地の映像が放映され、仮説住宅や復旧が進む港町、被災により雑草の生える宮城県仙台市内、中浜小学校の建物だけが残った同県山元町の様子などが紹介された。最後に福島県人会の永山八郎会長が各関係者への感謝を示し閉会。宮城県人会の中沢宏一会長は、「帰郷したいという被災者が減る中、女川町は従来の計画から規模を縮小し、復興の成功例とされている。震災前の街から形を変えながらでも、柔軟な復旧が必要だ」と語った。 海と大地と共に生きる故郷=岩手県 達増拓也知事 東日本大震災3周忌追悼式が、ここサンパウロにおいて開催されますことを、岩手県民を代表して心から御礼申し上げます。震災での津波発災以降、ブラジルの皆様をはじめ、世界各地からたくさんの温かいお見舞いや激励、義援金の提供など、改めて心から感謝申し上げます。発災から本日で3年となりますが、岩手県においてはこれまで「安全」「暮らし」「なりわい」の3つの原則に基づいて、復興の基盤づくりに全力で取り組んできました。その結果、災害廃棄物の処理に目途が付き、応急仮設住宅からの移転先となる、災害公営住宅では敷地となる事業用地の約6割を取得し、さらに水産業の水揚げ量は平年の約7割まで回復しています。一部運行していた三陸鉄道も4月には全線が復旧します。これからは将来にわたって持続可能な、地域社会の構築を目指す「本格復興」に取り組む期間です。県ではその一年目となる今年を、「本格復興推進年」としています。復興計画に掲げる復興の目指す姿、「いのちを守り 海と大地と共に生きる ふるさと岩手・三陸の創造」を実現するため、住民が復興に参画し、県民がひとつとなって進んで参りますので、より多くの皆様の一層の御支援、御協力をお願いするものであります。結びに、この度の3周忌追悼式の開催に御尽力されました、関係者の皆様に深く感謝申し上げますとともに、御参会の皆様方のますますの御活躍と御健勝を心からお祈り申し上げます。 今も応急仮設住宅暮らし多い=宮城県 村井嘉浩知事 本日、ブラジル宮城県人会をはじめとする東日本大震災の被災3県人会共催の下、本式典を開催いただきますことに、心から感謝申し上げます。時間の経過とともに、震災の記憶の風化が懸念される中、多くの皆様の御尽力により、遠く離れた御地ブラジルでこのような催しが開催されますことは、被災地で復興・復旧に取り組む私たちにとりまして、大変励まされるものであります。震災から早くも3年が経過いたしますが、沿岸部を中心に今なお多くの方々が応急仮設住宅などでの不自由な暮らしを余儀なくされており、経済活動の基盤回復についても、まだまだ課題を抱えた状況にあります。しかしこうした中におきましても、本県では今年度までに、災害廃棄物の処理が完了する見込みとなるなど、復旧・復興への歩みは着実に進んでおります。今後も被災者の生活再生に向けた施設の復旧・復興やまちづくりを一層加速させるとともに、創造的な復興に向け県民一丸となって取り組んでまいりますので、引き続き御支援を賜りますようお願い申し上げます。 新産業を創出する取り組み=福島県 佐藤雄平知事 本日ここに東日本大震災3周忌追悼式が執り行われるに当たり、福島県民を代表し、謹んで追悼の言葉を捧げます。開催に御尽力いただきました3県人会を始め、関係者の皆様に心から敬意と感謝の意を表します。県では地震と津波、原発事故により、あらゆる分野で甚大な被害を受け、風評も根強く残るなど厳しい状態が続いております。一方世界中の方々から温かいご支援と、県民の努力により、着実に元気を取り戻してまいりました。企業の生産活動や、観光地の賑わいも戻りつつあります。本県沖では、世界最大規模となる浮体式洋上風力発電の実証実験が始まり、再生可能エネルギーや医療機器関連といった本県の未来を拓く鍵となる新たな産業を創出する取り組みも動き出しております。県内農産物につきましても、米の全量全袋検査を始めとして、生産、流通、消費の各段階において放射性物質検査をしっかりと行うことにより、国内外の皆様に安心して食べていただけるよう取り組んでおります。環境の回復、農林水産業の再生、観光の振興、雇用の創出などを着実に進め、一日も早く復興を成し遂げてまいりたいと考えております。福島に思いを寄せてくださる方がいらっしゃること、これが復興への大きな支えとなります。これからも「ふくしまから はじめよう。」〃Future From Fukushima.〃を合言葉に、全力で取り組んでまいりますので、引き続きご支援をいただきますようお願い申し上げます。
