「日本の食事や文化楽しんでほしい」
サンパウロ(聖)市ファリア・リマ区の「Octavio」カフェで12日、サッカー元日本代表の中田英寿氏が手掛ける「nakata.net Cafe(ナカタドットネットカフェ)2014@サンパウロ」がオープン。それに先駆け、11日午後6時半から同カフェでオープニングレセプションが行われ、国内外の招待客や関係者約150人が参加した。サッカー界からはイングランド・アーセナルFCのアーセン・ベンゲル監督や、元フランス代表ビセンテ・リザラス氏などが祝いに駆け付けた。
同カフェは日本酒・日本食・器・和菓子の提供などを通じて、日本の伝統文化の素晴らしさといった「ジャパンスタイル」を、年齢・性別・国境を越えたすべての人々に提案するもの。
期間中は、日本各地から選ばれた14の酒蔵の蔵元自らがサービスを行う「N―Bar」、ミシュランで7年連続星を獲得した西麻布「La BOMBANCE」の岡元信シェフ考案の日本食、京都の老舗和菓子店「末富」の山口祥二氏監修の和菓子などが提供される。
立食形式で行われたオープニングレセプションには、同カフェで提供される日本酒や日本食を担当した職人たちが参加し、実際に提供されるものが招待客らに振る舞われた。
日本食レシピを担当した岡本シェフは「日本の食文化の良さとは、四季折々の移り変わりを感じられること。今回提供する料理では柚子(ゆず)やゆかりを使い、香りで表現した」とこだわりを説明した。
期間中に岡本氏のレシピを再現する聖市内の日本食レストラン「藍染」の小池信シェフは、「砂糖の味が日本とは違い大変だったが、テストを重ねていいものができた。このように日本の食文化を発信してくれることは、(日本食に携わる者として)励みになる」と語った。
14の蔵の一つで、新潟県の日本酒「八海山」を提供していた笹川伸介さん(36、新潟)は、「ブラジルには日本食は多いが日本酒は足りない。セットで文化として広げていく価値があり、ブラジルの酒に取って代われるようなものを作っていきたい」とこのイベントに寄せる思いを述べた。
日系社会からは福嶌教輝在聖総領事、本橋幹久県連会長が参加し10分ほど中田氏と会話。中田氏から「どの地域が一番日系人が多いのか」などと質問を受ける様子もうかがえた。
福嶌総領事は「中田さんは日系人がブラジルに対して貢献して来たことを知っており、尊敬している感じを受けた。彼には発信力があり、ブラジルで日本の食や酒文化のブームを起こすいい機会となりありがたい」と感想を述べた。
中田氏は、「今回のカフェがW杯の開催地であるサンパウロで実施できて大変うれしく思う。自分はもう選手ではないのでサッカー日本代表には結果を求める立場にはないが、『見ていて楽しめるような素晴らしい試合』をしてほしい」と答えた。
また同氏は本紙の取材に対し、「カフェに来た方に喜んでいただけるのが一番。地元の人、日本人やブラジル人、世界各国の人など多くの人に来てほしい。ぜひ日本の食事や文化を楽しんでいただけたら」と答えた。
祝いに駆け付けたベンゲル監督は、「中田はとても温かくフレンドリー。私は日本に住んでいたこともあり、日本の食、人、文化、が大好きだ」と本紙の取材に答えた。
同カフェは26日までの期間限定開催。営業時間は午前11時から午後9時半(土、日は午後10時)まで。午後3時から6時までのティータイムでは、一部料理の提供がない。費用は1人90レアルで食券1枚、酒券2枚付き。和菓子と日本茶が楽しめるティーチケット(30レアル)もある。
日本代表の予選リーグ3試合では簡単な催しも用意され、17日午後7時からは日本酒イベントなども開催される。
詳しくは同カフェのウェブサイト(http://nakata.net/cafe2014/)まで。
2014年6月14日付
