7月25日から8月2日にかけて行われた安倍晋三首相の中南米歴訪。それに随行していた世耕(せこう)弘成内閣官房副長官(51、大阪)に、サンパウロ市(聖市)での日本食セミナー開催前、話を聞いた。
ブラジル(伯国)訪問は初めてだという世耕氏。「政治都市で、人工的に新しくできたイメージ」のブラジリアと比べ、聖市を「人のにおいがする」と表現し、活気を肌で感じたという。
日系社会に関しては、「ブラジル人の日系人に対する尊敬の念を実感した」といい、その歴史と築き上げた信頼に敬意を表した。
では、日系社会は日本政府に何を求めていると考えるか。世耕氏は「日本が元気でいること」を挙げ、「アベノミクスで経済的にも元気に、また勢力的に各国を回ることで、世界で存在感を高めることも彼らを勇気付けるだろう」と話し、「(今回の来伯のように)国のリーダーが時々やって来て、激励するのは非常に大事だと思う」と述べた。
一方、必要なのは精神的な活気付けだけではない。例えば日本祭りは、経費の増大等で近年開催自体にも厳しさを増す。こういった状況を受け、日本政府の金銭面などでの具体的な支援については「今回はそういった話にまでは発展しなかった。しかし本当に困っているのなら、よく話を聞いて、政府としてできる限りの応援をしたい」と今後の可能性を示唆した。
2日の首相一行の開拓先亡者慰霊碑参拝の折には、世耕氏の選挙区である和歌山県の木原好規会長も同様の話をしたそうで、木原会長は「県連の本橋幹久会長が今月日本へ行く際に、具体的な話をできるようお願いはした」と期待を込めた。
今回の伯国訪問を通じて、精神的にも経済的にも、日本政府が本腰を入れて日系社会の支援に動くことが切望される。
2014年8月7日付
