ブラジル宮崎県人会(高橋久子会長)創立65周年及び県人移住100周年記念式典出席のために来伯していた宮崎県の稲用博美副知事と福田作弥県議会議長一行は23日、サンパウロ市リベルダーデ区の宮崎県人会事務所で県人会役員との懇談会と記者会見を行った。
同日午後2時半からの懇談会では、高橋会長が県費留学生募集について日系子弟たちが家庭で日本語会話が少なくなっている現状を説明し、英語会話での採用も要望した。
また役員の黒木慧氏は1966年に始まった県費留学生制度が2年後には50周年の節目の年を迎えるとし、県人子弟OBたちの結束力を高めて「何らかの形で県へのお返しを行いたい」との意向を伝えた。
また、山元治彦式典実行委員長からは県人会役員が高齢化する中、県から県人会事務所への若い人材の派遣を求める意見も出された。
これらの要望や意見について稲用副知事は、宮崎県内でも若い世代の活性化をどのように行うかなど、ブラジルと同じ問題を抱えていると説明。その上で「具体的な内容についてはこの場では何とも言えないが、皆で知恵を出し合い、県としてやれることがあれば力になりたい」と述べた。
懇談会の後の記者会見で稲用副知事は、本紙の「今後も県費留学生・技術研修生制度を続けていくのか」との質問に、「(同制度は)県にとっても重要な問題なので、今後も継続していく」と明言した。
そのほか、農業活動が盛んな宮崎県でブラジル農産品の輸出や、ブラジル宮崎県人会での県物産のアンテナショップ開設などの可能性について同副知事は、「県の制度や国同士の問題もあり、簡単にはいかない」と述べるにとどめた。
30年ぶりに来伯したという福田県会議長は今回、聖市の中央市場などを事前に視察し、「オレンジ、ブロイラー(鶏肉)、大豆の輸出などブラジルが世界の農業大国になったことを感じた」とし、TPP(環太平洋パートナーシップ)協定などで日本の農業市場が厳しさを増す中、「(宮崎とブラジル間で)将来的に面白い農業関係ができるのでは」と期待感を口にした。
2014年8月30日付
