石塚副知事ら19人の慶祝団も来伯出席
福井県人ブラジル移住100周年とブラジル福井県文化協会(有明正一会長)創立60周年を記念した式典が12日、サンパウロ(聖)市リベルダーデ区の宮城県人会館で開催された。式典には、母県から石塚博英副知事、田村康夫県議会議長をはじめとする慶祝団19人が来伯して出席し、県人関係者やその子弟など約300人が一堂に会し、節目の年を祝った。また、慶祝団たちは前日の11日に聖州サンミゲル・アルカンジョ市コロニア・ピニャールにある「福井村」を訪問し、交流を深めた。
福井県人のブラジル移住は、1913年3月5日に神戸港を出航した「第二雲海丸」に乗船した9家族33人が同年5月7日にサントス港に到着し、モジアナ線カナン耕地に入植したことに始まるという。
12日午前9時からは式典を前に県人物故者の慰霊法要が執り行われ、浄土宗日伯寺の佐古康祥氏が導師を務め、読経の中、有明会長を先頭に参加者全員が焼香を行った。
午前10時からの式典では、橋本巨太郎実行委員長による開会の辞、日伯両国歌斉唱、県人開拓者先亡者への黙とう、来賓紹介に続き、有明会長があい さつ。母県からの慶祝団及びブラジル側来賓の出席に感謝を表し、同協会の創立について説明。50年代初期に戦災、震災と続いた母県への支援要請書簡が当時 の小畑治和県知事から第1回県人移民の建本健介氏の元に届き、同氏が聖州、パラナ州奥地に募金と県人調査を実施し、計3回にわたって見舞金を送った経緯が ある。このことをきっかけに54年8月に建本氏を初代会長に県人会が創立されたという。
また、有明会長は80年から継続されている県費留学生・技術研修生数が現在で188人に上っていることにも触れ、「若い人たちが今後の交流を発展させてくれるものと確信しています」と述べ、母県のさらなる発展を祈った。
引き続き、石塚副知事が西川一誠県知事の祝辞を代読。福井県からの移民とその子弟たちがブラジルの発展に尽力し、伯国と福井県を結ぶ懸け橋となっているこ とに敬意を表した。また、母県で受け入れている研修生制度について「今後も継続して友好関係をさらに深めていく」と強調した。
田村康夫県議会議長、田波俊明JA福井県五連会長、大西義幸福井県日伯交流協会常任幹事、福嶌教輝在聖総領事、本橋幹久県連会長、野村アウレリオ聖市議、 羽藤ジョージ聖州議、安部順二下議の祝辞に続き、竹内賢治、山下治、志田茂夫、石津黎子の4氏への功労者表彰と、80歳以上の33人への高齢者表彰が行わ れ、それぞれを代表して元会長の山下氏と西田はるのさん(86)に石塚副知事から表彰状と記念品が手渡された。
両受賞者代表の謝辞に続き、記念品の交換などが行われた後、県費留学生・技術研修生OBを代表して山下広治ルイス氏が母県への謝辞を述べた。
実行副委員長で同協会初代会長の孫に当たる建本ネイデてるこ氏が、第1回県人移民の祖父・建本健介氏への思い出を披露した。
石塚副知事、田村県会議長、田波JA福井県五連会長、有明会長の4人で記念のケーキカットを行った後、吉田伊三郎県議の発声で「ビーバ」3回、「万歳」3回の計6回万歳が唱えられ、会場の雰囲気を盛り上げた。
西川修治同協会副会長の閉会の辞で式典は終了。その後に記念祝賀会が行われた。
この日の式典に出席したコロニア・ピニャール文化体育協会(福井村)の徳久俊行会長は、11日に慶祝団一行が福井村を訪問し、図書館、会館や日本語学校な どを視察し、記念植樹を行ったことにも言及。「今年3月には日本語モデル校の飛翔太鼓グループが福島県での和太鼓全国大会出場後に福井県を訪れ、姉妹校の (坂井市立)高椋(たかぼこ)小学校で太鼓を演奏して交流を深めたこともあり、今後も日本とブラジルで幅広く人的交流を行っていきたい」と話していた。
