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Ano: 2014

ニッケイ新聞 2014年11月15日 青森県五所川原市の巨大立佞武多(たちねぷた)「鹿嶋大明神と地震鯰(なまず)」(高さ23メートル、19トン)が来年2月の聖市カーニバルへやって来る。近年上位の有力サンバチーム「アギア・デ・オウロ」の来年のテーマは、日伯外交樹立120周年。昨年カーニバルに参加した経験のあるファッションデザイナーのコシノジュンコさんと同チーム関係者が8月、同祭りを訪れたのがきっかけでこの話が動き出した。 日本のファッションデザイナー・コシノジュンコさんは「アギア―」関係者と8月4~6日に行なわれた「立佞武多祭り」を視察した。同チームは来年のテーマに合わせて、日本の伝統的祭事を取り込む調査に赴いていた。その時、同祭りを目の当たりにしたカルナヴァレスコ(総合演出)のアマリルド・デ・メッロさん(47)は、「素晴らしいの一言。紙でできているなんて信じられない。お祭りも見事な演出で、参加者との間に生まれるエネルギーがカーニバルと類似したものを感じた」と本紙の取材に応えた。祭り前日には観光施設「立佞武多の館」にも足を運んだ。同行した市関係者によれば、展示される立佞武多を見てコシノ氏も「鳥肌が立つほど感動した。この魅力を世界の人たちにも知ってほしい」と平山誠敏市長らに語ったという。そうした経緯もあって朝日新聞などの報道によれば、五所川原市は市長や作業員19人の渡航費、国内輸送費として約2200万円を予算化した。五所川原市観光物産課によると、大型の立佞武多が国外のイベントに参加するのは初めて。本紙のメール取材に対し、平山市長は「海外初出陣にあたって、ブラジル青森県人会や日系人など多くの方々を元気づけたい。世界的なイベントに参加するのは大変に名誉なこと。世界中にその勇姿を発信できる千載一遇のチャンスと捉え、国内外からのご声援をお願いしたい。日伯のさらなる友好化にも期待」と答えた。来年2月14日の本番まで期日も迫り、通関手続きなどの不安も残すが、今月21日前後の海上輸送に向け、制作者の福士裕朗さん(33)らが解体作業中と、すでに日本では大々的に報道されている。福士さんは「地元でも大きな話題」と喜びをあらわにし、「輸送、現地での台上げ作業と進んでいくが、安全第一で大成功に終わるようがんばりたい」と心待ちにしている様子だ。東日本大震災の復興を祈願し、2012年に製作された「鹿嶋大明神と地震鯰」だが、カーニバル会場は15メートル以内という高さ制限があるため、台座がない人形部分(14・2メートル)が運行される予定。同ねぷたは終了後、チームに寄贈される見込みとなっている。
ニッケイ新聞 2014年11月15日  沖縄県人会(田場ジョルジ会長)主催の「第10回ウチナー芝居」が9日午後1時、同会館で開催された。ビラ・カロン支部うちなーぐち研究会をはじめ、琉球舞踊協会、斉藤悟琉舞道場などが参加し、方言による舞踏劇、踊り、歌三線など31演目を披露し、約千人の観客を楽しませた。  今回注目を集めたのは、同研究会所属の18人が約30分間の熱演でみせた人情喜劇『丘の一本松』。頑固な父親と反発する子どもの葛藤を描いた作品で、沖縄特有の家族愛や教育観が上手く描かれていると県民に広く親しまれている。  同研究会で方言の指導をしている高安宏治さん(66、沖縄)は、「うちなーぐちの敬語表現は、沖縄でも使われなくなっている。芝居の台詞を通して覚えてもらい、次の世代に文化を繋げたい」とイベントへの参加理由を語った。  来場者の竹田秀子さん(77、沖縄)は、「主人公は北谷の方言、オバアは本部の方言を使っていて、とてもよく出来ていました」と笑顔。最近うちなーぐちの教室に通い始めたという伊芸クリスチーナさん(三世、45)は、「私も、もっとうちなーぐちが上手になったら出演したい」と話した。  午後8時、参加者全員でカチャーシーを踊り、閉幕。沖縄県人会の島袋栄喜副会長は、「うちなんちゅの心は、うちなーぐちでないと表せない部分がある。母県でも方言を見直す動きがあり、教育機関でも教えるようになった。これからも芝居会を続け、継承に努めたい」と次回開催への意欲を語った。
愛知、大分、和歌山、滋賀、長野の5県人会は、今回で17回目となる「屋台まつり」を23日午前11時から午後3時半まで、サンパウロ市リベルダーデ区の愛知県人会(Rua Santa Luzia, 74)で開催する。 県人会や地方ブロックの垣根を超えたつながりを大切に約10年前から開催されている同祭は、日本食レストランでも食べられないような各地の郷土食を提供するのが特徴。 今回初めて提供される滋賀の冷やしうどん(和風と中華風)をはじめ、愛知名物の味噌カツ・味噌煮込み、日本祭りで大人気の和歌山の関西風お好み焼き、鶏肉消費量日本一の大分はトリ飯・トリ天、そして前回の同祭で好評だった長野の椎茸ごはんなど。 また、午後1時から同2時の間にビンゴやカラオケ大会をはじめ、日本舞踊、日系2世女性ソプラノ歌手によるステージ、剣道のデモンストレーションなどがアトラクションとして行われる。 案内に来社した沢田功会長(愛知)、伊東信比古理事(大分)、木原好規会長(和歌山)、山田康夫会長(滋賀)、杉山みどり理事(長野)らは、「日本祭りでも味わえない雰囲気も特徴。家族など皆さんお誘い合わせの上、ぜひ多くの人に来ていただけたら」とし、それぞれ熱い思いで呼び掛けた。 2014年11月18日付
ニッケイ新聞 2014年11月13日 1924年に信濃海外協会や日本力行会によって創設されたノロエステ線ミランドポリス市の第一アリアンサ移住地(通称長野村)が90周年を迎えた。10日に、第一アリアンサ文化体育協会(望月友三会長)による「入植90周年記念式典」が同会館で開催され、約200人が節目の年を祝った。母県からは県文化部国際課の土屋孝夫係長が、聖市からは福嶌教輝在聖総領事らが参加した。 午後1時、式典に先立ってミサが執り行われ、先没者へ黙祷が捧げられた。日伯両国歌斉唱の後、望月会長が開会挨拶で、「日本人の理想郷を作る先人の夢は実現できたでしょうか? 現在のアリアンサを見るにつけ、私は実現されていると思うのです」と熱く語った。「日本と同様、少子高齢化によってアリアンサの日系人口は減少を続けているが、移住地発展のため、今まで以上に皆で頑張っていこうではありませんか」と呼びかけると、会場からは共感の拍手が挙がった。続いて阿部守一長野県知事、小泉知定日本力行会理事長からの祝辞が代読披露された。来賓祝辞には長野県人会の佐藤満理事、ブラジル力行会の岡崎祐三会長、ノロエステ日伯連合会の白石一資会長、全アリアンサ文化協会の佐藤勲会長、関谷ロベルト市議(市長代理)らが立った。福嶌総領事は昨年のノロエステ地方訪問の思い出を振り返って「今年もアリアンサに来ることが出来て良かった」との喜びを語り、日伯外交120周年、リオ五輪と日本からの関心が集まるこの時期に「ノロエステの素晴らしさを日本に伝えたい」と話した。第一アリアンサ文化体育協会と長野県で記念品の交換が行われ、75歳以上の高齢者51人が表彰され、出席者一人ひとりに記念品が贈呈された。最年長の新津英三さん(99、長野)が謝辞を述べ、「アリアンサが10周年の時に移住してきました。この90周年は、私の80年でもあります」としっかりとした口調で挨拶した。第一アリアンサ日本語学校の生徒8人による学芸発表が行われ、アリアンサの歴史や授業風景が発表された。釜野イゴル(16、四世)、竹原利枝(14、同)さんは「勉強の成果が発揮できた」と喜んだ。午後3時、記念ケーキカットが行われ、新津さんの乾杯の音頭で式典は親睦会に。今年69歳の佐藤満理事は、23歳で第二アリアンサを出た。親睦会では旧友との再会を果たし「旧交を温められた。参加して良かった」と笑顔を見せた。午後6時には弓場バレエ団が同農場で、記念公演として独自のヨサコイソーランや「輝かしき開拓者」など5演目を上演した。
ニッケイ新聞 2014年11月11日 ブラジル長野県人会(高田アルマンド会長)が9日、創立55周年式典を聖市の愛知県人会館で行なった。阿部守一知事、風間辰一県議会議長ら9人の慶祝団を迎え、約350人が節目を祝った。「日本的教育を受け自分は一世」と自負する高田会長は、「今後も先人たちの熱い気持ちを引き継ぎたい」と思いを新たにし、初来伯した阿部知事も「青年交流で新たな友好関係を築きたい」と意欲を見せた。 開会あいさつに立った高田会長は、「移民の貢献は日本子孫として誇り。その尽力があったから日本の素晴らしい文化を学び、教育を受けることが出来た。私も1981年に研修生として訪日し母県に恩を感じている」と感謝した。初来伯の阿部知事は「県人の取りまとめ役として活動し、会が発展したことは県にとっても誇り。故郷を愛する気持ちの賜物だ」と称え、風間議長は「式典を契機に友好にさらなるご尽力を願う。今日はふるさとを共に語らいましょう」と呼びかけた。在聖総領事館の福嶌教輝総領事、安部順二連邦下議らも登壇し祝福の言葉を送った。日系3団体を代表して県連の本橋幹久会長は、「県人移住者は5700人。現在、県人子孫は3万5千人から4万人、県費留学・研修制度(現在は研修のみ)で230人以上を送り出した。47都道府県の中でも上位3県に入る立派な財産」と挨拶した。6人の功労者が表彰され、約30年前にリオ支部を設立した鹿田明義さんが「今リオに支部があるのは長野と青森だけ」と誇った。200人を数えた80歳以上の高齢者表彰では、顧問の矢崎逸郎さんが代表して「長野は日本一の長寿国で、在伯県人にも通ずるものがある。今後も青年たちの背中を押し、共に発展しましょう」と述べた。2011年度研修生の赤羽カロリーネさん(28、三世)も登壇し「楽しく貴重な経験できた。帰国後も活かすことが出来ている」と謝辞を述べた。相互に記念品を交換し午餐会へ。アトラクションでは日本舞踊やカラオケ、郷土の盆踊り「松本ぼんぼん」で会場全体を巻き込む盛り上がりを見せた。式典を終えた阿部知事は「昨日の意見交換会、今日の式典で、母県への熱い思いを感じた。我々も応援しないといけない」と支援を約束した。長野県では現在、県立大学設立を準備しており、「県立大学を通じ日伯の青年交流を活発にしたい。そうした活動に向け交流の下地を築いていきたい」と語った。長野県人会は1933年に宮坂国人、矢崎節夫、野村忠三郎氏ら18人が集まった「信友会」が前身。その後59年11月15日に創立総会が開かれ、現在は全伯に16支部が存在する。県人と縁が深いアリアンサ移住地からも、翌日に入植90周年式典を控える中、第一ア文協の望月友三会長はじめ17人が訪れた。
今も変わらない人とのつながり サンパウロ(聖)州ミランドポリス市の第1アリアンサ文化体育協会(望月友三会長)は、10日午後1時から「第1アリアンサ入植90周年式典」を同文化会館で開催した。同地開拓の中心となった長野県からは知事代理の土屋孝夫県民文化部国際課国際化推進係担当係長が、日本力行会からは尾山清二理事が駆けつけ、計約200人が節目の年を祝いに集まった。 第1アリアンサ地区は1924年に長野県の信濃海外協会の援助の下、日本力行会の永田稠会長ほか、北原地価造氏、輪湖俊午郎氏らが中心となり、原生林を切り拓いて造った移住地。同地入植者は教育程度が高く文化的に耽溺(たんでき)した人々が多かったため、「銀ブラ移民」などと揶揄(やゆ)された。 晴天に恵まれた当日の式典には、土屋係長、尾山理事をはじめ、福嶌教輝在聖総領事館総領事、ミランドポリス市長代理の関谷ロベルト市議、ブラジル長野県人会会長代理の佐藤満氏らが出席した。 はじめに記念ミサを下桑谷浩牧師が執り行い、日伯両国歌斉唱に続いて望月会長があいさつ。永田稠氏らアリアンサ移住地の開拓者の名を挙げ、「現代 の住み良い素晴らしいアリアンサを見ると、日本人の理想郷を作るという先人たちの夢は実現できたと思う」と先人の苦労を偲んだ。 また、「野球や音楽、演劇などの文化活動にも力を入れ、知識人が集まる移住地と言われたその精神は現在まで引き継がれている」といい、「少子高齢化で日本 人も減る一方。しかし、残った我々はいつも夢を持ち続け、アリアンサの発展のために日々新たな心を持っていこうではありませんか」と語りかけ、大きな拍手 を浴びていた。 土屋係長は阿部守一知事のメッセージを代読。「長野県人としての誇りや故郷をこよなく愛する気持ちを大切にし、活発に活動を続けて大きく発展して来られた皆様に長野県民を代表して深く敬意を表する」と伝えた。 また、小泉知定日本力行会理事長のメッセージを尾山理事が代読し、「人材育成、人類共生をスローガンとした力行精神は、ここ(アリアンサ)において実践され、ブラジルにおいても高く評価されていることは我々力行人の誇り」と述べた。 白石一資ノロエステ日伯連合会会長もあいさつに立ち、「これだけ多くの人が来ており、どれだけ大切にされているか分かる立派な植民地。日伯外交関係樹立200周年を目標に、移住地を大切に5世、6世にも末永く続いてほしい」との希望を述べた。 福嶌総領事は、第1アリアンサの弓場農場を拠点にバレエ指導などで活躍する小原明子さんや、7日に山本喜誉司賞を受賞した第3アリアンサの島崎清さんなどに触れながら、活躍する日系社会の人々を称賛した。 来賓祝辞後は、記念品交換、第1アリアンサ高齢者表彰(75歳以上の51人)が行われたほか、9日の長野県人会創立55周年式典で「在伯長野県人高齢者表彰(80歳以上)」を受賞したアリアンサ在住の21人が土屋係長によって直接名前を呼ばれて表彰された。 その後は記念撮影、第1アリアンサ日本語学校の生徒による学芸発表、記念ケーキカット、乾杯が行われ、一同は牛の丸焼きなど豪勢な食事を楽しみながら、にぎやかなひと時を過ごした。 同地最高齢で高齢者代表あいさつにも立った新津英三さん(99、長野)は、「何となく90周年を迎えました。趣味の俳句はアリアンサからブラジルに広がったもの。そういった文化を無くしたらあかん。後世の人も大切にしてくれたらうれしい」と笑顔で本紙の取材に答えた。 同地で生まれ、84年間アリアンサを見続けてきた竹原幸雄さん(84、2世)は、「たくさんの思い出があるが、アリアンサでの人とのつながりは今も昔も変わらない良さがある。100周年に向けて車の免許も更新しました」と元気に答え、今後の発展を願っていた。...
第1アリアンサ入植90周年式典終了後は同じ管内の弓場農場に会場を移し、10日午後6時から同農場伝統のバレエの鑑賞会を開催。約60人が観に訪れた。 弓場農場でバレエが始まったのは1961年。舞踊家の小原明子さん夫妻が農場に加入したのを機にテアトロ・ユバを建設し、以来、日常生活で取り組むようになった。 観賞会では小原さんら約30人の踊り手が登壇し、バレエ団立ち上げ初期から続く代表作『輝かしき開拓者』や、天と大地の間に日が昇り沈んでいく日々を表現した『ライジング』など計7演目を披露した。 公演を終えて小原さんは、「農業とアートには『何もないところから生み出していく』という通ずるものがある。クリエイト(創造)する気持ちを忘れてはいけない」と文化活動の意義を強調していた。 現在、同農場に宿泊中の鍛代良さん(30、神奈川)は、「独特の小さなコミュニティーの中で農業をやりながら、これだけ多くのダンスを覚えてできることに単純に驚いた」と率直な感想を語り、他の旅行者も「今まで見たことのない独特さ」「派手ではないけど残るものがあった」と感激した様子だった。 2014年11月13日付
大阪なにわ会(下平尾哲男会長)主催の毎年恒例竹の子狩りが16日、イタペセリカ・ダ・セーラの下平尾会長のシチオで行われる。 当時は午前9時にサンパウロ市ビラ・マリアーナ区の同会館(Av.Prof. Noe Azevedo, 1581)を出発し、午後5時ごろ戻る予定。 バス代1人20レアル。昼食は1品持ち寄り。飲み物は会で負担する。 毎年10月に行っているが、今年は雨が少なかったためこの時期にずれ込んだという。 2014年11月12日付
長野県人会55周年式典で功労者表彰を受けた鹿田明義さん(78)は、同会リオ支部長を務めて20年。リオ州日伯文化体育連盟理事長で、2008年の移民100周年では同地の実行委員長としても尽力した。 30年ほど前までは「あまり長野を気にしなかった」という鹿田さん。その後リオを訪れた県人会長の勧めで同地在住県人に声をかけると15人が集まった。サンパウロと比べて日系人が少ないリオで県人が多くいることを知り、「長野に誇りを持った」と振り返る。 現在でもリオに支部のある県人会は長野と青森くらいという。鹿田さんは母県の研修制度について、「若い人を迎えていただくのは良いこと。これからも互いに、県からも来てもらい、青年交流をしてもらったらいいのではないか」と話していた。 同じく功労者表彰を受けた本藤利さん(82)はサンベルナルド・ド・カンポ支部長を引き受けて30年。現在は2世中心で15人ほどだが、「昔は30人ぐらいいて、1世は熱心でしたね」と思い出す。ゲートボール連合会長のかたわら、県人会役員やゲートボール部長などを歴任。数年前に体調を崩して辞意を伝えたが、「他に続ける人がいなくて」と苦笑する。 初めて2世が中心になった今回の式典。大げさでなく、こじんまりと充実した式典にしたいと希望していたという。「よくできたと思います」と本藤さん。「以前は少ししかいなかったけど、会長が2世になってから入ってきた。1世は相談役に。これからよくなると思うよ」 高齢者代表で謝辞を述べた矢崎逸郎さん(86)は会創立40周年時の会長。世代交代して2年目だが、「これからですね」と話す。「日本とのコンタクトも少ないし、色々な面でもう少し融和のあるつながりを持たないと」。自身が会長の当時、600家族の会員の中で高齢者は100人ほどだったが、400家族に会員が減った現在、高齢者は200人。「高齢者であることに甘えることなく、これからも若い人の先に立って手伝いをしたいですね」と穏やかな表情を浮かべた。 今回初めてブラジルを訪れた阿部守一知事は「日系の方とお話をして、故郷長野、日本への熱い思いを強く感じました」と振り返る。3日ほどの短い滞在だったが、「日本の昔からの良さは、日系社会の方が引き継がれているのでは」とも感じたという。取材に対し、青年交流の拡大に意欲を見せるとともに、同県に開設予定の県立大学とブラジルの大学との交流についても期待を表した。 2014年11月11日付
「日本人の子孫であること誇り」 在伯長野県人会(高田アルマンド隆男会長)創立55周記念式典が9日、サンパウロ(聖)市内の愛知県人会館で開催された。母県から阿部守一知事、風間辰一県議会議長、羽田健一郎町村会副会長など9人の慶祝訪問団が来伯し、国内各地から訪れた250人あまりの会員らとともに節目の年を祝った。 長野県人のブラジル移住は第1回移民船笠戸丸から。県人会の前身は、1930年代に始まった在伯県人の集まり「信友会」で、親睦とともに島崎藤村等ブラジルを訪れる県人の歓迎会なども催した。戦後の59年11月に在伯長野県人会として正式に設立。南米銀行創立者の宮坂国人氏が初代会長を務めた。高田現会長は13代目で、現在の会員は約400家族。 式典には母県慶祝団ほか、福嶌教輝在聖総領事、文協、援協、県連の3団体代表、安部順二連邦下議、アルゼンチン県人会代表らが来賓として出席。冒頭、先亡者と9月に起きた御嶽山噴火の犠牲者に黙とうを捧げた後、日伯両国国歌と県歌「信濃の国」を斉唱。高田会長はあいさつで、歴代会長や役員、会員の苦労の上に現在の県人会があると述べ、敬意と感謝の気持ちを伝えた。 2世初の会長である高田氏は、81年に県費研修員として母県の病院で学んだ体験を振り返りながら、「皆様のお陰で日本の素晴らしい文化、教育を学 ぶことができた」と感謝。「今日系人はブラジル社会のあらゆる分野で活躍している。日本人の子孫として誇りに思う」と述べ、記念式典の日を迎えたことを喜 んだ。 阿部知事は会発展を支えた先人の尽力を「故郷長野と日本をこよなく愛する気持ちの賜物」と敬意を表し、県人・子弟の活躍が「日伯両国の絆を強固にする役割を果たしてきた」と称賛。併せて県人移住者を受け入れたブラジル国への感謝の思いを述べた。 9月の御嶽山噴火後の現状についても報告し、安全対策への決意とともに、観光での来県も呼び掛け。今後はスポーツや経済面でブラジルとの交流を促進したい との意向を示し、県人会の協力を要望。「県人としての誇りを胸に今後もブラジルの発展と日伯友好親善に一層貢献してほしい」と言葉を送った。 風間議長は「今日の式典を契機に、県人としての誇りと日伯友好親善が後世に引き継がれ、大きくなるよう引き続き尽力をお願いしたい」とあいさつ。羽田町村 会副会長(長和町長)は県内農山村の自然・文化の豊かさを「皆様が思い浮かべる故郷の原風景」と表現。「今後も県人としてつながりを持ってもらいたい」と 述べた。 ブラジル側からは、福嶌総領事、安部下議、本橋幹久県連会長が祝辞を述べた。安部下議は「辛抱する」「国のため になる」「約束を守る」「努力する」など、自身が祖父母・両親から与えられた教育を例に、「日系団体の皆様も、親に頑張ってもらい教育をもらった。素晴ら しい教えをいただいたお陰で、どこでも素晴らしい仕事をしている。世代が代わっても日系の皆さんに伝えてほしい」とあいさつ。さらなる友好交流促進を願っ た。本橋会長は、同県が半世紀の間に県費留学・技術研修員230人以上を受け入れていることに触れ、県と県人会を結ぶ人材育成の取組を称賛した。...
ニッケイ新聞 2014年11月8日 本紙提携紙の信濃毎日新聞社から県政担当記者、島田誠さん(40、長野)が、長野県人会創立55周年式典(9日、愛知県人会館)に合わせて来伯した。同紙は5年ごとの創立式典の節目に記者を派遣するなど、当地の県人会活動を母県で発信している。50周年時は、同県人会が記念事業として発刊した自分史集の紹介記事も出した。初来伯した島田さんは「取材を通じて県人会との関係性を深めたい」とし、同会に関しては「一世が高齢化して初の二世会長も誕生するなど世代交代が進み、活動が過渡期にあるのでは。二世中心の県人会やコロニア全体が今後どう変化するのか。また母県との繋がりがどうなっていくのかを見たい」などの関心点をのべた。5日から10日まで滞在し、離伯後は米ミズーリ州へ。州県姉妹提携の50周年を翌年に控え、表敬訪問する知事らに同行し15日に帰国する。
海外日本語メディアに協力姿勢 【東京支社=瀬頭明男】海外日系放送協会(高木ラウル会長)の総会が10月25日、東京・内幸町のプレスセンタービル会議室で行われ、事業報告、予算決算などがすべて了承された。総会を前に24日、出席した各社の代表者は首相官邸に世耕弘成内閣官房副長官、内閣府に平将明内閣府副大臣を表敬訪問した。世耕副長官は席上、安倍総理の意向もあり、今後日系社会と密接な交流を重ね、手厚く支援していくと述べた。平副大臣も、所管のクールジャパンを実施する上で、日系社会への協力を要望した。 世耕副長官は、「先の中南米訪問で安倍総理は、各国首脳との会談において各首脳から、日系人の在住国への貢献、国民から尊敬されていると指摘されて感動。日系社会との密接な交流の必要性を痛感されている」と述べ、今まで日系社会を放置していたことへの反省の言葉を語った。「これまでは外務省に任せきりだったが、これからは違う。サンパウロで行われている日本祭りにも、関係省庁が力を合わせ、手厚い支援をしていく」とも述べた。 同副長官は、「海外広報の面で日本は、中国、韓国に大きな後れを取っている。各首脳からは、中南米にはこれだけ優秀な日系人がいる。このネットワークを活用したら中国、韓国には負けないのではないか、との指摘も受けた。各国の日本語新聞にも目を向け、広報をしっかりやっていきたい」と、海外で活動する日本語メディアにも配慮、協力していく姿勢を見せた。 平副大臣は「日本に観光客を呼び寄せるためには日本の良さを大いに海外へ伝えていく必要がある。日系人は日本の良さを体験し、その魅力を熟知している人が多い。こうした日系社会に目を向け、クールジャパンの成果につなげたい」と語った。 世耕副長官が言及した日本祭りへの支援については、在伯都道府県人会連合会からの要望もあり、それに添って準備が進められている。構想としては会場内に日本政府のブースを設け、関係省庁がそのブースで展示や商品陳列などを行うことになるようだ。細かなことはまだ発表の段階ではないという。 2014年11月8日付
栗崎会長「伯国の行事で披露したい」 【一部既報、福岡支局・植木修平】ブラジル長崎県人会(栗崎邦彦会長)は10月11日、長崎市内の長崎女子高校(小野良介校長)を訪問し、同校の龍踊(じゃおどり)部から龍踊りの指南を受けた。県人会は前日に創立50周年を記念して長崎市から龍体の寄贈をされており、帰国後はブラジルで長崎の伝統芸能を継承することを目指している。そのため、一から龍踊りを学ぶために日本で唯一の龍踊部を持つ同校の門をたたいたというわけだ。 龍踊りとは元々、五穀豊穣を願う中国の神事に始まったもので、雷雨を呼ぶと信じられている龍を巧みに舞わせる踊りだ。これが中国からの渡来人が多かった長崎にも伝わり、唐人屋敷に住む唐人から手ほどきを受けた日本人によって独自の発展を遂げ、300年以上の歴史を持つ。 通常、龍踊りは龍が追う玉を持つ「玉使い」1人と龍体を操る「龍衆(じゃしゅう)」が10人。それに銅鑼(どら)やラッパなどを奏でる楽隊十数人 で構成されている。今回県人会員に指南した長崎女子高の龍踊部は史上初めて女性のみで「龍踊り」行う唯一の団体で、部員数は73人。県内外の催しで頻繁に 龍踊りを披露している。 同県人会ではかねて母県の伝統芸能を青年部を中心とした若者に担わせ、ブラジルで継承することで、日本文化をより発信できないかと考えていた。そのため今回、長崎市からの龍体寄贈を千載一遇のチャンスと捕らえていた。 しかし、今回の母県訪問に参加したのは多くが退職した人ばかり。会員16人のうち60歳代以上がほとんどを占めたため、見るのがやっとの状態。 何と言っても龍の総重量は100キロ超。一人当たりが支える重量は約10キロになる。女子高生がまるで生きているかのように龍を舞わせるのに対し、県人会 員らは連続して何度も左右に大きく振る動きについていけず、「腰が痛いよ」「これは踊りではなくスポーツだ」と尻込んだ。どうやらブラジルでの主役は青年 部になりそうだ。 栗崎会長(67)は「見るのと、するのは違う。本当に難しい。でも撮影したので、練習してブラジルの行事などで披露したい」と話した。 2014年11月7日付
ブラジル岐阜県人会(山田彦次会長)主催の第10回日伯友情交流絵画展が5日~14日、サンパウロ市ベラ・ビスタ区の在サンパウロ日本国総領事館3階多目的ホール(Av. Paulista, 854)で開催されている。 4日午後5時半から同所で開会式が行われ、日伯の画家や関係者など約80人が出席した。 開会式では最初に山田会長があいさつ。「10年前に絵画展を始めた時はこんなに長く続くことはないと言われていた」と振り返り、開催に協力した在サンパウロ総領事館の福嶌教輝総領事と歴代総領事及び日伯の画家たちに感謝の意を表した。また「国籍、民族、言語、価値観の違う日伯の人々が自由に発想し描いてもらっているこの展覧会で、皆様に遠慮なく批評していただきたい」と述べ、期間中の来場を呼び掛けた。 引き続き、福嶌総領事が祝辞を述べ、「絵画展を10回も続けているのはとても重要なこと。来年の日伯修好120周年の交流事業でも多くのイベントの一つとして開催していただきたい」と激励した。 画家を代表して小田エルザさんが謝辞を述べ、ブラジル日本文化福祉協会の木多喜八郎会長の祝辞の後、山田会長、福嶌総領事、小田さん、木多文協会長の4人でオープニングのテープカットを行った。 第1回目から毎年出展している西尾勝典さん(70、福岡)は、工業移住者としてカネボウでデイザイン関係の仕事に携わっていたとし、日本から含めると絵画 歴は約60年になるという。同展の魅力について「ほかの絵画展ではテーマや絵の大きさを指定されるが、ここでは自由に描ける」と話していた。 今回で6回目の出展となった深川京子さん(65、富山)は50年ぶりに日本製の「ぺんてる」社の絵の具を使用して縦横の枠の中に色とりどりの水玉模様を作 品として描いた。「日本の幼いころの郷愁があり、浮き上がる水玉の中に野原、蝶々やシャボン玉などをイメージして楽しみながら描きました」と笑顔を見せて いた。 同展の開場時間は午前10時~午後5時。土曜(8日)、日曜(9日)は休館。入場無料。 2014年11月7日付
ニッケイ新聞 2014年11月6日 大阪なにわ会医療関係専門家グループ(西国幸四郎代表)主催の『健康座談会』が8日午後2時から、同会会館の2階(Rua Domingos de Morais, 1581, Vila Mariana)で開かれる。参加費無料。日ポ両語。1993年から毎年開かれ、例年約80人が参加する。06年からは、医療関係職に就いた同会の府費留学生・研修生のOBらで構成される「医療関係専門グループ」が主体となっている。「Viver com Alegria(幸せに生きる)」をテーマに3つの講演会「幸せな時の脳の働き」(西国幸四郎)、「幸せでないのは病気かも」(秋山一誠)、「腸は二つ目の脳と言われる訳」(大町レジーナ)が開かれる。講演会後は質疑応答の時間が設けられる。無料の血圧検査や、日本の歌のコーラス、盆踊りなどの余興も好評だ。案内のため来社した山本剛介副会長は「毎日を楽しく生きることが長生きの秘訣です。一緒に健康について考えましょう」と呼びかけた。問い合わせは同会(11・5549・7226)まで。
ニッケイ新聞 2014年11月5日 ブラジル日本都道府県人会連合会(本橋幹久会長)の10月度代表者会議が10月30日、文協ビルの県連会議室で行われ、35人が参加した。山田康夫日本祭り実行委員長(滋賀)は、「次回開催に向けて協力企業を回っているが、日伯外交関係樹立120周年記念事業ブラジル実行委員会(梅田邦夫委員長)の企画する『特別事業』へ出資するため、日本祭りへの出資額を見直す動きがある」と次回開催への懸念を述べた。 世界最大級の日本文化をテーマにした県連日本祭り自体に120周年記念事業の冠がつくはずで、日系社会側からすれば、同日本祭りが120周年記念事業としては最大のイベントとなる可能性が高く、例年以上に盛大な企画が盛り込まれることが期待されている。ところが、120周年委員会ではイビラプエラ公園での花火大会など特別事業開催のため、目標額200万レの寄付金を企業から募っている。協賛企業からすると日本国外務省が中心になっている「特別事業」への協力依頼も断りづらく、限られた金額を獲り合う状況になっているようだ。本紙の取材に対し、在聖総領事館は「想定外の問題。しっかりと協議し対応する」と話した。120周年委員会には本橋県連会長が副委員長として参加している。同委員会の次回会合は12月中に行われる予定。期待される日本祭りへの日本政府の参加について、山田委員長は「特産品展の開催協力を求めているが、まだ交渉中。県連としては、場所を確保する用意は出来ている」と話した。120周年を祝って日系社会と日本側が力を合わせ、日本祭りをより一層盛り上げる方向だったはずだが、特別事業によって少々ズレが生じつつあるようだ。会場のサンパウロエキスポ(旧・イミグランテス展示場)の工事に伴い、従来屋外で行ってきた郷土食展を室内展示場で行う方針も発表された。各県人会は室内ブース出展料として3500レ+電気代の負担を求められるほか、焼き魚等を行う場合は焼き場ブースの使用料1200レが必要となる。各県人会の問題を共有、解決する為に設けられた懇談会では、「以前の日本祭り広報用DVDでは、県人会ブースの紹介が不十分で、母県に送れない」と改善要求が出されたほか、若い世代の県人会活動参加を促す方策を巡って議論が交わされた。なお、10月度の決算報告は収入1万165レに対し、次回日本祭り費用(会場手付金)を含んだ支出15万1052レが計上され、14万887レの赤字が報告された。
ニッケイ新聞 2014年11月5日 高知県人会(片山アルナルド会長)が9日午前10時から、「フェイジョアーダ祭り」を同会館(R. dos Miranhas, 196, Pinheiros)で開催する。ビンゴ券一枚付きで一人前25レアル。婦人部らが前々日から準備した特製フェイジョアーダのほか、焼きそばやうどん、桜餅も販売。午後はビンゴ大会も行なわれる。案内に来社した片山会長は、「日系人向けにあっさりしたフェイジョアーダを用意します。お持ち帰りでもどうぞ」と来場を呼びかけた。問い合わせは同会(11・3031・6799)まで。
ニッケイ新聞 2014年11月4日 島根県人会(足立操会長)が『第10回慈善バザー』を9日午前10時から、同会会館(Rua das Rosas, 86, Praca da Arvore)で行なう。入場無料。日系・非日系を問わず福祉団体の支援を目的に実施。今年の収益は小児がん患者の支援団体に寄付される。約30店がアクセサリーや刺繍、パッチワークなど手作り用品を中心に販売する。婦人部ら手製の弁当、菓子なども用意される。案内のため来社した足立会長、平方エリカ実行委員長、和田森春美さん、村上リジアさんは、「近所の非日系人にも好評です。ぜひお越し下さい」と来場を呼びかけた。問い合わせは同県人会(11・5071・0082)まで。
ニッケイ新聞 2014年11月1日 沖縄県人会(田場ジョルジ会長)主催の「第10回ウチナー芝居」が11月9日午後1時から、同会館(R.Tomas de Lima,72, Liberdade)で開かれる。協力券15レアル。ビラ・カロン支部ウチナー口研究会をはじめ琉球舞踊協会、斉藤悟琉舞道場、サンタクララ県人会支部が参加し、方言による舞踏劇、人情劇、歌劇、喜劇、踊り、歌三線、太鼓、獅子舞など多彩な演目を披露する。劇はポ語の字幕あり。10周年を記念し、司会も日、ポ、ウチナー口の3言語で進める。同研究会に所属する三世や四世の若手の活躍も見もの。ウチナー口の語り部によるスピーチや、沖縄ソバなど郷土食の販売もある。具志堅シゲコ実行委員長、島袋栄喜副会長、島袋安雄実行委員、池原昭子日語書記が案内のため来社し、「ウチナー口には沖縄のしみじみとした心、ちむぐくるの情が入っている。若い子が方言を勉強し、表現する意味ある催しでもある。誰でも楽しめる素晴らしい舞台なので、ぜひご来場を」と呼びかけた。問い合わせは同県人会(11・3106・8823)まで。
ニッケイ新聞 2014年11月1日 日本の文化庁などが主催する国内最大の文化の祭典「国民文化祭」に参加するため、ブラジル秋田県人会(川合昭会長)の11人が29日に伯国を発った。国費での同祭参加は初。全国各地から個人や団体が参集し、県内各地で演劇や芸能、アート、文芸、音楽など様々な文化行事を行う祭り。昭和61年に始まった。同県での開催は初めて。10月4日に開幕し、今月3日にフィナーレを迎える。訪日団は最終日に秋田市で開かれる閉会式で、民謡「秋田馬子唄」と「秋田長持唄」を披露する。伯国民謡大会で2度の優勝経験を持つ佐藤吉次さん(72)は、当日の伴奏がカラオケであることを懸念しつつも「思いっきり歌ってきます」と意気込みを語った。一行は、秋田県庁、由利本荘市、湯沢市、大潟村を表敬訪問するほか、稲庭うどんの老舗「佐藤養助総本店」も訪れる。川合会長は「来年の日伯外交開始120周年に先駆け、友好を深めてきます」と笑顔で話した。