琉球古典音楽、民謡4団体共催の芸能祭「さんしん(三線)の日」が1日午後、サンパウロ市の沖縄県人会サロンで開催された。伝統的な弦楽器、三線(沖縄三味線)による音楽文化の継承を目的に始まった同イベントも今年で10回目。当日は約400人が会場を訪れ、沖縄芸能満載の一日を楽しんだ。
三(3)線(4)の語呂にあわせ、1993年以来沖縄県で3月4日に開催されている同イベント。ブラジルでは2006年から毎年続いており、音楽だけでなく様々な芸能に触れられる行事として親しまれている。今年も筝曲団体や沖縄舞踊協会、太鼓団体、協和婦人会、留学研修OBの「うりずん」会などが協力し、計150人あまりが出演した。
午後1時半からの開会式で山内盛一実行委員長は、同イベントが始まった当時、「後世に三線の文化を伝える上で大きな課題を持っていた」と回顧。「9年間繰り返してきた営みが、今の三線文化興隆の原動力になっている」と述べた。さらに2世、3世が中心になりつつある現状を「大変頼もしいこと」と喜び、「関係者の期待を引き継いでくれると確信している」と話した。
島袋栄喜県人会長は「ブラジルのウチナーンチュは、嬉しい時は喜びを表すため、悲しい時、苦しい時は慰めのために三線を弾いてきた。今では子弟や日系でない人も多く弾くようになり、沖縄の文化が着々とブラジルに定着していると思う」と述べ、指導者や音楽団体など関係者の尽力に感謝を表した。
野村流古典音楽協会、野村流古典音楽保存会、琉球筝曲興陽会、琉球筝曲保存会による、祝宴の初めに歌われる「かぎやで風節」の合同演奏でイベントが開幕。その後は舞踊の各道場の師範、生徒たちによる踊りや、民謡協会、同保存会による演奏・合唱が次々と披露された。若い世代の踊り手、歌い手も多く、会場から盛んな拍手が送られていた。
留学生OBが日ポ両語で司会を務め、休憩時間には三線を持参した来場者も一緒になって民謡を演奏する趣向も。琉球國祭り太鼓の演奏に続き、最後は会場全体でカチャーシーを踊ってにぎやかに閉幕した。
2015年3月10日付
