ニッケイ新聞 2015年4月30日 今年、パラナ州では日伯外交関係樹立120周年、日本人入植百周年、兵庫県との姉妹・友好提携45周年と三つの節目を祝う。その記念を兼ね、西森ルイス連邦下議が団長を務める「第42回パラナ日伯友好経済使節団」が7日~22日まで訪日し、日本各地で市長や知事らを表敬訪問した。一行は海苔工場などを視察し、経済交流活性化の可能性を探ったほか、井戸敏三県知事との間で今後の交流推進を期した声明への署名式も行い、関係深化に向けて両者、思いを新たにした。 「45周年への期待が高まっている」。神戸市で行われた歓迎会で16日、西森団長はそう確信を込めて本紙に語った。「昨年は住友ゴムのパラナ進出が実現し、今回も海苔工場建設が検討されることになった。今度はグローリー(本社姫路、金融機関向け機器の開発・販売)の工場を作って頂きたいという話もできた」と使節団の成果をアピールする。パ州と兵庫県は1970年に友好提携を結んでおり、使節団の派遣はその3年後、73年に開始した。リオと神戸(69年)、マリンガと加古川(73年)、クリチーバと姫路、ロンドリーナと西宮(77年)、パラナグアと淡路(86年)も友好提携を結ぶなど両州県の結束は強く、西森団長は「ブラジルの中でも地域同士の緊密さはナンバーワン」と胸を張る。今年の使節団には同州の市長や経済人、パ州120周年記念事業実行委員会の山脇ジョルジ委員長、兵庫県ブラジル事務所の山下亮所長ら26人が参加した。歓迎会で挨拶に立った井戸敏三県知事は、「長年の 交流重ねて協定を 結びし今日から さらに進む」との即興歌で活発な交流を喜んだ。また本紙の取材に対し、「大きな経済圏である中南米に関心を持つ企業は多いので積極的に進めていきたい」と前向きな姿勢を見せ、「こうした交流は先人の努力の上に成り立っている」と先駆者に敬意を示した。また日系の参加者からは「海外移住と文化の交流センター」見学に対する喜びの声も聞かれた。遠藤エウリコ・コーイチさん(55、三世)=パラナグア市=は「祖父母がここを通ってブラジルに行ったと思うと感動した。『ただいま、帰ってきましたよ』と言う気持ちになった」と感慨深げに語った。三野哲治日伯協会理事長(住友ゴム工業取締役会長)は閉会の挨拶で、「パラナに工場を進出し2年前から操業開始したが大変順調。インフラもすばらしいし労働の質も大変高く、出てよかった。これから進出される方には自信を持ってお勧めしたい」と話した。8月には井戸知事をはじめとする県の訪問団が、同州を訪れる予定。 【大耳小耳コラム】 姉妹提携45周年を迎えた兵庫県とパラナ州。新たな工場進出の可能性も検討されており、交流がますます活発化している。井戸敏三兵庫県知事も度々当地を訪れており、10年前の誕生日(8月10日)には還暦をクリチーバ文協で迎え、「『着ない』と言い張っていた赤いチャンチャンコを、結局は着せられたのが良い思い出」と笑う。人との信頼関係ありきのブラジル・ビジネスには、そんな温かい人間関係の構築が欠かせない。45年の粘り強い堅実な取り組みが、今実ろうとしているようだ。
Dia: 4 de maio de 2015
ニッケイ新聞 2015年4月29日 在聖総領事館の福嶌教輝総領事が5月に帰国するにあたり、歓送会が23日午後7時半よりブラジル日本文化福祉協会の多目的ホールで行われた。会場には日系5団体はじめ関係者ら約200人ほどが出席した。最後に福嶌総領事は流暢なポ語でスピーチを行った。冒頭では感極まり、言葉を詰まらせる場面も見受けられ、これまでの2年半に及ぶ任期を振り返った。「ブラジルの日系社会は世界一」だと称え、数多くの集団地を訪れた総領事ならではの、重みのある言葉を語った。出席者の顔を一人ひとり見つめながら、それぞれの思い出を語り、最後に日本語で「本当にありがとう」と感謝の言葉でしめくくった。本紙の取材に対し、総領事は「W杯や安倍総理の訪伯は非常に大きなイベントだったが、自分にとっては移住地を数多く訪れたことが最も重要だった」と語り、「遠いブラジルの地で本当の日本の精神を持つ日系社会の方々と交流することで、自分が日本人であることに誇りを持てるようになった」と振り返る。心残りな点として「在聖総領事館創設100周年や、ジャパン・ハウスの完成に立ち会えないのが非常に残念だ」と述べ、後任への期待を一層膨らませた。当日は聖州地方部の各地文協からも代表者らが参加した。歓送会はその後も遅くまで続き、福嶌総領事との別れを惜しむ声が多数聞かれた。
在サンパウロ日本国総領事館の福嶌教輝総領事の送別会が、23日午後7時半からサンパウロ市リベルダーデ区の文協多目的ホールで行われ、関係団体及び関係者が約200人訪れた。 送別会で福嶌総領事は日系5団体の会長と共に壇上に上がり、木多喜八郎文協会長のあいさつの後、各諸団体から記念品を贈呈された。福嶌総領事は目に涙を浮かべ、終始感動した面持ちだった。 福嶌総領事は、ポルトガル語と時折日本語を混ぜたあいさつを述べ、冒頭では感極まり、声を詰まらせる場面もあった。あいさつでは、各団体、関係者や集まった人たちへの感謝を繰り返し述べ、日系社会の重要さを強調した。また、同総領事があいさつを終えると、2度にわたり会場総立ちの拍手が送られ、しばらく止むことはなかった。その後は集まった人たちと記念撮影の時間が設けられ、多くの人が共に写真に収まった。 乾杯後、会場は歓談の時間となり、総領事との会談を待つ人で長い列ができた。 会談後に記念撮影したブラジル日本会議の徳力啓三理事長(64歳、三重)は、「福嶌総領事は『日本会議のことは忘れませんよ』とおっしゃってくれた。せっかく日系社会に理解がある人が来てくれたのに、帰国してしまうのは非常に残念」と漏らしていた。 送別会は遅くまでたくさんの人が残り、福嶌総領事の人望の厚さを窺わせた。 2015年4月28日付
在伯大阪なにわ会(下平尾哲男会長)主催の慈善バザーが12日、サンパウロ市ビラ・マリアーナ区の同会会館で行われた。慈善バザーは今回で80回目を迎え、会場は暑い日差しの中、訪れた人で賑った。 会場には婦人会の会員が作った刺繍(ししゅう)や古着、アクセサリーなどが販売され、なかには美容品の体験販売コーナーもあり、バザリスタの個性が反映されていた。 手作りの巾着袋や財布を販売していた長谷川マリアさん(2世)は「1976年から参加している。今日の売り上げはボチボチ。新商品を出すとよく売れる」と語った。 なにわ会副会長の山本剛介さん(大阪)に話を聞くと、「婦人会やバザリスタがよく協力しあってるのが長く続いている秘訣だと思う。毎回あまり変わり映えがなく変化に乏しいが、これからはもう少し多彩な商品を売ったり、今までとは違ったことができるように何か考えたい」と述べた。 会場の奥には、汁粉やうどんがその場で食べられるスペースがあり、多くの人が日本の味を堪能していた。 同会館2階でサウディー楽団というバンドの練習を毎週しているという長谷川邦友さん(2世)は「バザーがある時はいつもここでご飯を食べます。なにわ会の新年会や行事ごとがある時は演奏を披露しています」と語り、うどんをたいらげた。 70本販売された巻きずしは午後1時の時点で1本しか残っておらず、当日の盛況ぶりを伺わせた。 次回のバザー開催は8月。1メートルあたり50レアルで出店希望のバザリスタに提供している。 2015年4月24日付
