ニッケイ新聞 2015年8月28日 ブラジル岡山県文化協会(根岸健三会長)が23日、岡山県人移住105周年を祝って聖市のゴールデンチューリップホテルで記念式典を行なった。伊原木隆太知事、小野泰弘県議会議長および県議会議員等含め16人の慶祝団を迎え、移住から一世紀を越えた節目を祝った。 初めて岡山県人が伯国の地を踏んだのは1910年。第2回ブラジル移民船「旅順丸」が5月4日に神戸港を出港。同6月28日サントス港に到着している。そのうち28家族約130余人が先駆けとなってから、今年で105周年を迎えた。 式典の前に、別室で知事と中前隆博在聖総領事との会談が行われ、日本人入植の歩みや先人の功績が説明された。 130人の参加者を前に森西カルロス進副会長が開会を告げた。先没者への黙祷の後、両国国歌が斉唱された。挨拶に立った根岸会長は、「先達の血の滲むご苦労の上に、今の岡山県人会の繁栄がある」と感謝を示した。 来賓には日系3団体代表者や、中前在聖総領事、羽藤ジョージ聖州議員らが訪れ、祝福の言葉を送った。 会から75歳以上の高齢者19人とおよび功労者8人に感謝状が贈られた。代表謝辞に立った真名子和博さんは、「私達は今後も日伯交流の手足となり、若い人材を育成する覚悟を新たにする次第です」と決意を表した。 続いて、県人会と県との間で記念品の交換が行なわれた。功労者・高齢者表彰の後、県から日系3団体へ記念品が贈られた。元技術研修生・大塚ラケウますみさんの挨拶の後、県民愛唱歌「みんなのこころに」を大合唱し祝賀会へ。知事と会長らによる鏡割、ケーキカットの後、夕食と歓談に移った。 最後は慶祝団員と県費留学生・技術研修生OBの懇談会。知事自らマイクを回し、伯国側の意見に熱心に耳を傾けていた。 式典後、取材に応じた伊原木知事は「ここ10年知事がブラジルに来ていなかった。県の予算は厳しいが、知事来伯の伝統をつなぐために来た」と訪問目的を説明し、日系人の印象を「日本人の良い面が受け継がれていて嬉しい」と笑顔で話した。 生活体験交流生として岡山に1カ月滞在したことがある三好ネイデ歩弥さん(44、二世)は、「知事と直に話せる貴重な機会をもらった。知事だけでなく来伯した16人全員の、相手の話を聞こうという姿勢に驚かされた」と感激した様子で語った。 高齢者表彰を受けた辻英二さん(79、岡山)は、「知事(49歳)が若くてびっくり。日本とブラジルの交流に熱心に取り組んでくれるのが嬉しい」と期待を見せた。 ■ひとマチ点描■知事との深いご縁=栢野定雄さん(80、二世) 岡山県人会の移住105周年式典に出席し、県費留学生第一期生として挨拶。伊原木知事の家族とのエピソードも披露した。 岡山出身の両親が29年にリンス近くの上塚第2植民地へ移住。栢野さんは34年に同地で生まれた。小学生の時から学業に秀でており、中高と優秀な成績を修めてサンパウロ総合大学(USP)へ。卒業後に岡山県人会から話があり、県費留学生として日本へ。 25歳で初めて両親の母国へ行き、滞在中に様々な出会いを経験する。中でも、献身的な努力で県を発展させた三木行治元知事には「子供のように可愛がられた」という。...
