ニッケイ新聞 2015年9月1日 ブラジル岡山県文化協会(根岸健三会長)は23日、県人移住105周年を祝い、聖市のゴールデンチューリップホテルで記念式典を行なった。伊原木隆太知事、小野泰弘県議会議長ら含め16人の慶祝団が祝福に駆けつけ、当日来場した約130人の関係者と共に一世紀を越えた節目を祝った。 中前隆博在聖総領事、羽藤ジョージ聖州議員、日系団体の関係者らが駆けつけた。県連の本橋幹久会長は、「岡山県が1959年に県費留学制度を始めてくれたおかげで、結果としてその後8年の間に全都道府県が同制度を開始した。我々も非常に感謝すべき」と祝辞を述べた。 県費留学生第一期生として挨拶した栢野定男さんは、当時を思い出し「戦後の傷跡が残る時代で生活は苦しかったけど、みんな元気で活力に満ちていた」と語った。 お互いに記念品を交換し、続く功労者・高齢者表彰では代表の真名子和博さんが「これからも日伯交流の手足となり、若い人材を育成する覚悟を新たにする次第です」と決意を述べた。 県から日系3団体への記念品贈呈の後、元技術研修生の大塚ラケウますみさんが挨拶に立った。「県費研修制度のおかげでより良い職につけた」と報告。また「就職だけでなく、先祖の文化を理解でき尊敬するようになった」と内面的な変化にも言及した 県民愛唱歌「みんなのこころに」を大合唱し夕食祝賀会へ。鏡割り、ケーキカットで移住105周年を祝った後、夕食と歓談の時間へ。 最後は慶祝団員と県費留学生・技術研修生OBによる懇談会が行なわれた。OBが語る研修制度への感謝や意見に、知事は熱心に耳を傾けていた。使いやすいレンタルホール=改修終了、利用呼びかけ 会館のリフォームされ地下1階ホールが一新。今年から、レンタルスペースとして使い勝手の良い空間に生まれ変わっている。 8月5日の海上自衛隊練習艦隊入港の際も、県人歓迎会でこのホールが使われ、シュラスコと日本食が振舞われ好評を博した。 ホールの床を80センチ掘り下げて天井を高くし、圧迫感の無い空間を作り出した。立食パーティーなら80人は入る広さがあり、誕生日等のパーティー会場として使われている。 設備は台所とシュラスコ専用グリルのほか、ビリヤード台もあり、カラオケも可能だ。 備品はイス70脚、長テーブル5台、70センチ四方テーブル30台、3人掛けソファ2脚。 根岸会長は、「便利な場所にあり、誕生会などパーティにうってつけです。是非利用してほしい」と呼びかけている。 レンタル料は1日400レ。事前予約が必要。問い合わせは同会(電話11・3207・3487、午前9時~午後1時)まで。 ~移住105年の歩み~...
Dia: 3 de setembro de 2015
ニッケイ新聞 2015年9月1日 ブラジル兵庫県人会(松下瞳マルリ会長)が創立55年を祝し、23日にサンパウロ市の北海道協会で記念式典を行なった。同会は1960年、外務課移住渡航係長が県民視察に南米訪れたのを機に発足。県費留学・技術研修員の選考と派遣、農業高校生の受け入れなど草の根交流を続けている。井戸敏三知事は4回目の来伯を果たし、「困難を乗り越え来りブラジルの大地に生きて絆55年」と自作の短歌を詠み、県民の苦労と貢献をねぎらった。母県から訪れた80人超の慶祝団とともに、約250人が会の発展と母県との交流継続を願った。 兵庫とブラジルは移民を通して育んだ深い絆がある。移民が渡航前の時間を過ごした国立移民収容所は、09年から神戸市海外移住と文化の交流センターとして存続。今年姉妹提携45周年を迎えた兵庫―パラナ州、神戸―リオ、淡路―パラナグアなど、提携関係も6つと他県と比べても群を抜く。2年前には住友ゴムがパ州に工場を開所、兵庫海苔が伯国進出をもくろむなど、近年は経済交流も盛んだ。 交流の一翼を担ってきたのは、23年前に創立した「日伯友好議員連盟」。節目ごとに議員団を派遣し、親睦を深めている。石川憲幸県議会議長は「17年も議員をやっているのに日程が合わず、今回初めて参加できた」と満面の笑顔。還暦を祝して県人会から贈られた赤いちゃんちゃんこと帽子を身につけ、昼食後はサンビスタとサンバでハッスルした。 井戸知事はパラグアイや亜国など各地の県人会を精力的に訪問する過密スケジュールをこなした。式典では本紙の取材に対し、「半世紀を越える県人会の皆さんの活動に、心から敬意を表する。これからもブラジルの将来を支える活動を、先導を切ってやって頂きたい」と熱いエールを送った。 天理教の海外要員として夫婦で来伯した館林としさん(83、神戸)=聖市在住=は、「ブラジルに来て55年。県人会と同じ年月ね。今まで日本人で嫌な思いしたことは一度もなかった」と半生を振り返り、「今日は表彰してもらえるなんて思ってもみなかった」と朗らかに笑った。 神戸出身の両親を持つ田中美恵子さん(82、二世)は、「尾西さんが今までよく頑張ってくれた。これからも元気に会が続いていけばいい」と会の存続を願った。 研修OBが知事と懇談=「期間長くして」と要請 式典後は元県費留学生・技術研修員が井戸知事、県議らと懇談会を開いた。それぞれ自己紹介で訪日体験を振り返ることで制度の意義を再確認、知事・議員は制度改善について意見聴取を行なった。 式典で代表挨拶を行なった弓場さちえさんは昨年の技術研修員。神戸でエステ研修を受けた体験を振り返り、日伯の美容意識の違いを紹介。「日本のきめ細かいサービスなどを導入したい」と意気込みを語った。 89年に神戸大学教育学部体育学科に留学した高松浩さんは、体育教師を経て、日本で習った空手を生業に。父親と運営する聖市の和道流空手道場には150人の生徒が通う。汎米チャンピオンも輩出したという。「大阪空手道連盟からは『ブラジル人初の4段』と言われた。今は7段」との一言に、慶祝団から歓声が上がった。 82年の技術研修員の高田千恵子さんは、「1番良かったのは、社会を見る目が変わったこと。日本人の『自分の会社のために、上司が見ていなくてもしっかり頑張ろう』という真摯な気持ちが当時のブラジル人には殆どなく、ものの見方が変わった」と精神面での収穫を報告。他の研修生も賛同していた。 自己紹介後は制度改善に向けた意見聴取会に移った。「留学・研修期間が1年や9カ月では物足りない」「留学生に実務研修もさせてほしい」「日本の家庭の様子を見たり体験したりする機会がほしい」などの意見が上がった。 また、「日本での研修は就職に有利」という点は全研修生が認めるところで、議員からはそれを受けて「彼らのような人材を日本企業へもっと還元できないのか」と期待する声があった。 高齢者表彰 受賞者リスト...
ニッケイ新聞 2015年8月29日 高知県人会青年部(武田アウグスト部長)が主催する『第4回土佐祭り』が、22、23日に聖市アグア・ブランカ公園で行われた。婦人部お手製の高知郷土料理の数々、特設ステージでは同地出身のギターデュオ「いちむじん」公演などが行われた。昨年の3万人を大きく上回る5万人の来場者は土佐の雰囲気を五感で味わった。 会場には日本食を楽しめるバザリスタの出展が多数あり、特に同県人会の出店では鯛の蒸しやカツオのたたきなど名物料理が並び、2日目には全て売り切れるほどの人気だった。 婦人部や元県費留学生を中心に活気に溢れ、高知にルーツがあるという浜口初美さん(73、二世)は「子や孫に高知の元気な部分が伝えられるのは嬉しい」と笑顔で料理を味わっていた。 ステージでは歌手の中平マリコさんが「南国土佐を後にして」等、歌で祭りを盛り上げ、他にもステージでは太鼓の演奏や健康体操、ストリートダンス等が披露された。 またステージ周辺には、武田部長が「子どもも楽しめるように」と設置した遊具の数々、新設のスケートボード場も人気を集めていた。 また同じく今回から「錦鯉品評会」も同時開催されることになり、来場者は色鮮やかな錦鯉を珍しそうに眺めていた。日本庭園も設置され、昨年より「日本らしさ」が増している様子だった。 若者の間で人気を博していたアニメイベントでは、コスプレ大会や各種グッズ販売、バンド演奏等が行われた。 土曜日に特設ステージで行われた開会式には、高知県人会・片山アルナルド会長、武田部長、羽藤ジョージ聖州議、野村アウレリオ聖市議、〃移民の祖〃水野龍の息子の水野龍三郎氏、本門佛立宗のコレイア教伯教区長等が出席し、挨拶を行った。 途中、飯星ワルテル連邦下議から片山会長に功労者として議会の感謝状を贈られると、拍手が沸き起こった。片山会長は恐縮しつつも、笑顔で受け取った。 同祭は入場無料。5万人が来場しても、県人会の収益としては「わずかなもの」と片山会長は明かす。それでも聖市から文化事業として認められ、ステージ費用等の補助を得て、今回4回目の開催を迎えた。 片山会長は、「祭り元来の目的は土佐の文化、ひいては日本文化の継承。その意味で母県から我々の活動を知ってもらえることは嬉しい。これからも続けていきたい」と話した。 いちむじんの演奏に会場ウットリ=県人との交流も刺激に 「自分たちの出す全てから高知を感じられるはず」。高知出身のギターデュオ「いちむじん」が迫力の演奏を両日披露、観客は卓越したテクニックに酔いしれた。 NHK大河ドラマ『龍馬伝』のエンディングテーマで幕開け。続いて「情熱大陸」などのカバー曲や高知県伝統で威勢のいい掛け声も響いた「よさこい節」を披露。 「地球の反対側の高知の祭りに驚いたと同時に感動している。日本に帰ったら、このことを伝えていきたい。演奏を楽しんでくれれば嬉しい」と挨拶。...
ニッケイ新聞 2015年9月2日 『第1回琉球古典音楽・琉球古典舞踊発表会』が同実行委員会(知念直義委員長)により、6日午後1時から沖縄県人会館(Rua Tomas de Lima, 72, Liberdade)で行われる。入場無料。 歌と三線、筝、太鼓の演奏と琉球舞踊を同時に楽しめる。約70人の出演者は、全員が指導者として活躍中のベテランだ。全19演目。 琉球古典芸能団体は複数あるが、いずれも披露する場所や若者会員が減少してきていることから、琉球芸能活性化の意味を込めて開催に至った。 来社した知念実行委員長、新城盛春さん、具志堅シゲ子さんは「衣装にもこだわった華やかな舞台。熟練の技を是非見にきてほしい」と呼びかけた。 問い合わせは同県人会(11・3106・8823)まで
ニッケイ新聞 2015年9月2日 大阪・サンパウロ姉妹都市協会(吉川秀隆会長)が2月に主催した「第5回ポルトガル語スピーチコンテスト」の優勝者・嶋村知恵さん(33、静岡)が、親善大使として先月25日に来伯した。9月8日までの約2週間、語学研鑽も兼ね病院訪問や観光を行なう。 地元は在日ブラジル人の多い静岡県浜松市。医科大学卒業後、看護師として働いていたが、以前から関心があった外国語を学ぼうと思い立った。その時頭に浮かんだのは、小さい頃から馴染みのあったブラジル人だったという。 看護師を退職し、神田外国語大学の国際言語文化学科に入学。「ポ語を学ぶのは楽しく、日々上達していくのが嬉しかった」と振り返る。 今回が初めてとなる訪伯では、「現地の病院を見て、日本との違いを知りたい」と、訪問希望地に病院を挙げている。現在働いている病院では、伯人患者とうまくコミュニケーションが取れず悩んだことも。「ブラジル人患者を理解する手助けが出来れば」と意気込みを語った。 □関連コラム□大耳小耳 大阪・聖姉妹都市協会の親善大使として来伯した嶋村知恵さん。デカセギ伯人の多い地元浜松市では、勤務先の病院で通訳兼看護婦として活躍中。イヤホンなしでテレビを視聴し、相部屋の日本人患者とトラブルになる伯人や、入院費未払いにも関わらず「個室に入れろ」と要求する伯人を、覚えたてのポ語で〃再教育〃。中々骨の折れる仕事のようだ。ぜひとも今滞在でレベルアップを図り、帰国後も異文化間の潤滑剤として大いに手腕を発揮してほしい。
兵庫県人会関連の式典に慶祝団の一員として来伯していた兵庫県漁業協同組合連合会(山田隆義代表理事会長)の田沼政男副会長、突々淳(とっとつ・きよし)参事、多田義治顧問が、同漁連が日本からブラジルに輸出した海苔(のり)がサントス港に到着したことを報告した。 同漁連は6年前からブラジルでの海苔の販売を目指し、調査のため度々来伯していた。「昨年2月と今年2月の来伯時にはかなり手ごたえを感じた」と突々参事が話すように、日系企業2社が海苔販売に名乗りをあげ、今回は1社につき36万枚の海苔が日本から輸出された。 2013年の日本からブラジルへの海苔の輸出量は年間で約40万枚だが、ブラジル全体の海苔の輸入量から見るとわずか0・13%になる。輸入されている海苔の95%は中国産で、次に韓国が続く。年間40万枚だった2年前から見れば、今回72万枚の海苔が一回で輸出されたのは大きな変化といえるだろう。 同漁連がブラジル国内を回り調査した感触では、約3億枚の海苔が消費されているといい、「シュラスカリア、ショッピング内の日本食屋、お寿司はどこに行っても食べられている。海苔消費拡大のチャンスは充分あると思う」と多田顧問は話す。 現在はブラジル国内に工場建設も計画しており、特にパラナ州のパラナグア市は積極的に誘致しているそうだ。今年2月に同市で行われた焼き海苔加工の講習会は好評を博し、また同市のエジソン市長は兵庫県に赴き、熱心に誘致を行った。 今回到着した海苔の市場での反応を確認するため、同漁連の職員は今年11月の再来伯を予定している。日系スーパーなどで販売されている焼き海苔は日本語で包装されているが、大半は中国産だという。今回のブラジルへの輸出で日本産の焼き海苔が店頭に並び、入手しやすくなる。「本物の日本の海苔をブラジルに持ってきたい。今回大量に輸出できたので、あとは受け入れられるかが問題。できるだけ早く工場を作りたい」と突々参事は今後を見据えた。 2015年9月1日付
ブラジル兵庫県人会(松下大谷瞳マルリ会長)創立55周年記念式典参加のため来伯していた井戸敏三県知事と石川憲幸県議会議長一行は、23日午後3時から式典会場となった北海道協会会館内で県費留学生・技術研修生OBとの懇談会を行い、双方合わせて約30人が一堂に会した。 懇談会でははじめにOB各人が自己紹介を行い、それぞれの留学及び研修内容を振り返った。 兵庫県側からは、留学及び研修の成果がブラジルでどう生かされているのかを問う意見が出された。それに対しOBたちからは、「日本に行って社会を見る目が養われ、物事の考え方が変わった」「ブラジルで就職する際にメリットがある」などの声があった。 さらに、兵庫県側からはOBたちに対して「兵庫県を含む日本からの進出企業が潤うように貢献してほしい」と望む声もあった。 そのほか、今後の兵庫県での留学・研修を行うにあたって、留学ビサを数次ビザに改正すること、実地研修を併用する留学の実現化やブラジルにおいての戸籍謄本取得の簡略化などを求める意見もあり、兵庫県ではこうした声にできる限り対応していく考えを示した。 2015年8月29日付
カンピーナスで研修員OBとも懇談 8月23日は県人会の周年事業が3県も重なり、母県から知事をはじめとする関係者のサンパウロ訪問が相次いだ。ほとんどがサンパウロ市内で行われた記念式典だけに出席するという何とも味気ない訪問だった。この3県に隠れて目立たなかったが、同時期に山梨県の山下誠副知事一行6人がブラジルを訪れていた。ペルーの山梨県人親睦会の創立60周年記念式典に参加するためだったが、この式典に先立ちブラジルを訪れた。 山梨県はミナス・ジェライス州と姉妹提携をしているため、同州知事への表敬訪問と県人会との交流を深める目的だった。わずか3日間の駆け足旅行だったが、山梨県人会(高野ジョルジ会長)は考えた。高野会長は、「サンパウロ市内を見てもらっても意味がない。地方で活躍している山梨出身の1世を見てもらおう」とカンピーナス近郊のコロニア・東山で花卉園を経営し不動産開発も手がけている山口定次氏と、同じく花卉園とカンピーナス市内で和食レストランを経営する深沢秀史氏のところに案内した。 県庁が県費研修生OBとの懇談を希望していたこともあり、カンピーナスには県人会役員のほか研修員OB10人も小型バスで同行した。 22日、山口花卉園に到着した一行は、ハウス栽培のアントリュウムやタイから導入したラン栽培を見学した後、山口氏の自宅で研修員OBたちと意見交換を行った。1971年から現在まで続く県費研修員制度で母県研修を行ったのは総勢79人。参加した元OBは今年3月に帰国した人をはじめ、県人会副会長を務める60代の人まで。OBからは、母県での研修がその後の人生に大きく役立っていると説明、今後も継続してくれることを要望した。これに対して山下副知事は「研修員制度がこれほど重要だということを改めて理解することができた。他県が同制度を廃止したとしても我が県は継続する。帰国したら知事に報告する」と同制度の継続を約束した。 懇談会が終了後、場所をカンピーナス市内の深沢氏が経営する和食レストラン「すみれ」に移動し、総勢27人が座敷を借り切って昼食をともにしながら懇談を続けた。前日が誕生日だった山下副知事と翌日が誕生日の山口氏と併せた誕生祝いのケーキがテーブルに置かれるなど、和気あいあいとした雰囲気で盛り上がった。 昼食後には、山口氏が開発したコンドミニオにも訪問。県人の活躍を目の当たりにした一行は束の間のブラジルを満喫し、同日夜ペルーへと旅立った。 2015年8月28日付
