カンピーナスで研修員OBとも懇談
8月23日は県人会の周年事業が3県も重なり、母県から知事をはじめとする関係者のサンパウロ訪問が相次いだ。ほとんどがサンパウロ市内で行われた記念式典だけに出席するという何とも味気ない訪問だった。この3県に隠れて目立たなかったが、同時期に山梨県の山下誠副知事一行6人がブラジルを訪れていた。ペルーの山梨県人親睦会の創立60周年記念式典に参加するためだったが、この式典に先立ちブラジルを訪れた。
山梨県はミナス・ジェライス州と姉妹提携をしているため、同州知事への表敬訪問と県人会との交流を深める目的だった。わずか3日間の駆け足旅行だったが、山梨県人会(高野ジョルジ会長)は考えた。高野会長は、「サンパウロ市内を見てもらっても意味がない。地方で活躍している山梨出身の1世を見てもらおう」とカンピーナス近郊のコロニア・東山で花卉園を経営し不動産開発も手がけている山口定次氏と、同じく花卉園とカンピーナス市内で和食レストランを経営する深沢秀史氏のところに案内した。
県庁が県費研修生OBとの懇談を希望していたこともあり、カンピーナスには県人会役員のほか研修員OB10人も小型バスで同行した。
22日、山口花卉園に到着した一行は、ハウス栽培のアントリュウムやタイから導入したラン栽培を見学した後、山口氏の自宅で研修員OBたちと意見交換を行った。1971年から現在まで続く県費研修員制度で母県研修を行ったのは総勢79人。参加した元OBは今年3月に帰国した人をはじめ、県人会副会長を務める60代の人まで。OBからは、母県での研修がその後の人生に大きく役立っていると説明、今後も継続してくれることを要望した。これに対して山下副知事は「研修員制度がこれほど重要だということを改めて理解することができた。他県が同制度を廃止したとしても我が県は継続する。帰国したら知事に報告する」と同制度の継続を約束した。
懇談会が終了後、場所をカンピーナス市内の深沢氏が経営する和食レストラン「すみれ」に移動し、総勢27人が座敷を借り切って昼食をともにしながら懇談を続けた。前日が誕生日だった山下副知事と翌日が誕生日の山口氏と併せた誕生祝いのケーキがテーブルに置かれるなど、和気あいあいとした雰囲気で盛り上がった。
昼食後には、山口氏が開発したコンドミニオにも訪問。県人の活躍を目の当たりにした一行は束の間のブラジルを満喫し、同日夜ペルーへと旅立った。
2015年8月28日付
