充実した施設と設備に感嘆の声
ふるさと巡り一行は、3グループに分かれて日本メキシコ学院内を案内してもらった。
我々第2グループは、日本コース総校長で同学院に赴任して2年になる平居繁和氏に同行してもらうが、それにしても広い。敷地内には、日本コースとメキシココース及び幼稚園のそれぞれの校舎をはじめ、1周200メートルの陸上トラック、体育館、講堂、温水プール、コンピューター教室などが完備されている。また、毎年の行事として運動会、太鼓演奏会のほか、サッカーや野球の活動もあるという。
平居氏によると、メキシココースの生徒は900人で、日本コースは小学生115人、中学生31人の計146人。メキシココースの高等部には約120人が在籍し、中学部から入部する人材が多く、日本コースを履修した生徒が高等部を経てメキシコの大学に入るケースもあるそうだ。
日本コースの生徒の約8割は日本からの企業駐在員子弟。残りの2割は日本人とメキシコ人の混血児で、完全なメキシコ国籍者も2人が在籍している。
メキシココースは9月に新学期が始まり、授業時間は午前7時から午後3時まで。一方の日本コースは、日本の文部科学省の認可を得て日本の教科書を使用するなど本国と同じカリキュラムで行っているため、毎年4月に新学期となり、平日の授業時間は午前8時から午後4時までとなっている。日本コースの教師は日本から14人の現職教師が派遣されているほか、現地採用教師、メキシコ人教師、カウンセラー、保健士等を含めて20人以上の教員体制が取られている。
ふるさと巡り一行が同学院を訪問したのは9月25日の金曜日。月に1回、月末の金曜日に開催されている「教師研修」が実施されていたため、この日は残念ながらメキシココースの生徒の姿はなかった。
それでも日本コースの授業の様子を学年別に見学させてもらうと、低学年の教室では「ハイ、ハイ」と手を挙げ、教師の質問に答える生徒の明るい声が響いていた。
学年ごとにクラスが分かれており、掲示板には書道や絵画の作品が掲示され、卒業生の記念制作品も飾られているなど、日本の学校とほとんど変わらない。
卒業生と言えば、同学院の卒業生がメキシコに約800社が進出している日本企業に就職している例も少なくないようで、「日本語とスペイン語を話せる人は引っ張りだこの状態」(平居氏)という。
また、同学院で11月に開催される運動会には、メキシコ人の父兄なども含めて毎年約4000人が参加する大規模なものになり、「特に綱引きは参加人数の制限がなく、綱を持てるだけ皆が参加するほど人が多いです」と平居氏。「メキシコ人は一般的に親日的で、日本人や日系人に対する評価は高いです」と話す。
きれいに整備された校舎や陸上トラック等の施設を見学しながら、ふるさと巡り一行からは「こんな所で勉強できたらいいでしょうね」と感嘆の声が挙がっていた。
リオ市に住み、リオ日伯文化協会で料理の講習などを行っているという村越利江さん(75、神奈川)は、「本当に素晴らしい学院です。来て良かった」と率直な感想を語っていた。

見学を終えた一行は、入口付近で記念撮影を行い、日本メキシコ学院を後にした。(つづく、松本浩治記者)
サンパウロ新聞 2015年10月14日付
