「復興している真実の部分を我々職員の口から直接伝えたい」――。東日本大震災で福島原発の放射能被害を受けた福島県の職員3人が、今月5日から15日までブラジル、アルゼンチン、ペルーの南米3カ国を訪問し、風評被害を受けている同県内の復興の現状について南米各国の県人会関係者を中心に報告している。
来伯したのは、福島県生活環境部国際課の馬目(まのめ)常寿主幹兼副課長、同課の諏訪慎弥主査、同県知事直轄広報課の大槻立志主幹の3人。
一行によると、2011年3月に発生した東日本大震災に伴う福島県内での原発事故後は、除染作業や原発の廃炉など復興作業が進んでいるが、「原発事故から4年8カ月も経っているのに食事や飲み物などに影響を及ぼしていると思っている人たちが少なくなく、危険と思って買ってくれないなど風評被害を受けている」という。
一行は昨年はフランスのパリ、今年は英国ロンドンやイタリアのミラノなども訪問して福島県の現状を訴えており、「直接話すことで現状を分かってもらい、福島の本当に姿を知ってほしい」と強調した。
現在、福島県人会は世界に30カ所あり、「海外に出た時に各国の県人会に協力してもらえると、情報発信がしやすい」と福島県では今回、南米3カ国の県人会にも協力を求めた。
一行は既に7日に聖市リベルダーデ区の福島県人会館とアルゼンチン(8~11日)で現状報告を行っており、11日から15日まではペルーを訪問する。
サンパウロ新聞 2015年11月12日付
