日本ブラジル外交関係樹立120周年を記念して来伯されている秋篠宮ご夫妻は28日午後1時15分、ブラジルで最初の公式行事としてサンパウロ市イビラプエラ公園内にある日本移民開拓先亡者慰霊碑を参拝された。 気温24度の曇天の中、慰霊碑では本橋幹久県連会長、慰霊碑運営委員会の原島義弘委員長、杉本教雄副委員長、県連前会長の園田昭憲氏の4人と、急きょ駆け付けたフェルナンド・ハダジ聖市長が慰霊碑に向かう道路脇で専用車から下車されたご夫妻を迎え、慰霊碑まで先導。県連傘下の各県人会関係者ら約80人が日伯両国旗を振りながら歓迎の拍手を送った。 秋篠宮殿下は紺とシルバーのストライプのネクタイをご着用。紀子さまは白い帽子に首には真珠のネックレス、ベージュ色のスーツとスカート姿で訪問され、本橋会長、原島委員長の先導で慰霊碑階段前で一礼された後に登壇された。慰霊碑前でさらに一礼されたお二人を前に本橋会長が1975年に建立された慰霊碑建立の経緯を説明。初期移民たちが耕作地を転々とし無縁仏が多かったこと、地方の移住地では1歳や2歳など幼少で亡くなっているケースが多かったこと、慰霊碑建立後は毎年6月18日の「日本移民の日」に各県人会から過去帳を持ち寄って慰霊法要を行っていることなどを話した。秋篠宮殿下は「県連が(慰霊碑を)管理されているのですか」などと興味深く質問され、先人への思いを馳せられたようだ。 ご夫妻が献花され慰霊碑に向かってお辞儀された後、原島運営委員長が「今日はお越しいただき、ありがとうございます。日系190万人に代わってお礼申し上げます」と謝辞を述べた。 本橋会長はご夫妻の印象について「思っていた以上に親しみやすいお方でした」と話していた。 ブラジル日本会議顧問で、県連嘱託で慰霊碑の管理・清掃作業を継続して来年で20年になるという村崎道徳さん(83、2世)はご夫妻のご来伯について、「誠におめでたいことで、ブラジル国民にとってこの上なく嬉しいことです。皇室の方がお健やかにここまで来ていただいて、ただただ、ありがたいことです」と感激した様子だった。 秋篠宮ご夫妻はその後、本橋会長の先導で午後1時30分に隣接する日本館に移動。途中、沿道に立っていた5、6人の駐在員夫人たちに「こちらにお住いですか」などと気軽にお声をかけられ、日本館に入った。 なお、日本館での様子は30日付で掲載する予定。 サンパウロ新聞 2015年10月29日付
Mês: novembro 2015
伝統芸能の「広島神楽」で盛り上げ ブラジル広島文化センター(平崎靖之会長)は25日午前10時から、「創立60周年記念式典」をサンパウロ(聖)市リベルダーデ区のブラジル日本文化福祉協会大講堂で盛大に開催した。広島県から湯崎英彦県知事、平田修己県議会議長、松井一實市長、永田雅紀市議会議長、町村会の吉田隆行会長、聖州マリリアと友好姉妹都市提携を結ぶ東広島市の蔵田義雄市長、広島日伯協会の白井孝司会長らを中心に65人の大型慶祝団が来伯した。 当日は、日伯両国歌斉唱、先亡開拓者慰霊への黙とうと続き、平崎会長は「こうして60周年を迎えることができますのも、私たちブラジルに住む県人と母県の心の通った関係があったからこそです」と式辞を述べた。 来賓には、日本からの慶祝団各代表者らをはじめ、県連の本橋幹久会長ら日系3団体代表、中前隆博在聖総領事、那須隆一JICAブラジル事務所所長などが臨席した。 中前総領事は「60周年というのは人で言うところの『還暦』に、120周年というのは『大還暦』にあたります。センター創立60周年と日伯外交関係樹立120周年の2つの還暦が重なる大変おめでたい年に、参加できますことを心より嬉しく思います」と祝辞を述べた。 湯崎県知事は「世界第7位の経済大国となったブラジルにおいて、ブラジル広島文化センターが確固たる地位と信用を築いておりますのは広島県民の大きな誇りであり、大切な宝でございます。また在外県人会は地域の日系人社会に重要な組織であるとともに、本県と各地を結ぶ友好の懸け橋となっております。本県がグローバル化の中で発展していくための大きな資産であると考えております」と感謝の意を表した。 広島県と同センター間での記念品の相互贈呈も行われ、広島県からは厳島神社が描かれたしゃもじ(安芸の宮島の特産品)、掛け軸、お盆など8種類を同センターへ贈った。 県知事表彰では、高齢者13人(榎一子、岩見四郎、中森昭七、樽本譲治各氏ら6人出席)、功労者4人(大西博巳、落久保博、森永みのるカーロス、棗田正行各氏4人出席)が表彰され、表彰状と記念品の贈呈が行われた。 式典終了後は祝賀会へと移行。鏡割りとケーキカットが行われ、慶祝団らとともに盛大に祝福した。昼食後はサンバショーも披露され、会場は終始賑やかな雰囲気に包まれていた。 ◆広島神楽 広島の伝統芸能「広島神楽」の公演会は午後3時から午後5時頃まで同会場で行われ、2階席の半分までが埋まるほどの人気ぶりとなった。広島県から来伯した神楽団及び関係者ら25人が「紅葉狩り」「八岐大蛇」の2演目(各40分間)を、ブラジル神楽保存会が「恵比須」(20分間)を披露した。ドライアイスを用いて怪しい煙を、幾重にも巻かれた細長い紙で鬼が放つ蜘蛛(くも)の糸を表現した場面も見られた。また、来場者に配布するプログラム資料には日伯両語で演目の解説が施され、日本語の分からない人でも演者の台詞を理解できるように工夫されていた。公演終了後の会場からは、「ビバ(万歳)」の歓声が上がった。本場の広島神楽を鑑賞した平崎等美さん(61、3世)は「感無量です。来年の日本祭りにぜひ、来てもらいたいですね」と微笑んだ。 広島神楽は同県内で神楽団数100団体を超え、演目数は70以上にも及んでいる。団体によって個性が違う広島神楽だが、今回演じた17人の神楽演者の多くは異なる団体に所属している。ブラジル公演のために組織された特別チームで、各演者たちは仕事の日程を調節し、半年前から週末の休みを利用して練習に励んできたという。 神楽団員の崎内俊宏氏(59、広島)は「滅多にない機会でしたので最高の神楽を届けようと、全体で動きを統一するための『すり合わせ』を20回以上も行い、入念に準備してきました。公演会では、日本に比べてブラジル人の観客は盛り上げて下さったので、団員全員が 舞を気持ち良く踊れたと思います」と感想を述べた。 サンパウロ新聞 2015年10月29日付
ブラジル宮城県人会(中沢宏一会長)主催の「第1回農業セミナー」が、11月7日午前10時から午後3時までサンパウロ市リベルダーデ区の同県人会館講堂(Rua Fagundes,152)で開催される。 セミナーでは4人の農業関係者が講演を行う。発起人である農業技師の長井邦夫(76、3世)氏は「持続可能な農業」と題し、持続的農業の知識や技術について話す。 来社した長井氏によると持続的農業とは「土の再生」。「農業の基本は土。栽培を続けるうちに破壊されてしまった土では良い作物は育たない。土を再生維持することが良い作物栽培につながる」という。「ブラジルでも農家の数は減少している。正しい知識ややり方を知ってもらい、農家が儲かるようにしたい。農業が良くなると、国や政治も良くなる。今後は色んな専門家を招へいし、定期的にセミナーをやっていきたい」と長井氏は展望を話した。 入場無料。講演はポルトガル語のみ。問い合わせは同県人会(電話11・3209・3265)または長井氏(セルラー電話99939・6480)まで。 サンパウロ新聞 2015年10月29日付
