06/03/2026

Ano: 2015

ニッケイ新聞 2015年7月25日 晴れ渡った青空のもと『第18回県連日本祭り』がついに幕開け―。入場開始の24日正午には約400人が待ちに待った表情で、急いで会場へ足を踏み入れた。今年もステージでの豪華なショーの数々、「郷土食広場」「子ども広場」「高齢者広場」など老若男女誰でも楽しめる。第一日目に取材すると、今年も県人会のブースの中では忙しく立ち働く関係者の姿がたくさんあり、本番となる週末への期待感が会場全体に盛り上がっていた。 大鳥居をくぐると、まずに目に入るのは「盆踊り会場」だ。迫力ある太鼓の演奏や各種の華やかな踊りなどが披露され、来場者を一気に祭り気分に誘う。各県人会による「郷土食広場」では懐かしい味を求める人や、新しく挑戦する人で早速賑わいを見せていた。 香川県人会では「讃岐うどん」の準備のため、朝9時には10人あまりが集合。自慢の出汁と手打ち麺の準備を始めていた。開場後は買い求める人がすぐに集まり、活気に溢れていた。 家族で訪れた吉井美智子さん(85、北海道)は「妹たちが去年食べた評判を聞いていた。うわさ通り美味しい」と笑顔。日本食は何でも好物だという吉井さんの甥で非日系のエジネイ・バボイさん(34)も「特にスープが美味しい」とすぐに平らげていた。 北海道協会では恒例の「焼きにしん」を準備。男性陣が汗だくになりながら丁寧に炭の火加減を調整中。東カルロス秀雄さん(54、二世)は「煙が目に入って大変だけど、皆が喜んでくれるから頑張ります」と急がしそうに話した。 「高齢者広場」では、無料のマッサージ体験や健康に関する講演会などのために多くのお年寄りが集っていた。「子ども広場」には竹で作られた手作りのアスレチックが用意され、楽しそうに挑戦する子どもたちの姿が見られた。 入り口奥の「日伯外交120周年記念」の巨大なロゴマークが掲げられたテントの中は、政府系団体の出展スペース「ジャパン・パビリオン」だ。JICAによる日伯共同プロジェクト写真展、農水省の日本食の試食会やセミナーが行われている。日本企業のブースも所狭しと軒を連ね、HONDAやSUBARUといったメーカーの新型車が何台も展示されている。 祭りは3日間で18万人の来場を見込んでおり、日本からのゲストによるショーの数々や土曜には「ミス・ニッケイコンテスト」、日曜には「コスプレサミット」ブラジル大会など、豪華アトラクションが多数開催予定。 会場は聖市サンパウロ・エキスポセンター(Rod. dos Imigrantes, Km 1,5 )で、メトロのジャバクアラ駅から無料送迎バスがある。開場時間は土曜日が朝10時から午後9時まで、日曜が朝10時から午後6時まで。
「第18回フェスティバル・ド・ジャポン」のヤマト商事ブースで焼酎試飲コーナーを出店する高橋酒造株式会社の高橋昌也専務が24日、案内に来社した。 同社は本格米焼酎「白岳」や「しろ」の製造で知られ、ブラジルを含む海外27カ国に輸出を行っている。同社がある熊本県の人吉・球磨(くま)地方では400年以上前から本格米焼酎を作る伝統があり、同社は明治33年(1900年)の創業以来、一貫して焼酎を製造し続けている。 同社の製品はすっきりとした飲みやすさが特徴で、ロックでも、カクテルのベースとしても合い、多様なスタイルの飲み方が楽しめるという。またその飲みやすさから、肉料理や天ぷら等の脂っこい料理はもちろん、繊細な味わいを楽しむ刺し身などにもぴったりだそうだ。 現在、日本酒は広く海外に浸透し、世界的にブームとなっている。高橋専務によると、日本人以外にも飲まれている日本酒に比べ、日本国外で本格米焼酎を飲んでいるのは、ほとんど日本人か一部の日系人だという。「日本酒と米焼酎は同じ米が原料だから、焼酎が海外で普及する可能性も充分ある。焼酎は糖分が低く、二日酔いもしにくい。焼酎と同じ蒸留酒のピンガが飲まれるブラジルでも魅力が分かってもらえば、きっとブラジル人も気に入ってくれる」と高橋専務は期待する。 フェスティバルではロックで試飲提供する。ヤマト商事のブースは、P1入口近くのG3。 高橋専務は23日夜に到着し、28日に帰国する。滞在中はフェスティバルの参加をはじめ、ヤマト商事の協力により、サンパウロ市内の日本料理店などを回る高橋専務。「ブラジルの観光資源には魅力を感じているが、今回はそういう時間がない」と残念がった。 また、27日には熊本県人会主催の歓迎会にも出席する。 2015年7月25日付
県連主催「第18回日本祭り」開催期間中の24日~26日正午から午後2時まで、NHKはラジオ・バンデイランテス局との公開録音を行う。NHKからは日系2世のキャスターが来伯し、同祭をテーマに話し合う。案内にNHK国際放送局多言語メディア部チーフ・プロデューサーの吉野実氏と日本国際放送(NHKグループ)から野村美由紀氏、中島慈子氏、阿南佐江子氏が来社した。 また、当日はバンデイランテス局との共同出版で国際放送80周年を祝い、日伯友好を記念した写真展、「ドーモくん」との記念撮影などイベントも盛りだくさん。NHK国際放送の公式マスコットキャラクターの「ドーモくん」は既にアメリカ、フランスなど世界各地に進出しており、中南米地域では今回が初上陸となる。 一行は「ブラジルの方々に『ドーモくん』をきっかけに、その後はNHKワールドの携帯アプリケーションやポ語版のラジオ放送を試していただけたら」と呼び掛けた。 2015年7月25日付
県連主催「第18回日本祭り」開催期間中の24日と25日、毎日新聞社が日本の人気アニメ声優・飯田里穂氏を招き、同会場メインステージで生ライブを行う。 毎日新聞社は、世界に日本のコンテンツ(内容)を発信するイベントを各地で開催しており、これまでにインドネシア、ベトナム、ロシアの各国主要都市で行い、南米大陸では今回が初となる。また、飯田氏も「アジアではライブの経験があるが、ブラジルは初めて。期待と緊張が入り混じっている」と初来伯の感想を口にした。 今日24日は午後4時から午後5時10分まで計3曲を披露。1曲は、自身が7月29日にソロ・メジャーデビューするにあたり、発売するファーストアルバムの中から表題曲「始まりたいカノン」を歌う。残り2曲は「ムーンライト伝説」「残酷な天使のテーゼ」とアニメソングの名曲をカバーする。 25日は午後0時40分から午後1時までに2曲を歌う予定で、いずれも「初日の観客の反応を見てから選曲する」という。 「日系社会のことはテレビの特集で見ていた」と話す飯田氏は、「期間中は応援してくれるファンの方とか関係なく、来場者の皆様と一緒に楽しみたい。もし、その中で曲を知っている方は一緒に歌っていただいて、知らない方もこれを機に日本のアニソン(アニメソング)に興味を持ってもらえたら」と来場を呼び掛けた。 2015年7月24日付
「鈴茂(すずも)」社製寿司ロボットの代理店販売業務をはじめ、各種厨房機器用品などを取り扱う南米貿易(前田茂生代表)が、24日から26日まで開催される県連主催の第18回フェスティバル・ド・ジャポン(日本祭り)に初出展する。 サンパウロ市リベルダーデ区にある日本食レストラン「ポルケ・シン」等のオーナーでもある前田代表によると、南米貿易は4年ほど前に設立。ブラジル国内をはじめ、隣国パラグアイのイベントでも寿司ロボットによる実演などを行ってきたという。 また、年6回の割合でブラジル国内で開催されている食品及び厨房関連の見本市にも出展。6月中旬にアニェンビー国際展示場で行われたレストラン関連見本市では、コロンビア、チリ、アルゼンチンなど南米諸国から来伯したレストラン関係者からも寿司ロボットの注文依頼があったそうだ。 「日本食ブームにより、ブラジル国内だけでもシュラスカリアは当然のこと、今や一般のパダリア(パン屋)やコーヒーショップでも手巻きや巻き寿司が売られる時代になってきました。先日はバス会社の社長から『息子にやらせたい』と寿司ロボットの機械を買ってもらったし、まだまだ南米では需要が多いです」と前田代表は同業界の現状を説明する。 期間中の日本祭り会場では、寿司ロボット3台によるデモンストレーションを行い、寿司及び厨房関連用品も販売する。また、同社が南米での代理店となっているパロマ社製のガステーブルと炊飯器も販売するほか、ガス炊飯器による短時間炊飯実演も実施するという。 南米貿易営業担当の金原正幸氏は「日本食がメーンとなる日本祭りには今年44の都道府県人会が参加し、期間中に20万人もの人出があると聞いています。南米貿易としては今年が初めての出展ですが、福井県人会の郷土食ブース(32番)でも我々の機械を使ってもらえるし、相乗効果を期待したい」と話している。 また、同社ではパロマ製ガステーブルと炊飯器について、日本祭り期間中に予約注文してもらった人には割引があるという。 同社の出展ブースは12番(サンタ・クルス病院と日伯友好病院ブースの間)。 問い合わせは南米貿易(電話11・3208・3536)まで。 2015年7月24日付
ニッケイ新聞 2015年7月24日 秋田県鹿角郡小坂町の町議会議員をしていた中村明人(あきひと)さん=聖州サントス市=が20日午後4時頃、同町にある自宅で虚血性心疾患のため亡くなった。25日午前中に火葬される予定とのこと。享年68。1946年10月、同地生まれ。佛教大学社会福祉学科を卒業し、郷里の老人福祉施設の館長まで務めた。93年頃からJICAシニアボランティアとしてサンパウロ日伯援護協会傘下のサントス厚生ホームで勤める。以来サントス在住。そこで現在の夫人と再婚、娘を授かった。その後は聖市の日伯寺、「こどものその」などを経て、87年頃から県連事務局長として初期の日本祭りを事務方として支えた。01年頃から在聖総領事館に勤務。一時帰郷時に旧友から町議出馬を薦められ、初立候補で3位当選し、2012年4月から町議を務めていた。
ニッケイ新聞 2015年7月24日 本日24日に開幕する日本祭りに向け、各県人会が前日準備に大忙しだ。富山は朝から30人ほど集まり、コロッケの下ごしらえに汗を流した。元研修生や10代の学生も手伝いながら、千個以上を準備。おそろいのエプロンに身を包み、天ぷらやすき焼きの下ごしらえも進めていた。 昨年6月に会館を売却した鹿児島県人会は、東洋街の飲食店「さむらい」で和菓子のかるかんを仕上げた。この日だけでも約550個を用意したが、翌日以降も追加で作っていくという。さつまあげはすでに作り終えており、婦人部らは「早めに売り切れるのでお早めに」と呼びかけた。 お好み焼きが好評の和歌山県人会は、早朝から480個のキャベツを刻む音が会館に響いた。祭り開催中も、販売と同時進行で〃キャベツ部隊〃の準備が進む。総勢100人体制で運営を支え、4500枚以上の販売を目指す。 新潟は会館改修の影響で利用スペースが限られたため、笹団子の販売をやむなく中止に。代わりに白餅の販売量を増やしたという。この日はもち米240キロの下準備を進めていた。南雲良治会長は「来年は創立60周年。式典を日本祭りに合わせて開催できれば、そこで物産展もできる」と、すでに来年に目を向けている。 山口県人会はバリバリそばに使う肉類の下ごしらえを行なった。好評のいちご大福は、近郊サンベルナルド・ド・カンポ市の瑞穂村で4千個を用意。通称「山口村」と言われる同地で、関係者を巻き込みながら着々と準備を整えた。
ニッケイ新聞 2015年7月24日 『第18回日本祭り』参加のため、三重県(鈴木英敬知事)から職員3人と同県伊賀市に本部を置く忍者集団「阿修羅」の4人が来伯した。同県では観光客誘致を目標に海外展開を行なっており、D13ブース(アキバスペース近く)で県の魅力を伝える観光案内を行なう。迫力満点の忍者ショーも必見だ。 同県ではブラジルとの交流を強化しており、2013年には同県移民100周年や聖州との姉妹都市提携40周年等を記念して、鈴木知事が来伯している。また、在日ブラジル人が鈴鹿市や四日市市に多く居住するなど関係が深い。 設置されるブースでは、今回の訪伯のため制作されたポ語の観光パンフレットや、観光資源をポ語で解説する動画の上映等を行なう。また物産展示会として、名産の伊賀市の日本酒「半蔵」や四日市市の「冷麦」「伊勢茶」、志摩市の「かつお節」等の試食・試飲会も併せて行ない、視覚、味覚で県の魅力を存分にアピールする。 来社した県国際戦略課の山内伸晃さん、大平和輝さんは、「日系人の方々はじめ広い層の方々に魅力を感じて頂き、三重県を訪れていただければ」と意気込む。 サンパウロ州からの国際交流員として同県多文化共生課に勤務する薩川レオさんは、「伊勢神宮はもちろん、遊園地や美食、どんな方でも楽しめる観光資源を案内したい」と語り、ブースでポ語の案内に対応する。 忍者集団「阿修羅」の4人は会場メインステージ等で手裏剣や二丁鎌を用いた迫力あるパフォーマンスで会場を盛り上げ、またブース内での写真撮影にも応じる。 忍者集団の代表の角田才蔵さん(43、東京)は、「日々鍛錬を重ねる本物の技を体感してほしい。見所は全てです」と自信を覗かせた。 詳しいショーの日程は次の通り。▼土曜、昼0時10分(メインステージ)、午後3時5分(盆踊り会場)。▼日曜、午前11時10分(盆踊り会場)、午後1時50分(メインステージ)。   【コラム 大耳小耳】 「阿修羅」は先月イタリアで開催中の「ミラノ国際万博」の日本館でも、同様に忍者ショーを披露し、大喝采を受けたようだ。他にも世界中で公演を行なってきたようで、当地でも多くの歓声があがることは間違いなさそう。しかし、同じような忍者集団は日本に数多く存在するらしく今回来伯した面々も「阿修羅」東京支部ということらしい。「職業・忍者」は2015年でも珍しくない!?
ニッケイ新聞 2015年7月24日 日本祭りにマスコットキャラクター「どーもくん」を登場させるNHKから、英語放送PRのため、関係者が来社した。世界展開するどーもくんだが、南米は初上陸。東南アジアや北米、欧州ではすでに人気を博しているというが、ブラジルでもファン獲得を狙う。 企業ブースのほぼ中央に位置するバンデイランテスTV局との共同ブースでは、どーもくんとの写真撮影が可能。スマートフォンやタブレットから、NHKワールドTVの無料アプリをダウンロードした人には、日本語の初級学習用テキストがプレゼントされる。 また外交120周年と同局の国際放送開始80周年を祝い、NHKワールド・ラジオ日本ポルトガル語放送が『みんなのエピソードでつむぐ 日本―ブラジル120年』をテーマに写真展を行なう。移住者はもちろん、日本で暮らす日系人から寄せられた112枚を展示する。今月20日までには横浜放送局でも開催された。 来社した国際放送局の吉野実チーフプロデューサー、NHKワールドの野村美由紀さんらは、「プレミアムは多くの方に視聴いただき感謝。英語放送のNHKワールドTVも日系・非日系の方に楽しんでもらえたら」と抱負を語った。現在、プレミアムはブラジル国内で10~20万世帯が契約しており、およそ50万人が視聴しているとみられる。 どーもくんはバンデイランテスのジョニー・サアジ社長とも対面し、同局出演も予定する。
ニッケイ新聞 2015年7月24日 ブラジル日本交流協会(二宮正人会長)の研修生が「第18回日本祭り」で、東日本大震災により宮城県名取市閖上地区で被災し、現在は同市の箱塚桜団地仮設住宅で生活する人々が製作した「布地蔵」を販売する。一体35レ。 この活動は同会研修生の被災地支援活動の一つとして、3年前に始まった。高さ10センチほどのかわいらしい地蔵人形を販売し、その売上金を製作者の元に届ける。 4月に来伯し、現在伯国各地で研修留学中の研修生らは、来伯前の2月に仮設住宅を訪問し、住人と食事や音楽等の伯国文化を通した交流を行なってきた。 代表の淀貴彦さん(23、大阪)は「震災後、4年以上が経っても自宅に帰ることが出来ず、不安や寂しさを感じている人たちがいます。ブラジルから被災地に元気を届けましょう」と呼びかけている。
ニッケイ新聞 2015年7月23日 宮城県人会(中沢宏一会長)は今週金曜に開幕する第18回日本祭りに向け、着々と準備を進めている。20日から本格的に始動した婦人部が、連日仕込み中だ。はらこ飯、牛タンといった郷土食、焼きそば、餃子を販売するが、最も手が掛かるのが牛タン。1時間弱の湯通しから始め、硬い表面をそぎ落とし薄切りに。みりん、酒などを混ぜ合わせた特製味噌ダレにつけ1日置く。小分けにしたものを会場で焼き上げるが、焦げないように味噌ダレを取り除いてから調理する。開場から2、3時間で売り切れる人気商品だ。例年80本を仕込むが、手間と人手を考えるとこれ以上は難しいという。昨年は4、5切れを1パックに6・5レアルで販売した。伊藤フミヱ部長は「薄いと伯人に喜ばれず、分厚いと高齢者にはちょっと不向き」とコツを紹介。金曜の販売はないので、お求めの際は土日の午前中に。(祐)
長野県人会(高田アルマンド会長)の「フェスティバル・ド・ジャポン」名物となっている「野沢菜漬け」。長野では冬場によく食べられている郷土食だ。 「野沢菜漬け」は一般に緑色の浅漬けが知られている。緑の浅漬けは時間がたつとアメ色に変化し、酸味が出てくる。長野県内では、5月の田植えの季節になっても食べきれなかった時は炒めて食べきるという。野沢菜はカブの一種で、長野県内地方によってはカブごと漬ける場所もある。信州人はこたつに入って、お茶を飲みながらぼりぼり「野沢菜漬け」を食べるのが冬場の楽しみの1つだ。 長野県人会の「野沢菜漬け」に使われる野沢菜は、2年前まで長野県人会前会長の北澤重喜氏がビリチバ・ミリンで栽培を行っていた。しかし北澤氏が亡くなり、現在は長男であるユウジさんが栽培を引き受けている。「できるだけ若いのを」ということで、祭りの2カ月前の5月に種を蒔き、下ごしらえ当日の朝に収穫された。その量は重さにして約1000キロ。ユウジさんによれば「今年の野沢菜は幹が太く出来が良い」という。 20日午前10時から県人会有志が集まり、ユウジさんの農場の労働者の協力も得て下ごしらえの作業を行った。作業手順は、まずカブの根を丁寧に切り取り、水洗いした後、樽に2方向に敷き詰め塩漬けする。塩加減を決めるのは北澤前会長の妻のアキエさんの仕事だ。味が染みやすいように、シュラスコに使う岩塩を使用している。上から木の板で押し水を出して味を浸透させ、樽から少しはみ出るくらいに重ねたら木の蓋をし、野沢菜の約3倍の重さの石を乗せて2日間漬ける。 1000キロもの野沢菜を処理するのはさすがに一苦労。有志たちは昼食を挟んで午後4時まで作業をこなした。作業中も会員たちは会話をしながら笑顔を見せ、和気あいあいとした雰囲気ながら手際の良さが目立った。 塩漬けした野沢菜は2日間寝かせた後、ピンガ、砂糖、味の素で味付け。さらに1日寝かせ、祭り当日に袋詰めされ、会場へ運ばれる。 実は「野沢菜漬け」は昨年で終了する予定だったという。しかし「父が続けた長野県人会の伝統を守りたい」というユウジさんの意向から続行が決定した。今年も伝統の味が楽しめそうだ。(おわり、佐久間吾朗記者) 2015年7月23日付
県連主催「第18回日本祭り」開催期間中の25日と26日(いずれも終日)、武闘空手の森山道場(森山雅和師範)が「小児と高齢者を対象にした施術」を同祭会場内「高齢者広場」で行う。案内のため、同道場生の波場瑞樹さんと中堀千幸さんが来社した。 昨年は約1000人を施術したという同道場の恒例行事で、0歳から15歳までは小児喘息治療を、60歳以上の人へは指圧・整体・お灸を行う。 森山師範は「現代医学では治りにくい病気だと言われる小児喘息だが、背骨を矯正すると簡単に治ることが多い。喘息を放置すると慢性化し、長期にわたり苦しむ」とし、「早い段階での治療」を勧める。 その背景について、波場さんは「ブラジルでは出産時に、自然分娩(ぶんべん)ではなく90%以上が帝王切開のため、赤ん坊が子宮を通らない。子宮を通ることで背骨が矯正される効果があるので、帝王切開で生まれた赤ん坊の背骨は少しずれが生じる。小児喘息治療を知らないブラジル人が多いので、この機会に知ってもらえたら」と説明し、その必要性も訴えた。 また、60歳以上を対象にした施術では指圧・整体以外に、今年からお灸も行う。中堀さんは「長年の疲れが老廃物として溜まっている場合もありますので、血行を良くし、疲労回復・健康増進のためにも、ぜひお越しください」と来場を呼び掛けた。 2015年7月23日付
在日日系人向けにブラジルの食料品などを日本で輸入販売しているアイメックス・トレーディング株式会社の小林圭介代表取締役(46、東京)が、24日から26日まで開催される県連主催の第18回フェスティバル・ド・ジャポン(日本祭り)で滋賀県産日本米のコシヒカリ(2キロ入り)を販売する。 プロポリスなどの健康食品販売を中心に2002年に設立した同社は、06年から日本在住日系ブラジル人を対象にコーヒーや調味料などを輸入販売している。日系ブラジル人の日本食化が進む中、20回以上に及ぶ日伯間往来の経験とネットワークを生かし、「ブラジルの販売市場に活路を見つけたい」と意気込む小林代表。初のテストケースとして昨年12月、滋賀県産コシヒカリを2トン分ブラジルに輸入した。 「モチモチふっくらとして歯ごたえがある」とブラジル在住の消費者からも好評を得たため、今回は平成26年(2014年)度産で今年4月に精米したばかりの滋賀県産コシヒカリ4トン分をブラジルに改めて輸入。21日に来伯した小林代表は27日まで1週間滞在し、日本祭り会場で自ら販売を担当する。 「米どころ」でもある滋賀県産品コシヒカリを自身で食べて選んだ小林代表は「新潟のコシヒカリに比べても遜色(そんしょく)なかった」とし、「現在は為替レートの問題もあるが、今後は北海道産の『ゆめぴりか』など、産地を広げて日本米をブラジルに仕入れていきたい」と話している。 また、日本祭り会場では滋賀県産コシヒカリの販売をメーンに、来場者からの希望があれば各種日本製品のブラジルへの輸入注文も受け付ける考えだ。 滋賀県産コシヒカリの販売は、12番ブース(サンタ・クルス病院と日伯友好病院ブースの間)をはじめ、滋賀県人会ブース(郷土食29番)でも行われる。 滋賀県産コシヒカリの注文は、日本祭り終了後もサンパウロ市リベルダーデ区の事務所(Rua Galvão Bueno, 212 , cj52 5コandar)で月曜日~金曜日の午前11時から午後6時まで受け付ける。詳細はチーナさん(電話11・3207・1038か11・98369・8288)まで。 2015年7月23日付
高知県人会(片山アルナルド会長)の郷土食コーナーには、「鰹(かつお)のたたき」「姿寿司」「鯛(たい)の蒸し」が並ぶ。どれも魚を使った料理だが、これは高知県の地理条件に起因する。高知県は前に土佐湾、後ろに四国山脈がそびえ、他の県との接触が少なかった。交通網が発達していない時代では、採れた海産物を他県に売ることもできず、食べるか保存するしかなかった。そのような環境が高知県の郷土食を生み出した。 高知県と聞き、まず思い浮かべるのは「鰹のたたき」だろう。土佐湾では鰹がよく捕れ、高知では家庭料理として食べられている。高知県人会の高橋一水名誉会長は「鰹のたたき」を担当しており、2日かけて市場から選りすぐりの鰹を2000キロ仕入れる。高橋氏の作る「鰹のたたき」には魚が見えないくらいの薬味が乗せられ、高橋氏の妻のマリアさん秘伝のタレが味付けに使われる。マリアさんのタレでないと売り上げが落ちると言われる、絶品のタレだ。 そのマリアさんが担当しているのが「姿寿司」。高知では鯖(さば)の中に酢飯を詰めた料理だが、ブラジルではペスカーダが使われることが多い。酢が効いているので保存に優れ、1週間は日持ちする。「4日後くらいに焼いて食べるともっと美味しい」と高橋氏は県民ならではの食べ方を教えてくれた。高知県の祝い事には欠かせない一品で、祝宴で並ぶ皿鉢料理の主役のような存在だ。 元々は石川県の金沢由来の料理として多くの県で食べられていたが、現在は高知でしか食べられていないのが「鯛の蒸し」。高知ではかつて家庭料理として食べられていたが、現在はあまり食べられていないという。鯛の背中を切り、おからや魚の切れなど、捨てるしかなかった食材を入れて蒸した料理だが、高知県人会では小エビ、シイタケ、ねぎなど9種類の具を入れており、「こんなに具だくさんなのはブラジルだけ」と言われる、毎年売り切れ必至の人気商品だ。 郷土食ではないが、油揚げに餅を入れた「餅入り土佐うどん」もこれを食べるためだけに祭りを訪れる人がいる人気商品。祭りに向け、同県人会ではサンタ・カタリーナなど、地方からも手伝いに来る会員が2日間泊まり込こんで準備に追われる。人気料理の数々をぜひ、味わってみてはいかがだろうか。(つづく、佐久間吾朗記者) 2015年7月22日付
東京―札幌間完歩した体験中心に 【既報関連】美容室「SOHO」(蒼鳳)の創立者で、「ブラジル掃除に学ぶ会」や「YOSAKOIソーラン大会」を主宰する飯島秀昭氏の講演会が、埼玉県人会(尾崎眞次会長)主催で15日午後2時から文協5階の県連会議室で行われた。今回の講演は「魂のサクセスストーリー・行動なくして結果なし」をテーマとし、4月から1カ月かけて東京―札幌間を完歩した体験を軸に、自身の哲学などを交えて2時間にわたり語った。 お馴染みの短パン姿で会場に現れた飯島氏。「今日来てるのはほとんど身内ですが、僕のことを知らない人もいるでしょうから」と前置きし、美容師になった経緯やブラジルに来た理由、これまでの活動などを来場者に話した。 飯島氏が歩き始めたのは愛知県で開かれた「100キロ歩け歩け大会」への参加がきっかけで、2007年には四国の「お遍路」に挑戦した。10キロの荷物を担いで歩く道は主に激しい山道。「無理せず、バスかバンで行った方が良い」と言い、会場の笑いを誘った。 その後、九州を制覇。そして満を持して、今回の東日本縦断挑戦となった。この挑戦に至ったのは、飯島氏が通っていた埼玉県の高校の慣習に起因する。その高校では、生徒が自転車だけで北海道までの旅をすることが伝統のようになっており、自身も挑戦するつもりだったが資金が足りず断念。「その時の悔いがずっと頭にあったかもしれない」と回想した。 また、今年9月に65歳を迎えるにあたり、「まだやることがあるのではないかと思い、それをやり遂げる自信をこの旅を通してつけたかった。日語も伯語も分かる。日本とブラジルのために働きたい」と語った。 飯島氏は4月13日に東京の日本橋を出発。初めの3日間は雨に降られ、まだ肌寒い4月の気候は堪えたという。都市部を歩く時は何の心配もいらないが、民家もコンビニエンスストアもない田舎では、いつ次の水が買えるか分からない。喉が渇いても口を濡らす程度で、その場をしのいだという。 過酷な道中にあっても、多くの同年代の人との出会いや、改めて気付く日本の自然の美しさや豊かさに助けられた。「水のせせらぎを聞きながらだと、どんな峠道も苦にならなかった」と語り、歩いている時に大都市のサンパウロで暮らす自分ではなく、田舎で生まれ育った自分自身を再発見したそうだ。 結びに日本国内の問題、今後の日系社会、「YOSAKOIソーラン大会」を2017年にはサンパウロ市で開催することなどを語り、「やってダメなら仕様がない。やらないで諦めるのは納得いかない。死ぬ時に納得できる人生を送りたい」という言葉で講演会は幕を閉じた。 最後に尾崎会長から希望者に飯島氏の著書を先着10人に贈呈することが告げられると、多くの手が挙がった。 講演を聴いた森光マリアさん(72、3世)は「3年前にお遍路に行ったが、リタイアした。飯島氏の体験談や、生き方を知ることができて良かった。講演会があるなら、また来たい」と感想を述べた。 2015年7月22日付
ニッケイ新聞 2015年7月22日 3日後に迫った『第18回日本祭り』。何といっても欠かせないのが、各県人会による「郷土食広場」だ。今年は44都道府県から、ラーメンや寿司はもちろん、「きりたんぽ」や「チキン南蛮」等、各県ならではの料理の数々が味わえる。行列必至のブースも多数。気になる料理は、忘れずにここでチェックをしておきたい。 北海道協会からは「焼きいか」とノルウェーから取り寄せる「焼きにしん」など芳ばしい海の幸の数々。滑らかな食感の北海道の人気お菓子、「生チョコレート」には今年から新しく抹茶味が仲間入り(いずれも価格未定)。 秋田県人会は「きりたんぽ」(20レ)を出品。ウルグアイ産の秋田こまち「弥勒米」を使った手作りきりたんぽを鳥の出汁と醤油のあっさりスープで煮込んだ自慢の逸品だ。 福井文化協会から名物の大根おろしたっぷりの「越前おろしソバ」(15レ)に加え、新しく手作りの「鱒寿司」、「焼き鮭寿司」(いずれも20レ)が登場。子ども向けにかわいらしく盛り付けた「子ども寿司」(18レ)等も販売予定。 愛知県人会からは「味噌串カツ」(10レ)と「味噌煮込みうどん」(20レ)。こだわりの調合で作られた味噌は伯人からも人気。うどんはコシのあるものを日本から取り寄せている。 鳥取県人会の栗入りの「大山おこわ」(17レ)は椎茸出汁とモチモチの食感が毎年好評。祭り初日の午前3時から婦人部総出で調理を始める逸品だ。ボリュームたっぷり「牛丼」(25レ)も。 山口県人会からは名物「バリバリソバ」(15レ)が登場。製麺所に特注する細めの麺を油で揚げ、毎年改良を重ねる肉と野菜たっぷりの椎茸だしのあんをかける。山口市の料理店発祥と言われる名物料理だ。 宮崎文化援護協会からは延岡市の名物料理「チキン南蛮」(値段未定)を出品。串揚にした柔らかいモモ肉を甘酢につけて、上からたっぷりの手作りタルタルソースをかける。県費留学で本場の味を知る同会青年部のレシピで作られる。昨年は1000食を売りつくすほどの大盛況だった。 <- メインステージ   郷土食ブース地図   企業ブース ->  
ニッケイ新聞 2015年7月21日 ついに開催まで1週間を切った『第18回日本祭り』。24日から3日間聖市の「サンパウロ・エキスポセンター(Rodovia dos Imigrantes, km 1,5, Cursino)」(旧イミグランテス展示場)で18万人を超える来場者を見込む。今年のテーマは「日伯120年の絆」。1800人収容のメインステージでは日本からのゲストも多数参加出演予定のほか、「ジャパン・パビリオン」や「アキバ・スペース」など行列必至の企画が目白押しだ。   豪華ゲストが伝える古今の日本文化 メインステージでは国際交流基金の協力で武道芸能一座『武楽座』の公演が土曜(午後0時5分から)、日曜(午後1時半から)に行なわれる。座長の源光士郎さんを含む4人が刀や甲冑を用いて、能や歌舞伎を思わせる迫力ある舞台を披露する。土曜日には在聖総領館ブース内でワークショップも開催する。 日本の人気作品『ラブライブ』で声優を務め、歌手として活動する飯田里穂さんは金曜(午後2時40分、午後4時50分から)、土曜(午後0時40分から)に公演を行なう。当地でも人気の高い作品とあって、当日は混雑が予想される。 三重県伊賀市の忍者集団『阿修羅』の3人は土曜(午後0時10分、午後3時5分から)、日曜(午前11時10分、1時50分から)に忍者ショーを行なう。 や鎖鎌を素早く振り回し、側転や宙返りで華麗にステージを駆け回る。三重県庁のブース内で写真撮影会も開催する。 中平マリコさんやシンガーソングライターの今村つばささん、オペラ歌手の鶴澤美枝子さんなども出演する。   農水省が日本食アピール! 新規企業も 「ジャパン・パビリオン」には日本政府の日伯外交関係120周年の記念写真展ほか、多数の政府関係機関が出展する。...
ニッケイ新聞 2015年7月21日 ブラジル広島県人会(平崎靖之会長)は18日、6月に着任した中前隆博・在サンパウロ総領事を会館に招き、歓迎会を催した。役員、会員ら約60人が出迎えた。雅子夫人、次男の遼城(はるき)くん、長女季子(ときこ)ちゃんも出席した。 平崎会長による総領事の略歴、県人会の活動の紹介に続き、中前総領事は、「私を育ててくれた古里広島のみなさんにお会いでき、今後支えて頂きながら仕事出来ることは何よりの幸せ」とあいさつ、花束を贈呈された。 今年卆寿を迎えた〃長老〃の谷口範之さんが乾杯の音頭で祝賀会に移り、参加者らは食事に舌鼓を打ちながら歓談を楽しんだ。 余興として、ブラジル神楽保存会が、目出度い席に舞う『恵比寿』を披露、広島弁で来館を喜ぶ口上を述べ、やんやの喝采を受けていた。夫妻は、感激の面持ちで楽屋を訪れ演者らを労った。 「大感激。県人で良かった」と笑顔を見せたのは同じく広島出身の雅子夫人。「(今までの赴任地で)県人との交流などなかった。移住者が多いと知ってはいたが、これほどまでとは」と目を丸くしていた。 平崎会長は、「大変喜んで頂けたようで我々も嬉しい限り。赴任中はもちろん、県人として末永く応援して頂ければ」と上気した様子で話していた。
今月24~26日まで開催される県連(本橋幹久会長)主催第18回フェスティバル・ド・ジャポンで、毎年恒例の各県人会の郷土食。今年も数回にわたり、各県人会自慢の郷土食を紹介する。(佐久間吾朗記者) 大分県人会(矢野敬崇会長)からは「だんご汁」と「吉野鶏めし」が出される。だんご汁は、幅広く伸ばした団子と野菜がたっぷり入った大分県を代表する郷土食で、家庭でもよく食べられている。 「だご汁」と呼ばれる、だんご汁と似た料理は九州各地にあるが、だんご汁との最大の違いは肉を一切使わないこと。そして欠かせないのは、里芋、ごぼう、ニンジンと全国一の生産量を誇る乾シイタケ。これらの素材でうま味を出し、汁の味付けには2種類以上を使った合わせ味噌を使用。最後に刻んだ油揚げを乗せるのが大分県人会流だ。 最高の味を出すために、野菜を切ったり、団子を練る等の作業はすべてフェスティバル当日に行われる。団子は手作りで粉から練っており、シコシコとした噛みごたえが堪能できる一品となっている。 「吉野鶏めし」は大分市南部の吉野地区の郷土料理。20年前に大分県へ行った60歳の研修生が、「大分の料理を何か覚えたい」と吉野鶏めし保存会で3カ月研修し、その味をブラジルに持ち帰った。「同じような料理は多いが、醤油や鶏肉の味付けを工夫して、10年以上『フェスティバル・ド・ジャポン』で出している」と大分県人会の伊東信比古理事は話す。最近では、大分県でも地元住民が中心となって普及に努めており、日本での知名度も上がっているという。 伊東理事は「郷土食の味を若い人に覚えてもらいたい。そのためには本物の郷土食を作って、提供しないといけない」とし、「大分に行く研修生にも、何か1つ郷土食を食べて覚えてこいと言っている。一番の目的は郷土食を出して、広めていくこと」と、「フェスティバル・ド・ジャポン」で郷土食を出す意義を語った。(つづく) 2015月7月21日付