具体的事業等は今後の話し合いで
日本の外務省は18日、昨年12月16日にサンパウロ(聖)市のジャパンハウス(仮称、以下JH)の創設・運営等業務について、株式会社電通と契約を締結したことを官報に公示した。その記者会見が同日午前10時から在聖日本国総領事館で行われ、事業体の主要構成及び現地事務局の主要人事やJHの場所をパウリスタ大通り(Av. Paulista, 52)のブラデスコ銀行系列の会社の建物を改築して使用することなどを発表した。建物は平成28年度末(2017年3月末)までに完成させる考えだ。
記者会見を行った中前隆博総領事によると、JHの目的は「これまで日本への関心が高くなかった人を含む幅広い層を対象に、親日・知日派の裾野を拡大していくこと」とし、従来の在外公館の一部ではなく、「民間の活力と地方の魅力をオールジャパンで発信していくこと」と強調。日本文化の発信とともに、カフェ、レストラン、アンテナショップなど商業施設の開設も行っていくという。
ロンドン、ロサンゼルス、サンパウロ3都市のJHの対外広報戦略費は平成27年度(2015年度)で36億円。平成28年度は3都市で42億円、サンパウロだけで28~30年度の3年間で25億円を要求しているそうだ。
今回の記者会見の発表では、JH事業体の全体統括は電通、設計・建設はブラジル戸田建設、設計デザイン監修は隈研吾(くま・けんご)建設都市設計事務所、不動産管理経営はBSP Empreendimentos Imobiliarios S.A、対外発信は電通ラテンアメリカ・プロパガンダ、事務局運営はスリアナ社となっている。
現地事務局の主要人事は、事務局長にスリアナ社代表取締役の平田アンジェラ多美子氏、企画局長にMAGNETOSCOPIO & MAG+ディレクターのマルセロ・ダンテス氏、PR局長にTotum Exelencia Editorialディレクターのネリー・カイシェッタ氏に決定した。
また、JHの場所はパウリスタ大通り52番地のブラデスコ銀行系列会社の2000平米の既存の建物を改築して使用するとし、2017年3月末までに完成させるという。
JHと日系社会との連携や具体的な事業については、今後の事務局や運営委員会の話し合いなどにより決定していくとし、中前総領事はサンパウロのJHが南米最大の都市で世界で最も大きい日系コミュニティーを持つ場所であるため、「日系人の存在を前提にするのは当然のこと」と説明。しかし、ブラジル日本文化福祉協会が現在建設を進めている同ビル地下の文化スペースや日伯文化連盟新施設の使用などを行っていくのかという本紙の質問に対しては、「日系社会とのコラボ(共同作業)はあり得る話だが、それは今後の話し合いの中で決められるべきもので、現在の時点で私が具体的な動きを言える立場ではない」とし、明言を避けた。
今後、明日20日に運営委員会の第2回会合が開かれ、2月下旬に原研哉(はら・けんや)総合プロデューサーと隈研吾東京大学教授が出席してのプレ・イベントが聖市内で開催される予定だ。
サンパウロ新聞 2016年1月19日付
