交流会にはモッソロ周辺の日系人24人が集まった。代表してメロン栽培を営む大谷正敏さんが歓迎のあいさつを述べた。モッソロには日本人会のような団体はないそうだが、大谷さんは「日系家族は全部で10家族くらい。みんな仲良くやっています。先の移民が頑張ってくれたお陰でリオ・グランデ・ド・ノルテ州は日系人をとても大切にしてくれる」と当地の様子を話してくれた。続けて、参加したモッソロの日系家族一人一人をふるさと巡り一行に紹介した。
翌日は朝7時にホテルを出発し、大谷さんのメロン農場を見学。はじめに工場で収穫されたメロンの箱詰めの様子を見学し、保管庫など工場内部を案内された。農業関係者が多いからだろうか、見学の間中、参加者らは大谷さんを囲むように質問攻め。その様は、話題の政治家や有名人が報道陣に取り囲まれているようだった。その輪から少し離れて具志堅清吉さん(82、2世)も熱心に大谷さんの話をメモしていた。具志堅さんは主に野菜を栽培しているそうだが、同じ農家同士、何かと参考になるのかもしれない。ふと大谷さんに盛んに質問していた男性が気になったので「お百姓さんなんですか」と聞くと、「いや百姓じゃないけど、なんか興味があって」との返事。いくつになっても好奇心の塊というのは素敵なことだ。
その頃、女性陣は工場横の畑に飛ぶチョウチョウ観察に夢中。記者にはよく分からなかったが、シジミチョウやモンシロチョウが飛んでいたそうだ。
森下和代さん(75、福岡)「昔は額縁に入れて日本に送ったものよ」と教えてくれた。また畑の一角には昔ながらの汲み取り式のトイレが設置されており、移住当時を思い出したのか、参加者らは非情に懐かしんでいた。これもある種の「ふるさと巡り」だったと言えるかもしれない。
その後、工場から車で5分ほどのメロン畑へ移動し、収穫の様子を見学。最後に大谷さんから参加者に1個ずつお土産のメロンが配られた。(つづく、佐久間吾朗記者)
サンパウロ新聞 2016年4月12日付
