体操を行う参加者たち

8~10日に開催された第19回日本祭りの「高齢者の広場(テルセイラ・イダーデ)」には、健康相談、認知症、骨粗しょう症、パーキンソン病、老人介護などの高齢者向けの講座や60歳以上無料のマッサージコーナーや体操、ダンス、ゲートボール等の活動をする場所も用意されていた。
囲碁・将棋コーナーにいたブラジル将棋連盟会員の柴田真氏は、「最近は、日本の駐在商社マンが入会してくれないし、若者は少し指導すると、後はインターネットで無料のオンライン対戦将棋をするから、わざわざ会に顔出しする人がいない」とぼやき、元会員の橋浦行雄氏(91、鳥取)も「若者の入会が増えないとね」と会員減少に気を揉んでいた。
一方、4年前に将棋を始めたクニナリ・コウジさん(23、4世)やイワタ・エンゾ君(16、3世)は、「チェスもやっていたけど、将棋の方が取った駒も使えるので、もっと複雑で奥が深い」と興味を示す。
マッサージコーナーでくつろいでいた佐藤つとむさん(75、北海道)は同祭の印象について「今回は屋根ができて駐車場もきれいに整備されて良かった」と語り、「いつも肩が凝っていたので、無料マッサージのお陰でとても軽くなりました」とニッコリ。10年前から参加している吉原正之氏(82、神奈川県)は、「高齢者広場にある森山さんの無料マッサージは、痛いツボにはまった押し方で効くので、とても気分が良かった。今日は大阪なにわ会の作ったお弁当を食べたが、安くて美味しかった。日本祭りは年々大きくなり、催し物も増えて、入場者も増えているのじゃないかね」と嬉しそうな表情を見せていた。
日本祭り参加は2回目だという久安良次氏(84、岡山)は、「押し花を実体験してみて細かい作業だったが、以外にきれいな出来上がりに満足した。日本から歌手が来てくれるのは嬉しいし、このままの調子でこれからもブラジルに来てもらいたい」と今後の継続に期待している。
JICAシニアボランティア与那覇博一氏の認知症予防のお手玉体操を受講した前田美代子さん(81、福岡)は、「子ども時代に触ったことのあるお手玉を使った体操は、お手玉を指先で摘んだり、玉をひょいっと上に投げてその間に両手を叩いたりと反射神経の訓練にはもの凄く良いと思う。転んで怪我をしないように毎日、健康体操や大正琴も習っている」と健康管理に余念がない様子だった。
そのほか、6~7年ぶりに来たという40代女性の田中清里さん(大阪府寝屋川市)は、「前回の(日本祭りの)イメージと違って広々とした空間、バスから降りた瞬間から違う街に来たみたいだった。会場は天井のある閉鎖型施設なので、音の響く太鼓などは屋外での演奏が良いのでは。特に農林水産省の和食の紹介では、日本の板前さんが食品の切り方や包丁の研ぎ方を実演披露して素晴らしい。和食の良さをもっと世界に広めてほしい」と絶賛。一緒に来ていた大阪府出身の60代女性も「会場がとても良くなっている。足湯は日本で入った時よりぬるかった。しかし、濡れた足を湯船から出すと、まわりのスタッフがすぐに拭く紙を出してくれたりで、とても感じが良かった」と話していた。
サンパウロ新聞 2016年7月13日付
