15/08/2016 – Centro Cultural Hiroshima do Brasil
8月6日、原爆が投下された午前8時15分から、ブラジル広島文化センターにおいて原爆死没者追悼法要が執り行われた。昨年まではブラジル被爆者平和協会(森田隆会長)と共催のもと本派本願寺伯国別院(西本願寺)で追悼法要を行っていたが、他のイベントや一般の人たちが参拝しやすい場所ということで今年はリベルダーデ区の当広島センターが優先された。

追悼法要は本派本願寺伯国別院(西本願寺)の中野超証導師が執り行い、中前隆博日本国サンパウロ総領事、山田康夫ブラジル日本都道府県人会連合会会長、菊池義治サンパウロ日伯援護協会会長、松尾治ブラジル日本文化福祉協会副会長、池崎博文リベルダーデ文化福祉協会会長、玉田エジソン汎ヅットラ花卉生産者協会(Aflord)会長、高木ラウル・ニッケイ新聞社社長、各県人会長、州立ヒロシマ学校生徒らが130人が参列した。

献水は、平崎会長の要請で橘愛子ブラジル神楽会コージネータ及び広島日伯協会副会長が広島市内をながれる太田川の水を持ち帰られた。多くの原爆死没者が水を求めて川に入り、一口水を口に含み苦しみのうちに亡くなった人々を慰霊する意味が込められている。
久保光雲開教氏は法話で「すべての命は繋がっている。平和を願うことは必ず繋がり、毎日毎日の生き様が平和を作ってゆく」と語り、一人ひとりの平和を願う心こそが、世界の平和に繋がると共命鳥(双頭の鳥)の例話を参列者にかたりかけた。
追悼法要後、ブラジルSGI自然文化センター、リベルダーデ文化福祉協会、州立ヒロシマ学校より「平和の願い」が込められた折り鶴が平崎会長へ渡された。これらは、8月21~24日に広島で開催される「ジュニア国際フォーラム」に参加する石井カルビン・ユウイチ君と引率者の吉広ロベルト・貞夫副会長が松井広島市長にお渡しすることになっている。
平崎会長は体内被爆者で「これまで写真展、植樹、灯篭流しなど、県人会では2度と原爆被害のない世界を作るための催しを行ってきたが、私は今日被爆者の一人として参加した。71年前の8月6日午前8時15分に世界で初めて原子爆弾が落とされたが、なぜ落とされ、なぜ戦争が起こったか。今年4月にアメリカのジョン・ケリー国務長官が広島にきたのを知り、私はケリー氏が『二度とこういうことを起こしてはいけない』と強く感じたに違いないと思った」と自身の胸の内を語った。
広島市出身の中前隆博総領事は、同市が進めている原爆死没者名簿記載が30万人を超え、生存者の平均年齢も80歳と高齢化していることに言及し、「このまま時がたち過去を振り向き嘆くのでなく、我々は新しい人達にこの教訓を引き継ぐ責任がある」と強調。今年5月に広島平和公園を米国のオバマ大統領が訪問したことにも触れ「広島、長崎の悲劇を二度と起こしてはいけない。苦しみの鎖、報復の連鎖を断ち、戦争後の復興支援が重要」と途中、感極まりながら平和の尊さを訴えた。
午前10時30分から「原爆の子」(1952年公開)がポ語字幕付きで上映された。監督は平崎会長の親戚の新藤兼人氏。上映中、静まり返った会場から嗚咽する声も聞かれた。
ブラジル広島文化センターでは、来年も多くの人達が参拝いただけるよう願い、また、「平和の尊さ」を後世に伝えていくにもご家族お揃いでご参列くださるようお願いいたします。
参照資料:サンパウロ新聞、ニッケイ新聞
