サラ・サンパウロで優雅に披露
ブラジル沖縄県人会(島袋栄喜会長)の創立90周年を記念して、3日午後6時からサンパウロ市カンポス・エリーセオス区のサラ・サンパウロで芸能祭「琉球芸能の夕べ」が開催され、1000人を超える多くの来場者が訪れた。当日の公演は2部構成になっており、第1部は琉球舞踊協会ほか6団体による伝統的な踊りや楽器演奏からなる「琉球王朝芸能」。第2部では「沖縄芸能の今、これから」と題し、エイサー太鼓などが披露された。
琉球琴と三線の合奏で第1部が開始。2番目の演目「四つ竹」では、伝統的な琉球舞踊の衣装(紅型〈びんがた〉)に花笠を身につけた出演者8人が優雅な踊りを披露し、早くもこの日のハイライトの一つが訪れた。「四つ竹」と呼ばれる2つ一組になった竹楽器を手に持ち、打ち鳴らしがら踊る姿からは琉球芸能の真髄が遠くブラジルにも継承されていることが感じられた。
琉球舞踊は琉球王朝宮廷内で育まれたという芸能だけあり、豪華な衣装にゆったりとした高貴な動き。「かせかけ」と「若衆ぜい」では、「枠」、「かし」、「 麾(ぜい)」と呼ばれる道具などを駆使して、本格的な舞踊を見せた。
第1部最後には、沖縄少林流空手古武道ブラジル重礼館が登場。サイやヌンチャクなど、琉球王国古来の武器を手に武の舞を披露し、来場者から拍手が送られた。
20分間の休憩を挟んで第2部が開演。琉球舞踊玉城流扇寿会ブラジル支部の斉藤悟さんが艶やかな女装姿で春の到来を喜ぶ舞踊を披露したのを皮切りに、レキオス芸能同好会のエイサー太鼓が中心に進行された。多彩な曲調を息の合ったテンポで力強く叩くエイサー太鼓には、一曲が終わるごとに来場者から大きな拍手が起きた。
公演終了後は100人を超す出演者全員がステージに上がり、今公演の舞台監督を務めた斉藤さんと実行委員長を務めた知念直義さんへ島袋会長から花束が贈られた。最後は会場も一体になってのカチャーシー(沖縄民謡に合わせて手を振る踊り)大会となり、2時間の全公演が終了した。
サント・アンドレから来ていた城間伸明(のぶひろ)さん(75、沖縄)は「何度も琉球舞踊やエイサー太鼓を見てきたが、素晴らしい舞台で見ることができた今夜は最高。今までで一番だった」と嬉しそうに感想を話した。
第1部で「前之浜」という舞踊を披露した踊り手の1人の上原ナエミさん(36、3世)は「沖縄県人の子孫として、今日の舞台に立てて誇りに思う。それと同時にサンパウロ生まれの自分にとって、限られた人しか立てないサラ・サンパウロの舞台で踊れたことも誇り」と、演じ切ったという表情を見せた。
舞台監督の斉藤さんは「最後は涙が止まらなかった。準備中は眠れないくらい心配な日々を過ごしてきたが、成功してとても嬉しい。出演者やスタッフに、ありがとうと言いたい」と関係者らに感謝していた。
サンパウロ新聞 2016年9月9日付
