アペル、若林、本橋の3氏を祝い
【既報関連】平成28年度外務大臣表彰の在サンパウロ(聖)総領事館管内での伝達・祝賀式が、9月27日午後3時から聖市モルンビー区の同総領事公邸で行われ、アルビラ・アペル(52)、若林和男(85、兵庫)、本橋幹久(80、鳥取)の3氏が受章した。日系5団体の各代表者が来賓として出席し、家族・友人ら約50人が見守る中、中前隆博総領事から表彰状と副賞の正絹風呂敷が手渡された。
当日は日伯両国歌斉唱後、受章者3氏の功績が読み上げられ、伝達式が行われた。表彰状と記念品を手渡した中前総領事は「御三方がこれからの日伯友好関係を担う若者たちの手本となることを期待し、今回の表彰でさらなる励みになれば」と一層の活躍を願い、3氏の貢献を称えた。
アペル氏はカンポ・グランデ・セントラル観光マーケット協会会長として沖縄移民が伝統的に多い南マット・グロッソ州カンポ・グランデ市で、「フェイラ・デ・ソバ」の会長を2006年から10年にわたり務めている。集客力を高めるために週末ごとにイベントを実施。沖縄そばのモニュメントを設置し、ソバソングのコンテストを行うなど沖縄そばの普及に貢献した。
アペル氏はあいさつで「この受章はカンポ・グランデの日系団体をはじめとした私たちのコミュニティーのもの。とても嬉しく思います」と喜び、「でも、私がやりたいことはまだ半分ほどしかできていません。カンポ・グランデを経済的に盛り上げ、より良い街にしていきたい」と今後の抱負を熱く語った。
美術家の若林氏は約50年間、伯国で絵画活動を行い、サンパウロ国際ビエンナーレを含む多数の展覧会に参加。ブラジル外務省賞をはじめとする賞を受賞している。漆工芸の技法や日本の古典から引用された図柄を生かした作品などを発表し、日本の伝統をブラジル人に分かりやすい形で伝達。後進の指導にも尽力し、日伯文化交流のため献身的な活動を行ってきた。
若林氏は「身に余る受章で非常に嬉しい。個人の表彰ではなく、ブラジルの美術界の中で戦ってきた仲間すべてに対する受章だと思っております」と感謝の言葉を口にし、「これからは我々の美術仲間の仕事に少しでも役立てるよう、今まで以上に集中して貢献していきたい」と意気込んだ。
ブラジル日本都道府県人会連合会前会長の本橋氏は、同連合会と日本の地方自治体との交流促進に貢献。伯国内日系社会のみにとどまらず、南米各国の日本人移住地・コミュニティーを訪問し、日系団体ネットワークの構築に尽力。また、ブラジル鳥取県人会会長として「サンパウロ・鳥取友好の森」植樹プロジェクトを推進し、日伯友好親善と自然環境保護活動に貢献してきた。
本橋氏はあいさつで「今回、私が表彰していただけるのは県連の会長を務めたから。会長としての義務を果たしただけで、貢献できたかは分かりませんが、県連が世間に評価されたという意味では非常に喜ばしい」と受章に対する思いを語った。現在は県連の執行部役員を引退した同氏だが、「『日本祭り』や『移民のふるさと巡り』などのすでに行っている意義ある行事に力を注ぎ、慰霊碑維持のための基金を作ることが今後の目標」と具体的な方針を語った。
受章者のあいさつ後、呉屋春美文協会長が乾杯の音頭を取り、出席者一同が3氏を祝福した。
サンパウロ新聞 2016年10月1日付
