45年で200人送り出し 母県との懸け橋担う存在に
福岡県人会(南アゴスチーニョ会長)主催のブラジル福岡県人会県費留学生OB会設立記念式典が、1日午後4時から聖市リベルダーデ区のニッケイパレスホテルで開催され、母県から小川洋県知事(63)をはじめ、新村雅彦県議会副議長(59)、武藤英治海外移住家族会会長(60)など計14人が初来伯して出席した。会場には、留学生OB、県人会員や来賓として菊地義治援協会長、本橋幹久県連副会長たちが顔をそろえ、約100人が一堂に会した。
今年で45周年を迎える同県費留学生制度は1967年に始まり、一年も途切れることなく今までに約200人の留学生を送り出してきた。OBたちにこれからも県人会の中核を担ってもらい、母県のことを県人会員に伝えていってほしいという南会長の思いもあり、今年2月に同会を立ち上げることを決定。今回正式に設立された。
南会長(57、3世)は「ブラジル福岡県人会県費留学生OB会は、福岡県と我々県人会の懸け橋になる存在です」と力強く語り、OB会会長に就任した福永ミルトン氏(49、3世)は「私たち留学生の福岡県への感謝は言葉で表すことができません。現在、ブラジル国内でOBたちは様々な分野で活躍しています。心を込めてこれからも頑張り続けるので、留学生制度を続けて下さい」と今後の協力を呼び掛けた。
小川知事は「日本文化・習慣を知り、日本語を駆使できるOBの方々は交流の要となる存在です。OB会が様々な交流分野において、福岡県にとって非常に心強い応援団であります」と褒めたたえた。
新村県議会副議長は「留学生OBにブラジルで福岡県のアピールをしてもらい、福岡県でブラジルのアピールもしてほしい」と期待している。また、武藤移住家族会会長は「今、産声を上げたOB会を大きく育てなければならない。そのためには、さらなる県の応援も必要で、私たち家族会も全力を挙げて応援します」と強い意気込みを示した。
福岡県から同県人会への祝儀が南会長らに手渡された後、県人会から母県への記念品が寄贈された。
2010年に同制度で九州大学法学部法律学科で学んだ弁護士の中村イアラさん(25、4世)は「日本文化を学ぶことができて本当に良かった。知事が留学生制度を大切にしていることが分かってうれしい」と笑顔で話した。
76年に同大学経済学部経営学科で勉強した仁田原テレジニアさん(61、3世)は「今、OB会の連絡帳を作成中で、これからの活動が楽しみです」と満足した様子。また、同式典で日本語の司会を務めた鹿毛アデマールさん(69、2世)は、68年に同大学工学部冶金(やきん)工学科に留学し、日本の伝統を肌で感じ理解できたという。同氏は「これからもOBとして貢献していきたい」と目を輝かせた。
式典後はホテル内で祝賀会が開かれ、小川知事の音頭で乾杯。その後、サンバショーが披露され、来場者もサンバのリズムに合わせて一緒に踊るなど楽しい時間を過ごした。
今後のOB会の活動は未定で、これからの話し合いで決定されるという。福永会長はOB会の一つの活動として、日本企業のブラジル進出を助けることをしたいという考えを明らかにした。
2012年9月6日付
