福岡県の特産品や産業を紹介する「福岡プロモーション」が8月30日、在聖日本国総領事館公邸で行われ、同県人会員や日系団体の代表者、伯国の政府関係者約150人が訪れた。同催しは小川洋福岡県知事ら同県庁の一行の来伯に伴い開かれたもの。あいさつに立った小林雅彦首席領事は「日本を紹介する催しを都道府県単位で開催するのは今回が初めて」と開催の喜びを語り、「地方の素晴らしい文化を普及したい」と今後も地域を取り上げ日本を紹介する場を設けたいとの考えを示した。
会場には博多人形や「英彦山(ひこさん)がらがら」といった福岡の工芸品が並べられたほか、同県内にある企業の取り組みを紹介するパネルも展示された。
多くの来場者でにぎわった試食と試飲のコーナーでは、同県産の茶や日本酒、定番土産の「千鳥まんじゅう」や明太子を使ったせんべい「めんべい」、7月に開催された県連主催の日本祭りにも出品した株式会社高橋商店(本社=同県柳川市、高橋努武代表取締役)が製造している調味料YUZUSCO(ゆずすこ)が紹介された。
総領事館を代表してあいさつした小林首席領事は「日本文化は多様性に溢れた素晴らしい文化。多彩な郷土食や芸能、踊りにあるといつも感じる」と日本文化の奥深さについて言及。日本全国の郷土食などを紹介している県連主催の日本祭りに近年は約20万人が来場していることに触れ、「地方の魅力はブラジル人をも魅了していると言えるのでは」と、日本文化に関心が高まっている現状を喜んだ。さらに、「総領事館も手伝い地方の素晴らしい文化を普及させたい」と意気込んだ。
続いて小川県知事が「福岡とブラジルは地理的には遠いが、心の距離は近いと思っている」と話し、移民として渡伯した同県出身の先人の功績をたたえた。また、最近の同県について「自然と都市が調和する大変住みやすい地域であり、食べ物がおいしいと雑誌に紹介されたこともある」と語り、「福岡県が誇る産物や魅力について知ってもらいたい」と締めくくった。
両氏のあいさつの前には、同県について約5分間にまとめた映像が上映。それによると同県は古くからアジア諸国と交流があるという。「アジアの拠点」と位置付けている場面で始まり、観光地や伝統行事、特産品などを紹介。名産品のイチゴ「あまおう」や八女(やめ)茶、ラーメンの映像も盛り込まれ、参加者は同県の魅力に見入っていた。
試飲と試食のコーナーでは、背中に大きく「福岡」と書かれた法被や浴衣を着た同県人会(南アゴスチーニョ会長)会員が活躍。日本酒は吟醸酒をはじめ数種類が用意され、気に入った銘柄の酒を何度も求める人も少なくなかった。試飲を担当した同県人会員は「非日系の人も辛口や甘口の違いで、自分の味を持っていることに驚いた」と話した。
試食のコーナーでゆずすこを勧めていた辻澤清香さん(24、2世)は、「どこで売られているのか尋ねる人がいるほど好評だった」と笑顔を見せた。
2012年9月7日付
