責任追及を辞さない意見も
【既報関連】県連(園田昭憲会長)は今年、フェスティバル・ド・ジャポンの目玉企画の一つとして7月29日に聖市中心部で第1回ロードレースを開催したが、予算の10倍にあたる10万3267レアル(7月度会計報告書)の赤字を計上。8月度代表者会議では収支報告を聞いた出席者から怒りの声が上がった。会議は7月の会計報告の承認はあやふやのままで幕を閉じており、ロードレース単独の事業会計報告書は開示されていない。本紙では県連の「ロードレース赤字問題」について、各県人会関係者らに意見を求めた。今後は県連執行部の責任問題追及に発展する可能性もある。(編集部)
和歌山県人会連合会の木原好規会長は来年以降のロードレース開催について、「ロードレースは県連の活性化にはつながるが目的があいまいだった。(ロードレースを)継続して開催できないのであれば、開催すべきではない」と述べた。また、単独の事業会計報告書については「県連代表者会議で開催を了承した時と同様にきちんと報告すべき」と強調した。しかし「この大会は日本祭りと同時期の開催で関係者の関心が薄く、赤字になって初めて注目された」と執行部の責任問題も含めた上で、「同会議でロードレースを了承した皆の責任であり執行部だけを責めるのはおかしい」と、あくまで県連関係者全員の責任であるとの見解を示した。
宮城県人会の中沢宏一会長は、「大変なミスで残念。来年度の開催については詳しい説明を聞かないと判断できない」とし、事業会計報告書の開示を求めた。
また、説明責任を果たしているかという質問については「説明責任というよりも、むしろ『執行部に任せておけば大丈夫』といった考えを持っていた県連全員の責任だろう」と全体責任を強調。加えて、「代表者会議以外にも場を設けて、きっちり話し合わなければならない」と再発防止策を提案した。
愛知県人会の豊田瑠美副会長(会長代理)は、「企画発案は良かったものの事前広報が足りず、企画自体を知らない日系人も数多く居た」と、準備段階での問題点を指摘。さらに、「あらかじめの見積もりが不透明で、きちんとした説明もなかった」と話し、事業会計報告書の提出を求めた。
しかしながら、「今回の赤字のすべてが執行部の責任だとは思わない。執行部は初めての企画ながらも一生懸命に取り組んでいた。具体的な費用面への質問をせず、企画案に賛成をした各県人会代表者にも赤字の責任はあると思う」と執行部に一定の理解を示した。
一方、東京都友会の坂和三郎会長は責任問題にまで言及。「県連は営利団体ではないのだから、催しにかかわらないほうが良いのでは」と本来の県連の立ち位置について触れ、責任問題に関しては「赤字額を執行部に払わせるわけにもいかないが、『役員としての資質がない』と言う人もいるかもしれない」と明言を避けながらも何らかの形で責任を取ってもらいたい考えを示した。
また、県連執行部は赤字額が増えた理由として「7月に入り複数のスポンサーから断られた」と説明しているが、それに対して坂和会長は「スポンサーが開催 間際になってキャンセルすることは、催し関係ではよくあること。賭け事のようなものなので気を付けなければいけない」と提言。さらに、「今はお金があるか ら悠長な考えになっているのではないだろうか。原点に戻り、危機感を持ちながら運営しなければいけない」と現執行部の在り方を問うた。
千葉県人会の原島義弘会長は「県連は本来すべきことである日本祭りや県人会のための行事だけをするべきだ」と、今後の開催に反対。事業会計報告書に関しては、企業名は出さずに県人会長らに対しては会計の詳細を明らかにするべきとの意見を持っている。
また、8月末に行われた県連の代表者会議に、同大会の責任者である前田ネルソン実行委員長が欠席したことを無責任だと感じており、「まず前田さんは県人会 長らに謝罪し、赤字になった原因などを細かく説明するべきだ」と強調。責任問題については「執行部を辞めて責任を取れという声が上がれば多数決を行い、可 決されれば責任を取って辞めるべきだろう」と今後の責任追及も辞さない構えを見せた。
事業会計報告書の開示をはじめ、来年度のロードレース開催について、県連執行部の今後の動向に注目が集まっている。
2012年9月20日付
