今年7月に行われた県連日本祭りでは4600食を販売し、長蛇の列ができた和歌山県人会連合会(木原好規会長)のお好み焼きが、8月31日から9月2日まで開催されたマット・グロッソ七夕日本祭り(伊沢祐二実行委員長)に初出店。同地では認知度が低いお好み焼きだが、1200食を売り上げる結果となった。(川口裕貴記者)
同祭では県連日本祭りで調理に携わった5人が会場に出向き、地元の野球部などの協力を得て計10人で挑んだ。前日に会場入りして入念な打ち合わせを行ったが、資材を積んだトラックが開催前日になっても到着せず、本番直前に到着するなど慣れない地でのハプニングに苦労していた。
同祭は3日間で6万人の来場があり、約50店の日本食販売ブースが参加。主に焼きそばや巻きずしなどなじみのある食べ物を売る店が多い中、同州初出店となるお好み焼きだけに、店の前を通る来場者は「オコノミヤキ、何それ?」と興味はあるものの、結局は定番の日本食を食べている人が目立った。
価格は15レアルと県連日本祭りと同じ設定。周りの日本食と比較しても決して安くはない価格だった。しかし、知っている人は同地域で食べられるものではないとして購入していた。また製作の様子や、食べている人の姿を見て購入する人が多く、ピーク時には1、2位を争う人気店となり、人だかりができていた。
製作に携わった婦人部員によると、購入後再び訪れ「お土産に持って帰る」と言い購入した人や、「おいしかった」とわざわざ礼を言いに来る人もいたという。
会場は夜になっても気温30度近くと暑く、お好み焼きの調理は大粒の汗を流しながらの作業だった。時折水分補給をしながら鉄板に向かう関係者は、体力、気力共に3日間極限状態だった。
開催前、本紙のインタビューに応じた木原会長は不安を口にし、「サンパウロには舌が肥えているブラジル人が多いが、ここはいわば未開拓の地。受け入れてもらえるか分からない」と神妙な口調で話していた。しかし、終わってみると1200食を売り上げる上々の結果となっていた。
同祭での経験を踏まえて木原会長は、「お好み焼き未開拓の地である程度の手応えを感じた。しかし、慣れない地では想像以上に大変だった」と笑いながらも疲労感を隠せなかった。
なお調理に携わった地元の野球部は伊沢同祭実行委員長が派遣したもので、来年以降は技術を習得した彼らが中心となりお好み焼き販売を行う考えで、同県人会は実行委員側の要望により招待された。
2012年9月20日付
